パーティションの移動により、ディレクトリツリー内のサブツリーを移動できます。ルートパーティションオブジェクト(コンテナオブジェクト)にサブオーディネートパーティションがない場合にのみ、このオブジェクトを移動できます。
図 29パーティションを移動する場合、eDirectory包含ルールに従ってください。たとえば、部門は現在のツリーのルートの直下には移動できません。これは、ルートの包含ルールにより移動が許されているのが、地域、国、または組織であるためです。
パーティションを移動すると、eDirectoryは、ルートパーティションオブジェクトへの参照すべてを変更します。オブジェクトの共通名は変更されませんが、コンテナ(およびそのサブオーディネートコンテナすべて)の完全識別名は変更されます。
パーティションを移動するときに、オプションを選択して、移動するコンテナの代わりに別名オブジェクトを作成することもできます。これにより、ユーザは引き続きネットワークにログインでき、元のディレクトリ位置にオブジェクトを見つけることができます。
作成した別名オブジェクトは、移動したコンテナと同じ共通名を持ち、そのコンテナの新しい完全識別名を参照します。
重要: パーティションを移動したときに、移動したパーティションの代わりとなる別名オブジェクトを作成しないと、パーティションの新しい位置を知らないユーザは元のディレクトリ位置でオブジェクトを見つけようとし、ディレクトリツリーにあるパーティションオブジェクトを見つけることが困難になります。
また、ワークステーションのNAME CONTEXTパラメータがディレクトリツリーコンテナのオリジナルの位置に設定されている場合、これにより、クライアントワークステーションがログインできないという問題が起きるおそれがあります。
オブジェクトを移動すると、オブジェクトの名前コンテキストが変更されるため、移動したオブジェクトを参照する名前コンテキストのユーザは、NAME CONTEXTパラメータを更新する必要があります。これにより、名前コンテキストは、オブジェクトの新しい名前を参照するようになります。
コンテナオブジェクトの移動の後に、ユーザのNAME CONTEXTパラメータを自動的に更新するには、NCUPDATEユーティリティを使用します。
移動したパーティションをパーティションとして使用しない場合は、それをペアレントパーティションとマージします。
パーティションを移動する前に、ディレクトリツリーが正しく同期していることを確認します。移動元パーティションと移動先パーティションのどちらかで同期のエラーが生じた場合は、パーティションの移動操作を実行しないでください。実行する前に、同期エラーを解決します。
パーティションを移動するには、次の操作を行います。
Novell iManagerで、[役割およびタスク]ボタンをクリックします。
[パーティションとレプリカ]>[パーティションの移動]の順にクリックします。
[オブジェクト名]フィールドに移動するパーティションオブジェクトの名前およびコンテキストを指定します。
[移動先]フィールドに移動するコンテナの名前およびコンテキストを指定します。
移動するパーティションについて、元の場所に別名を作成する場合は、[移動したオブジェクトの代わりに別名を作成します]を選択します。
これにより、移動前の場所に依存するあらゆる操作は、操作を更新して移動後の場所を反映できるようになるまで、引き続き実行されます。
[OK]をクリックします。