フィルタ済みレプリカには、eDirectoryパーティションの情報のフィルタ済みサブセット(オブジェクトまたはオブジェクトクラス、およびこれらのオブジェクトの属性と値のフィルタ済みセット)が保存されます。
管理者は、フィルタ済みレプリカのセットを保持するeDirectoryサーバを作成するためにフィルタ済みレプリカ機能を使用します。フィルタ済みレプリカのセットには、同期するオブジェクトおよび属性のみが含まれます。
このため、iManagerでは、フィルタ済みレプリカのパーティションスコープおよびフィルタを作成できるツールが用意されています。スコープとは、単に、サーバ上でレプリカを保存するパーティションのセットです。一方、レプリケーションフィルタには、サーバのフィルタ済みレプリカセットに含めるeDirectoryクラスおよび属性のセットが定義されます。この結果、eDirectoryサーバには、ツリー内の多くのパーティションから必要なデータを抽出し明確に定義されたデータセットが保存されることになります。
サーバのパーティションスコープおよびレプリケーションフィルタの記述は、eDirectoryに格納され、iManagerのサーバオブジェクトまたは[パーティションとレプリカ]役割によって管理できます。
フィルタ処理済レプリカウィザードを使用すると、サーバのレプリケーションフィルタおよびパーティションスコープを、表示される手順に従って簡単に設定できます。
Novell iManagerで、[役割およびタスク]ボタンをクリックします。
[パーティションとレプリカ]>[フィルタ処理済レプリカウィザード]の順にクリックします。
フィルタ済みレプリカを設定するサーバを指定し、[次へ]をクリックします。
選択されたサーバに設定されたフィルタのクラスおよび属性を定義するには、[フィルタセットの定義]をクリックします。
レプリケーションフィルタには、サーバのフィルタ済みレプリカセットに保存したいeDirectoryクラスおよび属性のセットが含まれます。フィルタセットの定義の詳細については、サーバフィルタを設定するを参照してください。
[次へ]をクリックします。
このサーバのパーティションスコープを定義するには、[パーティションスコープの定義]をクリックします。
パーティションスコープの詳細については、パーティションスコープを定義するを参照してください。
[次へ]>[完了]の順にクリックします。
パーティションスコープは、サーバ上でレプリカを保存するパーティションのセットです。iManagerの[レプリカビュー]ページには、eDirectoryツリーのパーティションの階層が表示されます。個別のパーティション、指定した分岐のパーティションセット、またはツリー内のすべてのパーティションを選択できます。次に、サーバに追加するこれらのパーティションのレプリカタイプを選択するか、既存のレプリカタイプを変更します。
サーバには、完全なレプリカもフィルタ済みレプリカも保存できます。詳細については、「フィルタ済みレプリカ」を参照してください。
サーバレプリケーションフィルタには、サーバのフィルタ済みレプリカセットに保存したいeDirectoryクラスおよび属性のセットが含まれます。どのサーバオブジェクトからでもフィルタを設定できます。フィルタ済みレプリカの場合、サーバごとにフィルタを1つだけ作成できます。つまり、あるeDirectoryサーバ用に定義されているフィルタは、そのサーバ上のすべてのフィルタ済みレプリカに適用されます。ただし、完全なレプリカにはフィルタは適用されません。
サーバのフィルタは必要に応じて変更できますが、変更するとレプリカの再同期が発生するため時間がかかります。サーバの機能については、慎重に計画することを推奨します。
次の方法のいずれかで、サーバのフィルタを設定または変更できます。
Novell iManagerで、[役割およびタスク]ボタンをクリックします。
[eDirectory管理]>[オブジェクトの変更]の順にクリックします。
変更するレプリカを格納するサーバの名前およびコンテキストを指定して、[OK]をクリックします。
[レプリカ]タブをクリックします。
このサーバにフィルタが定義されていなかった場合、[フィルタは空です]をクリックして[フィルタの編集]ダイアログボックスを開き、目的のクラスおよび属性を追加します。
または
[Copy Filter From]をクリックし、コピーするフィルタを持つオブジェクト(別のサーバなど)を参照します。
既存のフィルタを編集するには、フィルタ内のハイパーリンク付きアイテムをクリックし、[フィルタの編集]ダイアログボックスを開いて、目的のクラスおよび属性を追加または削除します。