NetWareバインダリエミュレーション

プリントサーバやバックアップソフトウェアなどの多くのアプリケーションは、NetWare 4以前のバージョンのNetWare用に作成されており、これらのアプリケーションでは、ネットワークアクセスやオブジェクトの操作に、eDirectoryではなく、NetWareバインダリを使用していました。

バインダリとは、ユーザ、グループ、およびボリュームといった、指定したサーバに認識されているオブジェクトの単純なデータベースです。バインダリは、サーバ固有かつサーバ中心です。

NETXバインダリシェルなど、以前のNetWareクライアントソフトウェアはバインダリログイン手順を使用しており、ユーザは特定のサーバにしかログインできませんでした。複数のサーバにアクセスするには、複数のユーザアカウントを使用して、ログインを何度も行う必要がありました。

eDirectoryでは、バインダリ用に作成されたアプリケーションを、バインダリサービスを使用して実行できます。バインダリサービスでは、1つ以上のeDirectoryコンテキスト(最大12)を、eDirectoryサーバの仮想バインダリとして設定できます。設定したコンテキストは、サーバのバインダリコンテキストといいます。

バインダリサービスに関する重要な情報を次に示します。

• バインダリサービスを使用するには、eDirectoryサーバにバインダリコンテキストを設定する必要があります。
• オブジェクトすべてが、バインダリオブジェクトにマップされるわけではありません。別名オブジェクトのように、オブジェクトの多くは、バインダリと互換性がありません。
• ほとんどのバインダリアプリケーションは、eDirectoryで動作するようにアップグレードされています。アプリケーションの製造元に確認し、最新バージョンを取得します。
• バインダリコンテキストを含む各eDirectoryサーバは、バインダリコンテキストを含むパーティションのマスタレプリカ、または読み書き可能レプリカを保持している必要があります。