3.1 Novell Identity Auditのインストール

Identity Auditのインストールパッケージでは、Identity Auditの実行に必要な環境(Identity Auditアプリケーションとメッセージバス、イベントや環境設定の情報を格納するためのデータベース、Webベースのユーザインタフェース、およびレポーティングサーバ)がすべてインストールされます。インストールには、ルートとして実行できるシンプルインストールと、ルートをなるべく使用しないマルチステップインストールという2つのオプションがあります。

3.1.1 クイックインストール(rootとして実行)

このシンプルインストールはルートとして実行する必要があります。

  1. Identity Auditをインストールするサーバにrootとしてログインします。

  2. identity_audit_1.0_x86-64.tar.gzを一時ディレクトリにダウンロードするかコピーします。

  3. 次のコマンドを使用して、そのファイルからインストールスクリプトを展開します。

    tar xfz identity_audit_1.0_x86-64.tar.gz identity_audit_1.0_x86-64/setup/root_install_all.sh
    
  4. 次のコマンドを使用して、root_install_all.shスクリプトを実行します。

    identity_audit_1.0_x86-64/setup/root_install_all.sh identity_audit_1.0_x86-64.tar.gz
    
  5. 番号を入力して言語を選択します。

    エンドユーザ使用許諾契約が、選択した言語で表示されます。

  6. エンドユーザ使用許諾契約を読み、条件に同意する場合は「1」または「y」と入力してインストールを続行します。

    インストールが開始されます。選択した言語にインストーラが対応していない場合(ポーランド語など)、インストーラは英語で続行されます。

    novellユーザとnovellグループがまだ作成されていない場合は、その両方が作成されます。

  7. データベース管理者(dbauser)のパスワードを入力します。

  8. 確認のため、データベース管理者(dbauser)のパスワードをもう一度入力します。

  9. 管理者ユーザのパスワードを入力します。

  10. 確認のため、管理者ユーザのパスワードをもう一度入力します。

    dbauserの資格情報を使用して、PostgreSQLデータベースにテーブルとパーティションが作成されます。Identity Auditは、ランタイムレベル3および5 (コンソールで起動するマルチユーザモードまたはX-Windowsモード)で起動するように設定されます。

Identity Auditサービスが開始したら、インストールの出力で指定されたURLにログインできますhttps://hostIP:8443/novellidentityaudit。システムは内部監査イベントの処理を直ちに開始し、Identity Auditにデータを送信するためのイベントソースを管理者が設定すると、Identity Auditが完全に機能するようになります。

3.1.2 ルート以外のインストール

お客様の組織のポリシーによって、rootとしてフルインストールプロセスを実行することが禁止されている場合は、インストールを2段階で実行することができます。インストール手順の最初の段階は、ルートレベルのアクセスで実行する必要があり、次の段階は、Identity Auditの管理者ユーザ(最初の段階で作成されるユーザ)として実行されます。

  1. Identity Auditをインストールするサーバにrootとしてログインします。

  2. identity_audit_1.0_x86-64.tar.gz/tmpディレクトリにダウンロードするかコピーします。

  3. novellユーザとnovellグループがサーバにまだ作成されていない場合:

    1. Identity Auditのtarファイルからスクリプトを展開して、novellユーザとnovellグループを作成します。例を次に示します。

      tar xfz identity_audit_1.0_x86-64.tar.gz identity_audit_1.0_x86-64/setup/root_create_novell_user.sh
      
    2. 次のコマンドを使用して、rootとしてスクリプトを実行します。

      identity_audit_1.0_x86-64/setup/root_create_novell_user.sh
      

      novellユーザとnovellグループは、Identity Auditのインストールプロセスと実行プロセスを所有します。

  4. Identity Audit用のディレクトリを作成します。 例を次に示します。

    mkdir -p /opt/novell

  5. novellユーザとnovellグループが所有するためのディレクトリを設定します。例を次に示します。

    chown -R novell:novell /opt/novell
    
  6. novellユーザとしてログインします。

    su novell
    
  7. Identity Auditのtarファイルを、先ほど作成したディレクトリに展開します。例を次に示します。

    cd /opt/novell
    tar xfz /tmp/identity_audit_1.0_x86-64.tar.gz
    
  8. インストールスクリプトを実行します。例を次に示します。

    /opt/novell/identity_audit_1.0_x86-64/setup/install.sh
    
  9. 番号を入力して言語を選択します。

    エンドユーザ使用許諾契約が、選択した言語で表示されます。

  10. エンドユーザ使用許諾契約を読み、条件に同意する場合は「1」または「y」と入力してインストールを続行します。

    インストールが開始されます。選択した言語にインストーラが対応していない場合(ポーランド語など)、インストーラは英語で続行されます。

  11. データベース管理者(dbauser)のパスワードを入力します。

  12. 確認のため、データベース管理者(dbauser)のパスワードをもう一度入力します。

  13. 管理者ユーザのパスワードを入力します。

  14. 確認のため、管理者ユーザのパスワードをもう一度入力します。

  15. ログアウトした後にnovellユーザとしてログインし直します。この操作により、install.shスクリプトで実行されたPATH環境変数の変更の内容がロードされます。

  16. root_install_service.shスクリプトを実行して、Identity Auditをサービスとして開始できるようにします。このステップにはrootレベルのアクセスが必要です。例を次に示します。

    sudo /opt/novell/identity_audit_1.0_x86-64/setup/root_install_service.sh
    
  17. rootのパスワードを入力します。

    Identity Auditは、ランタイムレベル3および5 (コンソールで起動するマルチユーザモードまたはX-Windowsモード)で起動するように設定されます。

Identity Auditサービスが開始したら、インストールの出力で指定されたURLにログインできますhttps://hostIP:8443/novellidentityaudit。システムは内部監査イベントの処理を直ちに開始し、Identity Auditにデータを送信するためのイベントソースを管理者が設定すると、Identity Auditが完全に機能するようになります。