SNMPによるeDirectoryの監視

eDirectoryの動作を監視するために、SNMPの機能であるトラップや統計を使うことができます。

ただし、そのためには、NCPサーバ、LDAPグループ、LDAPサーバオブジェクトに対して、次のような権利が必要です。

通常、管理者としてログインしたユーザならば、SNMPによりeDirectoryサーバを監視する上で問題が生じることはありません。


トラップ

ndsServerStart (2001)およびndsServerStop (2002)を設定できなかったトラップの中から、119個のトラップがSNMPコンポーネントによって生成されます。これらのトラップはデフォルトで有効です。

トラップの生成状況はMIBブラウザで確認できます。

注:  なお、42番、92番、100番のトラップは、NetWareの場合しか生成されません。

トラップ番号 トラップ名 生成される条件

1

ndsCreateEntry

新規オブジェクトがディレクトリに追加されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne(R)、iManagerなどを使ってオブジェクトを生成したとき。

2

ndsDeleteEntry

オブジェクトが削除されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使ってオブジェクトを削除したとき。

3

ndsRenameEntry

オブジェクト名が変更されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使ってオブジェクト名を変更したとき。

4

ndsMoveSourceEntry

オブジェクトのコンテクストが変わったとき。このトラップにより、変更前のコンテクストが通知されます。

例:

ldapmodrdnやldapsdkでオブジェクトを移動したとき。

5

ndsAddValue

オブジェクトの属性値が追加されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、属性に新しい値を追加したとき。

注:  返される値がNULLの場合は、セキュリティ保護されたチャネルを経由してディレクトリにアクセスする必要があります。詳細については、暗号化属性にアクセスするを参照してください。

6

ndsDeleteValue

オブジェクトの属性値が削除されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、属性値を削除したとき。

注:  返される値がNULLの場合は、セキュリティ保護されたチャネルを経由してディレクトリにアクセスする必要があります。詳細については、暗号化属性にアクセスするを参照してください。

7

ndsCloseStream

ストリーム属性が変更されたとき。

8

ndsDeleteAttribute

オブジェクトの属性値(単一値と定義されているもの)が削除されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、属性値を削除したとき。

注:  返される値がNULLの場合は、セキュリティ保護されたチャネルを経由してディレクトリにアクセスする必要があります。詳細については、暗号化属性にアクセスするを参照してください。

9

ndsCheckSecurityEquiv

あるエントリの同等セキュリティベクトルが検査されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、同等セキュリティ属性を変更したとき。

10

ndsUpdateSecurityEquiv

あるエントリの同等セキュリティベクトルが変更されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、同等セキュリティ属性を変更したとき。

11

ndsMoveDestEntry

オブジェクトのコンテクストが変わったとき。このトラップにより、変更後のコンテクストが通知されます。

例:

ldapmodrdnやldapsdkでオブジェクトを移動したとき。

12

ndsDeleteUnusedExtref

バックリンクオブジェクトが削除されたとき。

13

ndsAgentOpenLocal

ローカルディレクトリエージェントがオープンされたとき。

例:

標準修復を実行したとき。

14

ndsAgentCloseLocal

ローカルディレクトリエージェントがクローズされたとき。

例:

標準修復を実行したとき。

15

ndsDSABadVerb

DSAgent要求に関連づけられたバーブ番号が正しくないとき。

例:

DClient呼び出しを使って、eDirectoryに不正なバーブ要求を送ったとき。

16

ndsMoveSubtree

コンテナオブジェクトがそれに含まれるオブジェクトと共に移動されたとき。

例:LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを他のコンテキストに移動したとき。

17

ndsNoReplicaPointer

レプリカにレプリカポインタが関連づけられていないとき。

18

ndsSyncInEnd

インバウンド同期が終了したとき。

19

ndsBacklinkSecurEquiv

バックリンク操作により、オブジェクトの同等セキュリティベクトルが更新されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、同等セキュリティ属性を変更したとき。

20

ndsBacklinkOperPrivChg

バックリンク操作により、オブジェクトのコンソールオペレータ権利が変更されたとき。

21

ndsDeleteSubtree

コンテナオブジェクトがそれに含まれるオブジェクトと共に削除されたとき。

22

ndsReferral

参照が作成されたとき。

23

ndsUpdateClassDef

スキーマクラス定義が更新されたとき。

例:

新規クラスまたは属性をプライマリサーバに追加し、セカンダリサーバ側で、LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って同期を取ったとき。

24

ndsUpdateAttributeDef

スキーマ属性定義が更新されたとき。

例:

新規属性をプライマリサーバに追加し、セカンダリサーバ側で、LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って同期を取ったとき。

25

ndsLostEntry

eDirectoryのローカルサーバには存在しないはずのエントリに対する更新要求があったとき。

26

ndsPurgeEntryFail

パージ処理に失敗したとき。

27

ndsPurgeStart

パージ処理を開始したとき。

例:

dstraceを実行し、ndstrace=*jと設定したとき。

28

ndsPurgeEnd

パージ処理が終了したとき。

例:

dstraceを実行し、ndstrace=*jと設定したとき。

29

ndsLimberDone

limber処理が終了したとき。

例:

dstraceの設定により、所定の時間間隔でlimber(レプリカの同期更新)処理が起動され、終了したとき。

30

ndsPartitionSplitDone

パーティション分割処理が終了したとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成したとき。

31

ndsSyncServerOutStart

ある特定のサーバに同期するアウトバウンド同期処理が起動されたとき。

例:

dstraceの設定により、所定の時間間隔でアウトバウンド同期処理が起動されたとき。

32

ndsSyncServerOutEnd

ある特定のサーバに同期するアウトバウンド同期処理が終了したとき。

例:

dstraceの設定により、所定の時間間隔でアウトバウンド同期処理が起動され、終了したとき。

33

ndsSyncPartitionStart

パーティション同期処理が起動されたとき。

例:

あるコンテナをパーティション分割したとき。

34

ndsSyncPartitionEnd

パーティション同期処理が終了したとき。

例:

あるコンテナをパーティション分割したとき。

35

ndsMoveTreeStart

サブツリーの移動処理が起動されたとき。

パーティションの移動に伴い、サブツリーも移動します。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成し、他のコンテナに移動したとき。

36

ndsMoveTreeEnd

サブツリーの移動処理が終了したとき。

パーティションの結合処理に伴い、サブツリーも移動します。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成し、他のコンテナに移動したとき。

37

ndsJoinPartitionDone

パーティションの結合処理が終了したとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成し、他のパーティションと結合したとき。

38

ndsPartitionLocked

パーティションがロックされたとき(結合処理の際など)。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成したとき。

39

ndsPartitionUnlocked

パーティションのロックが解除されたとき(結合処理が終了したときなど)。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成したとき。

40

ndsSchemaSync

スキーマの同期処理が起こったとき。

例:

ldapsdk schsyncのスケジュール設定により、スキーマの同期処理が始まったとき。

41

ndsNameCollision

他のサーバにある別のオブジェクトと名前が重複(衝突)したとき。

例:

iMonitorを使い、プライマリサーバとセカンダリサーバのアウトバウンド同期処理を無効にした状態で、LDAPツールを使って両サーバにユーザオブジェクトを作成したとします。こうしておいて、iMonitorでアウトバウンド同期処理を実行すると、衝突が起こります。

42

ndsNLMLoaded

NetWareで、NLMTMプログラムがロードされたとき。

このトラップはNetWareでのみ発生します。

例:

nldap.nlmをロードまたはアンロードしたとき。

43

ndsChangeModuleState

eDirectoryモジュール(NLM/DLM)がロードまたはアンロードされたとき。

例:

nldapモジュールをロードまたはアンロードしたとき。

44

ndsLumberDone

バックグラウンドでのlimber処理が始まったとき。

45

ndsBacklinkProcDone

バックリンク処理が終了したとき。

例:

dstraceの設定により、所定の時間間隔でバックリンク処理が起動され、終了したとき。

46

ndsServerRename

サーバ名が変更されたとき。

例:

ldapmodrdnまたはldapsdkを使って、サーバ名を変更したとき。

47

ndsSyntheticTime

将来のタイムスタンプを付与したオブジェクトが作成されたとき。eDirectoryサーバの同期に際しては、合成時刻として扱うことになります。

例:

ndsconfigを使って、セカンダリサーバをツリーに追加したとき。

48

ndsServerAddressChange

limber処理によりサーバ参照が変更されたとき。

例:

サーバのIPアドレスを変更してndsdを再起動したとき。

49

ndsDSARead

エントリが読み出されたとき。

eDirectoryを対象とする操作があれば、必ずこのトラップが生成されます。

例:

ldapsearchを実行したとき。

50

ndsLogin

eDirectoryへのログインがあったとき。

例:

ndsloginを使ってツリーにログインしたとき。

51

ndsChangePassword

パスワードが変更されたとき。

例:

ldapmodifyを使ってユーザオブジェクトのパスワードを変更したとき。

52

ndsLogout

eDirectoryからログアウトされたとき。

例:

Novellクライアントからツリーへの接続を切ったとき。

53

ndsAddReplica

サーバパーティションにレプリカが追加されたとき。

例:

ndsconfigを使ってツリーに新規レプリカを追加したとき。

54

ndsRemoveReplica

レプリカが削除されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、あるサーバからレプリカを削除したとき。

55

ndsSplitPartition

パーティションが分割されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、パーティションを作成したとき。

56

ndsJoinPartition

ペアレントパーティションにチャイルドパーティションが結合されたとき。

例:

パーティションを作成しておき、ConsoleOne、iManagerなどを使って結合したとき。

57

ndsChangeReplicaType

パーティションのレプリカタイプが変更されたとき。

例:

レプリカタイプをマスタから読み書き用に変更したとき。

58

ndsAddEntry

新規オブジェクトが追加されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、新規オブジェクトを追加したとき。

59

ndsAbortPartitionOp

パーティションに関する処理が中断されたとき。

例:

コンテナのパーティション分割処理を実行し、途中で中断したとき。

60

ndsRecvReplicaUpdates

同期処理中に、レプリカ側で更新通知を受け取ったとき。

例:

複数のサーバツリーから成る構成のeDirectoryサーバで、レプリカを保持しているサーバに対して更新要求を送った場合。この操作はConsoleOneやiManagerで実行できます。

61

ndsRepairTimeStamps

レプリカのタイムスタンプが修復されたとき。

例:

dsrepair(LinuxおよびUNIXの場合はndsrepair、Windowsの場合はNDSCons)を使って、タイムスタンプのDIB修復処理を実行したとき。

62

ndsSendReplicaUpdates

同期処理中にレプリカが更新されたとき。

例:

複数のサーバツリーから成る構成のeDirectoryサーバで、レプリカを保持しているサーバに対して更新要求を送った場合。この操作はConsoleOneやiManagerで実行できます。

63

ndsVerifyPass

パスワードが正しいと確認されたとき。

例:

無効になったパスワードを変更する際、確認のために入力させた旧パスワードが正しいと確認されたとき。

64

ndsBackupEntry

エントリがバックアップされたとき。

例:

dsbackupユーティリティ(LinuxおよびUNIXの場合はndsbackup、Windowsの場合はNDSCons)を使って、eDirectoryオブジェクトをバックアップしたとき。

65

ndsRestoreEntry

エントリが復元されたとき。

例:

dsbackupユーティリティ(LinuxおよびUNIXの場合はndsbackup、Windowsの場合はNDSCons)を使って、バックアップされていたeDirectoryオブジェクトを復元したとき。

66

ndsDefineAttributeDef

スキーマに属性定義が追加されたとき。

例:

eDirectoryツリースキーマに属性定義を追加して拡張したとき。ZENWorks(R)、NMASTMなどといったeDirectory用アプリケーションをインストールすると、スキーマは拡張されます。また、ConsoleOneやiManager、LinuxおよびUNIX用スキーマ拡張ユーティリティndsschでも拡張できます。

67

ndsRemoveAttributeDef

スキーマから属性定義が削除されたとき。

例:

eDirectoryツリースキーマから属性定義を削除したとき。属性は、ConsoleOneやiManager、LinuxおよびUNIX用スキーマ拡張ユーティリティndsschを使って削除できます。

68

ndsRemoveClassDef

スキーマからクラス定義が削除されたとき。

例:

eDirectoryツリースキーマからオブジェクトクラス定義を削除したとき。オブジェクトクラスは、ConsoleOneやiManager、LinuxおよびUNIX用スキーマ拡張ユーティリティndsschを使って削除できます。

69

ndsDefineClassDef

スキーマにクラス定義が追加されたとき。

例:

eDirectoryツリースキーマにクラス定義を追加して拡張したとき。ZENWorks、NMASなどといったeDirectory用アプリケーションをインストールすると、スキーマは拡張されます。また、ConsoleOneやiManager、LinuxおよびUNIX用スキーマ拡張ユーティリティndsschでも拡張できます。

70

ndsModifyClassDef

クラス定義が変更されたとき。

例:

既存のオブジェクトクラスや属性定義を変更したとき。

71

ndsResetDSCounters

eDirectoryに内蔵されたカウンタがリセットされたとき。

72

ndsRemoveEntryDir

エントリに関連づけられたディレクトリが削除されたとき。

73

ndsCompAttributeValue

属性値が比較されたとき。

例:

属性値を他のオブジェクトの属性値と比較したとき。ユーザオブジェクトを対象とするLDAP検索により、入力された値と電話番号が一致するかどうか検査するような場合。

74

ndsOpenStream

ストリーム属性がオープンまたはクローズされたとき。

例:

読み込み用または書き出し用としてストリームを生成した、あるいはオープンしたとき。ユーザオブジェクトのログインスクリプトを作成したとき。DIBディレクトリ以下にファイルが生成される結果、このトラップが発生します。

75

ndsListSubordinates

コンテナオブジェクトに対して、それに含まれるエントリのリストを取得する処理が実行されたとき。この処理では、コンテナオブジェクトの直下にあるエントリのみが検索の対象となります。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、コンテナオブジェクトをクリックすることにより、これに含まれるオブジェクトを一覧表示しようとしたとき。

76

ndsListContainerClasses

エントリに対して、これを含めることができるクラスのリストを取得する処理が実行されたとき。

例:

あるオブジェクトについて、これを含めることができるクラス(コンテナクラス)を一覧表示しようとしたとき。

ユーザオブジェクトを含めることができるコンテナクラスを検索すれば、Organization(組織)、Organization Unit(部署)、Domain(ドメイン)などといったクラスが表示されるはずです。

77

ndsInspectEntry

エントリの検査処理が実行されたとき。

例:

あるエントリについて、これまでにエラーが発生したことがあるかどうかを検査しようとしたとき。バックグラウンドでeDirectoryのフラットクリーナ処理を実行する際にこのイベントが発生する結果、トラップが送られることになります。

78

ndsResendEntry

エントリの再送信処理が実行されたとき。

例:

レプリカの作成処理中に、エントリの再送信が起こったとき。サーバ間の接続に問題があり、オブジェクトの送信に失敗したような場合に起こります。

79

ndsMutateEntry

エントリの変換処理が実行されたとき。

例:

バインダリオブジェクトクラスからユーザオブジェクトクラスに変換したとき。

80

ndsMergeEntries

2つのエントリがマージされたとき。

例:

2つのユーザオブジェクトをマージしたとき。Entry2(ndsEntryName2)をEntry(ndsEntryName)にマージしたような場合。

81

ndsMergeTree

2つのeDirectoryツリーがマージされたとき。

例:

dsmerge(LinuxおよびUNIXの場合はndsmerge、Windowsの場合はNDSCons)を使って、2つのeDirectoryツリーをマージしたとき。

82

ndsCreateSubref

サブオーディネートリファレンスが生成されたとき。

例:

チャイルドパーティションのレプリカをサーバから削除したとき。自動的にサブオーディネートリファレンスのレプリカが生成され、その結果トラップが発生します。

83

ndsListPartitions

パーティションのリスト取得処理が実行されたとき。

例:

ConsoleOneやiManagerを使い、パーティションビューやスキーマビューでeDirectoryサーバオブジェクトをクリックすることにより、サーバ上のパーティションを一覧表示したとき。

84

ndsReadAttribute

属性値が読み出されたとき。

例:

ツリーの検索処理を実行したとき。

85

ndsReadReferences

エントリの参照が読み出されたとき。

86

ndsUpdateReplica

パーティションレプリカに対して、レプリカの更新処理が実行されたとき。

例:

あるサーバからユーザを削除したとき。他のサーバ上のレプリカでもこれを削除しようとするため、更新処理が起こります。

87

ndsStartUpdateReplica

パーティションレプリカに対して、レプリカの更新開始処理が開始されたとき。

例:

あるサーバからユーザを削除したとき。他のサーバ上のレプリカでもこれを削除しようとするため、更新処理が起こります。

88

ndsEndUpdateReplica

パーティションレプリカに対して、レプリカの更新処理が実行され、終了したとき。

例:

あるサーバからユーザを削除したとき。他のサーバ上のレプリカでもこれを削除しようとするため、更新処理が起こります。

89

ndsSyncPartition

パーティションレプリカに対して、パーティションの同期処理が実行されたとき。

例:

あるパーティションからユーザを削除したとき。ndstraceを使うと同期処理の状況を見ることができます。

90

ndsSyncSchema

ルートのマスタレプリカが、そのスキーマをサーバと同期させる要求を受け取ったとき。

例:

ConsoleOneから[ウィザード]>[スキーマ]と操作するか、LDAPツール、ndsschユーティリティなどを使って、新規クラスを追加したとき。

91

ndsCreateBackLink

バックリンクが生成されたとき。ローカルには存在しないオブジェクトが参照されると、バックリンクが生成されます。例: 複数のサーバから成る構成で、いくつかのユーザを含むパーティションを生成したとします。サーバの1つからこのパーティションを削除すると、サブオーディネートリファレンスが生成されます。このとき、削除されたパーティションに存在していたユーザを参照するバックリンクが生成されます。

92

ndsCheckConsoleOperator

バックリンカにより、コンソールオペレータの権利が検査されたとき。

このトラップはNetWareでのみ発生します。

93

ndsChangeTreeName

ツリー名が変更されたとき。

例:

マージユーティリティdsmerge/ndsmergeを使ってツリー名を変更したとき。

94

ndsStartJoinPartition

パーティションの結合処理が始まったとき。

例:

ConsoleOne、LDAPツールなどを使って、パーティションを結合したとき。

95

ndsAbortJoinPartition

パーティションの結合処理が中断されたとき。

例:

ConsoleOne、LDAPツールなどを使って、パーティションを結合したとき。

96

ndsUpdateSchema

スキーマ更新処理が実行されたとき。

例:

ConsoleOneから[ウィザード]>[スキーマ]と操作するか、LDAPツール、ndsschユーティリティなどを使って、新規クラスを追加したとき。

97

ndsStartUpdateSchema

スキーマ更新処理が開始されたとき。

例:

ConsoleOneから[ウィザード]>[スキーマ]と操作するか、LDAPツール、ndsschユーティリティなどを使って、新規クラスを追加したとき。

98

ndsEndUpdateSchema

スキーマ更新処理が終了したとき。

例:

ConsoleOneから[ウィザード]>[スキーマ]と操作するか、LDAPツール、ndsschユーティリティなどを使って、新規クラスを追加したとき。

99

ndsMoveTree

ツリー移動処理が実行されたとき。

例:

パーティションをあるコンテナから別のコンテナに移動したとき。

100

ndsReloadDS

DSが再ロードされたとき。

このトラップはNetWareでのみ発生します。

例:

dstrace=*Rと設定したとき。

101

ndsConnectToAddress

特定のアドレスとの間で接続が確立されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使ってツリーをブラウズしたとき。

102

ndsSearch

検索処理が実行されたとき。

例:

LDAPツールを使ってツリーに対するldapsearchを実行したとき。

103

ndsPartitionStateChange

パーティションが作成または削除されたとき。

例:

新規パーティションを作成したとき。

104

ndsRemoveBacklink

使われていない外部参照が削除され、該当するオブジェクトを保持しているサーバに対して、バックリンク削除要求が送られたとき。

105

ndsLowLevelJoinPartition

パーティションの結合処理中に、低レベルの結合処理が実行されたとき。

例:

ConsoleOne、iManager、LDAPツールなどを使って、パーティションを結合したとき。

106

ndsCreateNameBase

eDirectoryネームベースが作成されたとき。

107

ndsChangeSecurityEquals

同等セキュリティ属性が変更されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、あるユーザの同等セキュリティを変更し、管理者と同等にしたとき。

108

ndsRemoveEntry

eDirectoryからエントリが削除されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、ユーザを削除したとき。

109

ndsCRCFailure

断片化したNCP要求を構成し直す際に、CRC(冗長巡回検査)エラーが発生したとき。

110

ndsModifyEntry

eDirectoryエントリが変更されたとき。

例:

ConsoleOne、iManagerなどを使って、ユーザの属性を変更したとき。

111

ndsNewSchemaEpoch

スキーマがDSRepairでリセットされたとき。

例:

LinuxおよびUNIX上で、ndsrepair -S-Adを使って新規スキーマエポックを作成したとき。

112

ndsLowLevelSplitPartition

パーティションを作成する際に、低レベル分割処理が実行されたとき。

例:

ConsoleOne、iManager、LDAPツールなどを使って、パーティションを作成したとき。

113

ndsReplicaInTransition

レプリカが追加または削除されたとき。

114

ndsAclModify

オブジェクトのトラスティが変更された、すなわちACL(アクセス制御リスト)オブジェクトが変更されたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、オブジェクトのトラスティを追加、変更、削除したとき。

115

ndsLoginEnable

ユーザアカウントを有効にする要求をサーバから受け取ったとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、アカウント属性を無効から有効に変更したとき。

116

ndsLoginDisable

ユーザアカウントを無効にする要求をサーバから受け取ったとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って、アカウント属性を有効から無効に変更したとき。

117

ndsDetectIntruder

不正侵入を検出したため、ユーザアカウントがロックされたとき。

例:

LDAPツール、ICE、ConsoleOne、iManagerなどを使って不正侵入(Intruder)属性を設定することにより、ユーザアカウントをロックしたとき。

2001

ndsServerStart

サブエージェントがeDirectoryサーバに、正常に再接続できたとき。このトラップには2つの変数が含まれています。

  • ndsTrapTime:サブエージェントがeDirectoryサーバに再接続した時刻を、1970年1月1日午前0時(万国標準時)からの経過秒数で表します。
  • ndsServerName:サブエージェントが再接続したeDirectoryサーバを表します。

例:

サブエージェントが稼動したままの状態でいったんeDirectoryサーバを停止し、再び起動したとき。

2002

ndsServerStop

サブエージェントとeDirectoryサーバとの接続が失われたとき。このトラップには2つの変数が含まれています。

  • ndsTrapTime:サブエージェントがeDirectoryサーバと切断された時刻を、1970年1月1日午前0時(万国標準時)からの経過秒数で表します。
  • ndsServerName:サブエージェントがそれまで接続されていたeDirectoryサーバを表します。

例:

サブエージェントが稼動中にeDirectoryサーバを停止したとき。


暗号化属性にアクセスする

eDirectory 8.8以降では、特定の重要データをディスクに保存したり、ネットワーク上からそのデータにアクセスする場合に、データを暗号化して保護できます。暗号化属性へのアクセスにセキュリティ保護されたチャネルを使用する場合は、事前にそれを指定できます。詳細については、暗号化属性にアクセスするを参照してください。

暗号化属性へのアクセスにセキュリティ保護されたチャネルのみを使用すると指定している場合は、NDS値イベントがブロックされます。値イベントに関連するトラップの値データはNULLになり、暗号化属性の値を取得するにはセキュリティ保護されたチャネルが必要であるということを示すエラー「-6089」が返されます。値データがNULLになるトラップは次のとおりです。

  • ndsAddValue
  • ndsDeleteValue
  • ndsDeleteAttribute


トラップに関する設定

トラップに関する設定の手順はプラットフォームによって異なります。

プラットフォーム ユーティリティ

NetWare

dssnmpsa

Windows

ndssnmpcfg

LinuxおよびUNIX

ndssnmpconfig


NetWareの場合

NetWareでは、dssnmpsaを使ってトラップに関する設定を行います。これはsys:\etc\ディレクトリにあります。このユーティリティの機能としては、トラップの有効/無効の切り替え、各トラップ間の時間間隔の設定、デフォルトの時間間隔の設定、操作に失敗した場合のトラップの有効化、すべてのトラップのリスト表示などがあります。

dssnmpsaの使い方が分からなくなったときは、コマンドラインから「help dssnmpsa」と入力してください。

使用法:

dssnmpsa トラップコマンド

NetWareで使えるトラップコマンドについては、NetWareのトラップコマンドを参照してください。


NetWareのトラップコマンド
トラップコマンド 説明 使用法

DISABLE

トラップを無効にするコマンド。NMSは、トラップが送られてきても受け取らないようになります。

dssnmpsa "DISABLE トラップ指定"

トラップ指定」は次のいずれかの形式で指定してください。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を無効にしたい場合:

dssnmpsa "DISABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて無効にしたい場合:

dssnmpsa "DISABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を無効にしたい場合:

dssnmpsa "DISABLE 20-29"

トラップをすべて無効にしたい場合:

dssnmpsa "DISABLE ALL"

ENABLE

トラップを有効にするコマンド。NMSは、送られてきたトラップを受け取るようになります。

dssnmpsa "ENABLE トラップ指定"

トラップ指定」は次のいずれかの形式で指定してください。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を有効にしたい場合:

dssnmpsa "ENABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて有効にしたい場合:

dssnmpsa "ENABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を有効にしたい場合:

dssnmpsa "ENABLE 20-29"

トラップをすべて有効にしたい場合:

dssnmpsa "ENABLE ALL"

INTERVAL

時間間隔を設定する、または表示するためのコマンド。

ここでいう時間間隔とは、同じトラップを繰り返し送る場合に、何秒間の間隔をおくかを表すものです。

0〜2,592,000の範囲(秒単位)で設定してください。

この範囲外の値を指定した場合、デフォルトの時間間隔が指定されたものとみなします。

設定値を0とすれば、トラップがすべて送られるようになります。

時間間隔の設定値を表示する場合:

dssnmpsa"213,240,79 INTERVAL"

複数のトラップについて時間間隔を設定する場合(次の例では12番、17番、101番トラップについて5秒と設定):

dssnmpsa "12 17 101 INTERVAL 5"

デフォルトの時間間隔を表示する場合:

dssnmpsa "DEFAULT INTERVAL"

デフォルトの時間間隔を設定する場合:

dssnmpsa "DEFAULT INTERVAL = 10"

LIST

ある条件を満たすトラップ番号を一覧表示するコマンド。

dssnmpsa LIST トラップ指定

トラップ指定」には、トラップ番号のほか、以下に述べるキーワードで条件を指定できます。

ALL、ENABLED、DISABLED、FAILED、またはこれらを論理演算子でつないだもの。

例:

有効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST ENABLED

無効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST DISABLED

117種類すべてのトラップについて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST ALL

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)のトラップについて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST ID = 12,224,300

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)以外のトラップをすべて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST ID != 12,224,300

有効なエラートラップをすべて、名称を添えて表示:

dssnmpsa LIST FAILED

READ_CFG

設定ファイルndstrap.cfgを参照して、ディレクトリ構成を再設定するコマンド。

環境設定ファイルの設定に加えられた変更はすべて有効になります。いくつものコマンドをndstrap.cfgに記述しておき、ひとまとめにして実行する、という使い方を主として想定したユーティリティです。

ndstrap.cfgはsys:\etc\以下にあります。

ndstrap.cfgファイルでは、トラップの環境設定に使用されるオペレーショナルパラメータを設定し、SNMPトラップの操作を設定する方法を指定します。このファイルは、READ_CFGコマンドにより起動される、トラップの環境設定ユーティリティndssnmpconfigが参照します。

dssnmpsa "READ_CFG"

FAILURE

エラートラップをすべて表示するコマンド。

エラートラップとは、イベントの失敗時に生成されるトラップのことです。

注:  エラートラップをいったん無効にし、「enable trapid」コマンドで再び有効にすると、エラートラップではなく、正常に処理されたことを表すトラップとして扱われるようになります。

dssnmpsa "FAILURE トラップ指定"

トラップ指定」には、トラップ番号をコンマまたはスペースで区切って指定するほか、キーワード「ALL」や論理式を指定できます。例:

複数のトラップをエラートラップと設定:

dssnmpsa "FAILURE 10,11,100"

指定した番号以外のすべてのトラップをエラートラップと設定:

dssnmpsa "FAILURE ID != 24,30"

すべてのトラップをエラートラップと設定:

dssnmpsa "FAILURE ALL"


Windowsの場合

Windowsでは、ndssnmpcfgを使ってトラップに関する設定を行います。このユーティリティはインストールパス\snmp\ ディレクトリにあります。このユーティリティの機能としては、トラップの有効/無効の切り替え、各トラップ間の時間間隔の設定、デフォルトの時間間隔の設定、操作に失敗した場合のトラップの有効化、すべてのトラップのリスト表示などがあります。

使用法:

ndssnmpcfg -h [ホスト名[:ポート]] -p パスワード -a ユーザFDN -c コマンド

パラメータ 説明

-h

DNSホスト名またはIPアドレス。

-p

認証に使う「ユーザFDN」パスワード

-a

管理者権限を持つユーザの完全識別名

-c

トラップコマンド(Windowsのトラップコマンドを参照)


Windowsのトラップコマンド
トラップコマンド 説明 使用法

DISABLE

トラップを無効にするコマンド。NMSは、トラップが送られてきても受け取らないようになります。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を無効にしたい場合:

ndssnmpcfg "DISABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて無効にしたい場合:

ndssnmpcfg "DISABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を無効にしたい場合:

ndssnmpcfg "DISABLE 20-29"

トラップをすべて無効にしたい場合:

ndssnmpcfg "DISABLE ALL"

ENABLE

トラップを有効にするコマンド。NMSは、送られてきたトラップを受け取るようになります。

ndssnmpcfg "ENABLE トラップ指定"

トラップ指定」は次のいずれかの形式で指定してください。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を有効にしたい場合:

ndssnmpcfg "ENABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて有効にしたい場合:

ndssnmpcfg "ENABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を有効にしたい場合:

ndssnmpcfg "ENABLE 20-29"

トラップをすべて有効にしたい場合:

ndssnmpcfg "ENABLE ALL"

INTERVAL

時間間隔を設定する、または表示するためのコマンド。

ここでいう時間間隔とは、同じトラップを繰り返し送る場合に、何秒間の間隔をおくかを表すものです。

0〜2,592,000の範囲(秒単位)で設定してください。

この範囲外の値を指定した場合、デフォルトの時間間隔が指定されたものとみなします。

設定値を0とすれば、トラップがすべて送られるようになります。

時間間隔の設定値を表示する場合:

ndssnmpcfg "213,240,79 INTERVAL"

複数のトラップについて時間間隔を設定する場合(次の例では12番、17番、101番トラップについて5秒と設定):

ndssnmpcfg "12 17 101 INTERVAL 5"

デフォルトの時間間隔を表示する場合:

ndssnmpcfg "DEFAULT INTERVAL"

デフォルトの時間間隔を設定する場合:

ndssnmpcfg "DEFAULT INTERVAL=10"

LIST

ある条件を満たすトラップ番号を一覧表示するコマンド。

ndssnmpcfg LIST トラップ指定

トラップ指定」には、トラップ番号のほか、以下に述べるキーワードで条件を指定できます。

ALL、ENABLED、DISABLED、FAILED、またはこれらを論理演算子でつないだもの。

例:

有効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST ENABLED

無効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST DISABLED

117種類すべてのトラップについて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST ALL

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)のトラップについて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST ID = 12,224,300

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)以外のトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST ID != 12,224,300

有効なエラートラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpcfg LIST FAILED

READ_CFG

設定ファイルndstrap.cfgを参照して、ディレクトリ構成を再設定するコマンド。

環境設定ファイルの設定に加えられた変更はすべて有効になります。いくつものコマンドをndstrap.cfgに記述しておき、ひとまとめにして実行する、という使い方を主として想定したユーティリティです。

ファイルndstrap.cfgはディレクトリ インストールディレクトリ\SNMP にあります。

ndstrap.cfgファイルでは、トラップの環境設定に使用されるオペレーショナルパラメータを設定し、SNMPトラップの操作を設定する方法を指定します。このファイルは、READ_CFGコマンドにより起動される、トラップの環境設定ユーティリティndssnmpcfgが参照します。

ndssnmpcfg "READ_CFG"

FAILURE

エラートラップをすべて表示するコマンド。

エラートラップとは、イベントの失敗時に生成されるトラップのことです。

注:  エラートラップをいったん無効にし、「enable trapid」コマンドで再び有効にすると、エラートラップではなく、正常に処理されたことを表すトラップとして扱われるようになります。

ndssnmpcfg "FAILURE トラップ指定"

トラップ指定」には、トラップ番号をコンマまたはスペースで区切って指定するほか、キーワード「ALL」や論理式を指定できます。例:

複数のトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpcfg "FAILURE 10,11,100"

指定した番号以外のすべてのトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpcfg "FAILURE ID != 24,30"

すべてのトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpcfg "FAILURE ALL"


Linux、UNIXの場合:

LinuxおよびUNIXでは、ndssnmpconfigを使ってトラップに関する設定を行います。これは/etc/ndssnmp/ディレクトリにあります。このユーティリティの機能としては、トラップの有効/無効の切り替え、各トラップ間の時間間隔の設定、デフォルトの時間間隔の設定、操作に失敗した場合のトラップの有効化、すべてのトラップのリスト表示などがあります。

使用法:

ndssnmpconfig -h [ホスト名[:ポート]] -p パスワード -a ユーザFDN -c コマンド

パラメータ 説明

-h

DNSホスト名またはIPアドレス。

-p

認証に使う「ユーザFDN」パスワード

-a

管理者権利を持つユーザの完全識別名。

-c

トラップコマンド(LinuxおよびUNIXのトラップコマンドを参照)


LinuxおよびUNIXのトラップコマンド
トラップコマンド 説明 使用法

DISABLE

トラップを無効にするコマンド。NMSは、トラップが送られてきても受け取らないようになります。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を無効にしたい場合:

ndssnmpconfig "DISABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて無効にしたい場合:

ndssnmpconfig "DISABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を無効にしたい場合:

ndssnmpconfig "DISABLE 20-29"

トラップをすべて無効にしたい場合:

ndssnmpconfig "DISABLE ALL"

ENABLE

トラップを有効にするコマンド。NMSは、送られてきたトラップを受け取るようになります。

ndssnmpconfig "ENABLE トラップ指定"

トラップ指定」は次のいずれかの形式で指定してください。

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)を有効にしたい場合:

ndssnmpconfig "ENABLE 10, 11, 100"

特定のトラップ(次の例では10番、11番、100番)以外をすべて有効にしたい場合:

ndssnmpconfig "ENABLE ID != 10, 11, 100"

ある範囲の番号のトラップ(次の例では20〜29番)を有効にしたい場合:

ndssnmpconfig "ENABLE 20-29"

トラップをすべて有効にしたい場合:

ndssnmpconfig "ENABLE ALL"

INTERVAL

時間間隔を設定する、または表示するためのコマンド。

ここでいう時間間隔とは、同じトラップを繰り返し送る場合に、何秒間の間隔をおくかを表すものです。

0〜2,592,000の範囲(秒単位)で設定してください。

この範囲外の値を指定した場合、デフォルトの時間間隔が指定されたものとみなします。

設定値を0とすれば、トラップがすべて送られるようになります。

時間間隔の設定値を表示する場合:

ndssnmpconfig "213,240,79 INTERVAL"

複数のトラップについて時間間隔を設定する場合(次の例では12番、17番、101番トラップについて5秒と設定):

ndssnmpconfig "12 17 101 INTERVAL 5"

デフォルトの時間間隔を表示する場合:

ndssnmpconfig "DEFAULT INTERVAL"

デフォルトの時間間隔を設定する場合:

ndssnmpconfig "DEFAULT INTERVAL=10"

LIST

ある条件を満たすトラップ番号を一覧表示するコマンド。

ndssnmpconfig LIST <トラップ指定>

トラップ指定」には、トラップ番号のほか、以下に述べるキーワードで条件を指定できます。

ALL、ENABLED、DISABLED、FAILED、またはこれらを論理演算子でつないだもの。

例:

有効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST ENABLED

無効なトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST DISABLED

117種類すべてのトラップについて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST ALL

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)のトラップについて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST ID = 12,224,300

特定の番号(次の例では12番、224番、300番)以外のトラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST ID != 12,224,300

有効なエラートラップをすべて、名称を添えて表示:

ndssnmpconfig LIST FAILED

READ_CFG

設定ファイルndstrap.cfgを参照して、ディレクトリ構成を再設定するコマンド。

環境設定ファイルの設定に加えられた変更はすべて有効になります。いくつものコマンドをndstrap.cfgに記述しておき、ひとまとめにして実行する、という使い方を主として想定したユーティリティです。

ファイルndstrap.cfgはディレクトリ /etc/ndssnmp/ にあります。

ndstrap.cfgファイルでは、トラップの環境設定に使用されるオペレーショナルパラメータを設定し、SNMPトラップの操作を設定する方法を指定します。このファイルは、READ_CFGコマンドにより起動される、トラップの環境設定ユーティリティndssnmpcfgが参照します。

ndssnmpconfig "READ_CFG"

FAILURE

エラートラップをすべて表示するコマンド。

エラートラップとは、イベントの失敗時に生成されるトラップのことです。

注:  エラートラップをいったん無効にし、「enable trapid」コマンドで再び有効にすると、エラートラップではなく、正常に処理されたことを表すトラップとして扱われるようになります。

ndssnmpconfig "FAILURE トラップ指定"

トラップ指定」には、トラップ番号をコンマまたはスペースで区切って指定するほか、キーワード「ALL」や論理式を指定できます。例:

複数のトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpconfig "FAILURE 10,11,100"

指定した番号以外のすべてのトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpconfig "FAILURE ID != 24,30"

すべてのトラップをエラートラップと設定:

ndssnmpconfig "FAILURE ALL"


統計情報


ndsDbCache

ディレクトリ以下にある管理対象オブジェクト 説明

ndsDbSrvApplIndex

eDirectoryサーバアプリケーションを固有に識別するインデックス。

ndsDbDibSize

eDirectoryデータベースの容量(KB単位)。

ndsDbBlockSize

eDirectoryデータベースのブロック容量(KB単位)。

ndsDbEntryCacheMaxSize

エントリキャッシュの最大容量(KB単位)。

ndsDbBlockCacheMaxSize

ブロックキャッシュの最大容量(KB単位)。

ndsDbEntryCacheCurrentSize

現在のエントリキャッシュ容量。

ndsDbBlockCacheCurrentSize

現在のブロックキャッシュ容量。

ndsDbEntryCacheCount

キャッシュ内のエントリ数。

ndsDbBlockCacheCount

キャッシュ内のブロック数。

ndsDbEntryCacheOldVerCount

キャッシュ内に残っている旧バージョンのエントリ数。

ndsDbBlockCacheOldVerCount

キャッシュ内に残っている旧バージョンのブロック数。

ndsDbEntryCacheOldVerSize

旧バージョンのエントリキャッシュ容量。

ndsDbBlockCacheOldVerSize

旧バージョンのブロックキャッシュ容量。

ndsDbEntryCacheHits

キャッシュ内のエントリがヒットした回数。

ndsDbBlockCacheHits

キャッシュ内のブロックがヒットした回数。

ndsDbEntryCacheHitLooks

キャッシュ内のエントリがヒットするかどうか試みられた回数。

ndsDbBlockCacheHitLooks

キャッシュ内のブロックがヒットするかどうか試みられた回数。

ndsDbEntryCacheFaults

キャッシュ内のエントリがヒットしなかった回数。

ndsDbBlockCacheFaults

キャッシュ内のブロックがヒットしなかった回数。

ndsDbEntryCacheFaultLooks

キャッシュ内のエントリがヒットしないかどうか試みられた回数。

ndsDbBlockCacheFaultLooks

キャッシュ内のブロックがヒットしないかどうか試みられた回数。


ndsDbConfig

ディレクトリ以下にある管理対象オブジェクト 説明

ndsDbCfgSrvApplIndex

eDirectoryサーバアプリケーションを固有に識別するインデックス。

ndsDbCfgDynamicCacheAdjust

動的キャッシュ調整が有効かどうか。 0 = 無効 1 = 有効

ndsDbCfgDynamicCacheAdjustPercent

動的キャッシュ調整に、空きメモリの何%を割り当てるか。

ndsDbCfgDynamicCacheAdjustMin

動的キャッシュ調整に使う最小容量。キャッシュ容量制限をKB単位で表したもの。

ndsDbCfgDynamicCacheAdjustMinToLeave

動的キャッシュ調整に使う最小容量のうち、利用可能なメモリから差し引く容量(KB単位)。

ndsDbCfgHardLimitCacheAdjust

キャッシュ調整に割り当てるメモリ容量にハード制限を設定するかどうか。 0 = 無効 1 = 有効

ndsDbCfgHardLimitCacheAdjustMax

キャッシュの最大容量(KB単位)。これはハードメモリ制限を表します。

ndsDbCfgBlockCachePercent

ブロックキャッシュに割り当てる比率。

ndsDbCfgCacheAdjustInterval

キャッシュ調整を行う時間間隔(秒単位)。

ndsDbCfgCacheCleanupInterval

キャッシュのクリーンアップを行う時間間隔(秒単位)。

ndsDbCfgPermanentSettings

常時接続の設定が有効かどうか。 0 = 無効 1 = 有効


ndsProtoIfOps

ディレクトリ以下にある管理対象オブジェクト 説明

ndsProtoIfSrvApplIndex

eDirectoryサーバアプリケーションを固有に識別するインデックス。

ndsProtoIfIndex

eDirectoryサーバのプロトコルインタフェースに対応するエントリを固有に識別するインデックス。

ndsProtoIfDescription

DSプロトコルインタフェースに使うポート番号

ndsProtoIfUnauthBinds

認証を省略した匿名バインド要求を受け取った回数。

ndsProtoIfSimpleAuthBinds

バインド要求のうち、簡易認証手続きにより認証に成功したものの回数。簡易認証手続きとは、パスワードを暗号化して、またはクリアテキストのまま送ることにより行うものです。

ndsProtoIfStrongAuthBinds

バインド要求のうち、強度の高い認証手続きであるSASLおよびX.500の認証に成功したものの回数。外部認証手続きによるものも数に含みます。

ndsProtoIfBindSecurityErrors

バインド要求のうち、認証手続きが適切でない、あるいは認証情報が無効であるために拒否したものの回数。

ndsProtoIfInOps

DUA(ディレクトリユーザエージェント)または他のeDirectoryサーバから受け取った要求の回数。

ndsProtoIfReadOps

受け取った読み出し要求の数。

ndsProtoIfCompareOps

受け取った比較要求の数。

ndsProtoIfAddEntryOps

受け取ったエントリ追加要求の数。

ndsProtoIfRemoveEntryOps

受け取ったエントリ削除要求の数。

ndsProtoIfModifyEntryOps

受け取ったエントリ変更要求の数。

ndsProtoIfModifyRDNOps

受け取ったRDN(相対識別名)変更要求の数。

ndsProtoIfListOps

受け取ったリスト要求の数。

ndsProtoIfSearchOps

受け取った検索要求(ベースオブジェクト検索、1レベル検索、サブツリー全体の検索)の数。

ndsProtoIfOneLevelSearchOps

受け取った1レベル検索要求の数。

ndsProtoIfWholeSubtreeSearchOps

受け取ったサブツリー全体の検索要求の数。

ndsProtoIfExtendedOps

拡張処理の回数。

ndsProtoIfReferrals

処理要求に応じて返した参照の個数。

ndsProtoIfChainings

このeDirectoryサーバから他のeDirectoryサーバに転送した処理の数。

ndsProtoIfSecurityErrors

受け取った要求のうち、セキュリティ保護方針に合致しなかったものの数。

ndsProtoIfErrors

受け取った要求のうち、エラーのため応じなかったものの数。ただしセキュリティ保護エラー、参照エラーを除きます。 一部でも処理ができたものは数に含めません。たとえば、名前づけや更新、属性、サービスに関連するエラーがあります。

ndsProtoIfReplicationUpdatesIn

eDirectoryサーバから取得した、または受け取ったレプリカ作成更新の数。

ndsProtoIfReplicationUpdatesOut

eDirectoryサーバに送った、または検知されたレプリカ作成更新の数。

ndsProtoIfInBytes

インタフェース上の受信トラフィック(バイト単位)。 DUA(ディレクトリユーザエージェント)からの要求、他のeDirectoryサーバからの応答などといったトラフィックがこれに当たります。

ndsProtoIfOutBytes

インタフェース上の送信トラフィック(バイト単位)。 DUAやeDirectoryサーバへの応答、他のeDirectoryサーバへの要求などといったトラフィックがこれに当たります。


ndsServerInt

ディレクトリ以下にある管理対象オブジェクト 説明

ndsSrvIntSrvApplIndex

eDirectoryサーバアプリケーションを固有に識別するインデックス。

ndsSrvIntProtoIfIndex

eDirectoryサーバのプロトコルインタフェースに対応するエントリを固有に識別するインデックス。

ndsSrvIntIndex

このオブジェクトはndsSrvIntSrvApplIndexおよびndsSrvIntProtoIfIndexと組み合わせて使います。ndsSrvIntSrvApplIndexで示されるeDirectoryサーバと、特別なプロトコルを使うピアeDirectoryサーバとの間でやり取りされる情報を格納した、仮想的な行を固有に識別するためのキーとなります。

ndsSrvIntURL

ピアeDirectoryサーバのURL。

ndsSrvIntTimeOfCreation

この行が作成された時刻。1970年1月1日午前0時(万国標準時)からの経過秒数で表します。

ndsSrvIntTimeOfLastAttempt

ピアeDirectoryサーバとの接続を試みた直近の時刻。1970年1月1日午前0時(万国標準時)からの経過秒数で表します。

ndsSrvIntTimeOfLastSuccess

ピアeDirectoryサーバと正常に接続できた直近の時刻。1970年1月1日午前0時(万国標準時)からの経過秒数で表します。

ndsSrvIntFailuresSinceLastSuccess

ピアeDirectoryサーバと正常に接続した直近の時刻以降に発生したエラーの数。 まだ一度も正常に接続できていない場合は、このエントリが作成されて以来のエラー数。

ndsSrvIntFailures

このエントリが作成されて以来、ピアeDirectoryサーバとの接続に失敗した回数。

ndsSrvIntSuccesses

このエントリが作成されて以来、ピアeDirectoryサーバとの接続に成功した回数。