ドライバハートビートは、Identity Manager 2以降に付属のIdentity Managerドライバの機能です。この使用は必須ではありません。ドライバハートビートは、ドライバパラメータと指定した間隔を使用して設定します。ハートビートパラメータが存在し、間隔値が0以外の場合、指定された間隔内に発行者チャネル上で通信が行われていなければ、ドライバはハートビートドキュメントをメタディレクトリエンジンに送信します。
ドライバハートビートの目的は、ドライバによる発行者チャネルでの通信が、望ましい頻度で発生していない場合に、一定間隔でアクションを開始できるトリガを提供することです。ハートビートを利用する場合は、ドライバ設定などのツールをカスタマイズする必要があります。メタディレクトリエンジンは、ハートビートドキュメントを受け付けますが、それによってアクションを実行することはありません。
ほとんどのドライバでは、ハートビートのドライバパラメータはサンプル設定では使用されていませんが、このパラメータを追加できます。
Identity Managerに付属しないカスタムドライバであっても、ドライバの開発者がハートビートドキュメントをサポートするようドライバを作成していれば、ハートビートドキュメントを提供できます。
ハートビートを設定するには、次の操作を行います。
iManagerで、[Identity Manager]>[Identity Managerの概要]の順にクリックします。
ドライバセットを参照して選択し、[検索]をクリックします。
[Identity Managerの概要]画面で、ドライバアイコンの右上隅をクリックし、[プロパティの編集]をクリックします。
[Identity Manager]タブで、[ドライバ環境設定]をクリックし、[ドライバパラメータ]までスクロールして[Heart Beat (ハートビート)]または同様の表示名を探します。
ハートビートのドライバパラメータがすでに存在する場合は、その間隔を変更して変更を保存すると、設定が完了します。
間隔に1未満の値を設定できません。値0は、この機能がオフになっていることを意味します。
通常、時間の単位は分ですが、ドライバの中には秒を使用するなど、分以外を実装しているものもあります。
ハートビートのドライバパラメータが存在しない場合は、[XMLの編集]をクリックします。
次の例のようなドライバパラメータのエントリを、<publisher-options>の子エントリとして追加します(ADドライバでは、これを<driver-options>の子エントリにします)。
<pub-heartbeat-interval display-name="Heart Beat">10</pub-heartbeat-interval>
ヒント:ドライバを再起動してもハートビートドキュメントが生成されない場合は、XML内のドライバパラメータの場所を確認してください。
変更を保存し、ドライバが停止および再起動されることを確認します。
ドライバパラメータを追加した後で、グラフィカルビューを使用して間隔を編集できます。もう1つの方法は、間隔のグローバル構成値(GCV)への参照を作成する方法です。他のグローバル構成値と同様に、ドライバハートビートは、各ドライバオブジェクトのレベルではなくドライバセットレベルで設定できます。ドライバに特定のグローバル構成値がなく、ドライバセットにグローバル構成値がある場合、ドライバはドライバセットの値を継承します。
次に、Notesドライバによって送信されたハートビートのステータスドキュメントの例を示します。
<nds dtdversion="2.0" ndsversion="8.x"> <source> <product build="20031112_1037" instance="blackcap" version="2.0">DirXML Driver for Lotus Notes</product> <contact>Novell, Inc.</contact> </source> <input> <status level="success" type="heartbeat"/> </input> </nds>