23.2 VDX WebサービスAPI

この節では、VDX Webサービスで利用できるメソッドの詳細を説明します。このAPIは、WSSDKツールキットで生成したJavaコードを使用することを前提にしています。別のWebサービスツールキットを使用する場合、APIは異なります。

すべてのメソッドがVdxServiceExceptionをスローします。 読みやすくするために、メソッドの署名のthrows節は省略されています。

23.2.1 IRemoveVdx

この節では、IRemoveVdxインタフェースに関連する各メソッドの参照情報を説明しています。

getVersion

実行中のVDXサービスのバージョン番号を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

VersionVO getVersion() throws java.rmi.RemoteException;

globalQuery

あらかじめ定義された、グローバルクエリと呼ばれる検索を実行できます。グローバルクエリは、LDAPの検索に保存されます。これらは、一部のストアドプロシージャの機能を提供しています。

グローバルクエリを定義するには、ディレクトリ抽象化層エディタを使用する必要があります。詳細は、『Identity Managerユーザアプリケーション:設計ガイド』のディレクトリ抽象化層エディタに関する項目を参照してください。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String[] globalQuery(java.lang.String queryDN, StringMap queryParameterValues) throws VdxServiceException, java.rmi.RemoteException;

クエリー

エンティティ、一連の属性、返されるデータをフィルタリングするクエリ式を指定したクエリを実行できます。

構文: メソッドの署名を次に示します。

EntityAttributeMap query(java.lang.String entityDefinition, java.lang.String[] attributeKeys, java.lang.String queryFilter) throws VdxServiceException, java.rmi.RemoteException;
クエリの文法

query()メソッドのqueryFilterパラメータを使って、返されるデータをフィルタリングする検索条件の式を渡すことができます。この節では、これらの式の文法について説明します。

クエリ構文1: もっとも簡単な形式のクエリを次に示します。

RelationalExpression1

クエリ構文2: クエリでは、論理演算子を使って複数の式を組み合わせることができます。

RelationalExpession1 logicalOperator  RelationalExpression2 

クエリ構文3: 代わりに、括弧を使って式をセットオフすることができます。

(RelationalExpession1) logicalOperator  (RelationalExpression2) 

クエリ構文4: 括弧を使って、サブクエリをセットオフすることもできます。

RelationalExpession1 logicalOperator  (RelationalExpression2 logicalOperator1 RelationalExpression3) 

関係式は、同じ論理演算子で区切る必要があります。有効なクエリの列を次に示します。

expression1 AND expression2 AND expression3

次のクエリは無効になります。

expression1 AND expression2 OR expression3

次の例のように、括弧を使って条件グループを作成することができます。

expression1 AND (expression2 OR expression3)
関係式の文法

関係式の構文: 関係式は、この構文に準拠していなければなりません。

attribute relationalOperator value
演算子と値の文法

関係演算子: 関係演算子は次のいずれかでなければなりません。

> , < , >= , <= , = , != , !< , !> , !<= , !>= , STARTWITH, !STARTWITH, IN , !IN , PRESENT, !PRESENT

論理演算子: 論理演算子は次のいずれかでなければなりません。

AND, OR

値: 値側の式は、次のいずれかでなければなりません。

'foo',"foo", 1-9, true, false

関係演算子PRESENTと!PRESENTには、値は必要ありません。

getAttribute

単一のAttributeオブジェクトを返します。これを使って、ディレクトリ抽象化層の属性のデータを取得して、調べることができます。

構文: メソッドの署名を次に示します。

Attribute getAttribute(java.lang.String objectDN, java.lang.String entityDefinition, java.lang.String attributeKey) throws VdxServiceException, java.rmi.RemoteException;

getAttributes

Attributeオブジェクトの配列を返します。これを使って、ディレクトリ抽象化層の属性のデータを取得して、調べることができます。

構文: メソッドの署名を次に示します。

Attribute[] getAttributes(java.lang.String objectDN, java.lang.String entityDefinition, java.lang.String[] attributeKeys) throws VdxServiceException, java.rmi.RemoteException;

23.2.2 属性

Attributeクラスは、ディレクトリ抽象化層の属性を表しています。

この節では、Attributeクラスに関する参照情報を説明しています。

Attributeコンストラクタ

Attributeクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: 引数を取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

Attribute()

構文2: サポートするすべてのデータタイプの配列を引数として取得するコンストラクタの構文を次に示します。

Attribute(ByteArrayArray BinariesVal, BooleanArray BooleansVal, DateArray DatesVal, IntegerArray IntegersVal, StringArray StringsVal, AttributeType TypeVal)

getBinaries

属性のByteArrayArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

ByteArrayArray getBinaries()

setBinaries

属性のByteArrayArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setBinaries(ByteArrayArray BinariesVal)

getBooleans

属性のBooleanArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

BooleanArray getBooleans()

setBooleans

属性のBooleanArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setBooleans(BooleanArray BooleansVal)

getDates

属性のDateArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

DateArray getDates()

setDates

属性のDateArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setDates(DateArray DatesVal)

getIntegers

属性のIntegerArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

IntegerArray getIntegers()

setIntegers

属性のIntegerArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setIntegers(IntegerArray IntegersVal)

getStrings

属性のStringArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

StringArray getStrings()

setStrings

属性のStringArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setStrings(StringArray StringsVal)

getType

属性のAttributeTypeオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

AttributeType getType()

setType

属性のAttributeTypeオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setType(AttributeType TypeVal)

23.2.3 AttributeArray

この節では、AttributeArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

AttributeArrayコンストラクタ

AttributeArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

AttributeArray()

構文2: AttributeArrayオブジェクトの配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

AttributeArray(Attribute[] AttributeVal)

getAttribute

Attributeオブジェクトの配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

Attribute[] getAttribute()

setAttribute

AttributeArrayクラスに関連するAttributeオブジェクトの配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setAttribute(Attribute[] AttributeVal)

23.2.4 AttributeType

この節では、AttributeTypeクラスに関する参考情報を説明しています。

AttributeTypeコンストラクタ

AttributeTypeクラスは、1つのコンストラクタをサポートしています。

構文: コンストラクタの構文を次に示します。

protected AttributeType(java.lang.String value)

getValue

属性タイプを示す文字列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String getValue()

23.2.5 BooleanArray

この節では、BooleanArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

BooleanArrayコンストラクタ

BooleanArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

BooleanArray()

構文2: ブール値をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

BooleanArray(boolean[] BooleanVal)

getBoolean

属性のブール値の配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

boolean[] getBoolean()

setBoolean

属性にブール値の配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setBoolean(boolean[] BooleanVal)

23.2.6 ByteArrayArray

この節では、ByteArrayArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

ByteArrayArrayコンストラクタ

ByteArrayArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

ByteArrayArray()

構文2: Base 64バイナリ値をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

ByteArrayArray(byte[][] Base64BinaryVal)

getBase64Binary

属性のバイトの2次元配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

byte[][] getBase64Binary()

setBase64Binary

属性にバイトの2次元配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setBase64Binary(byte[][] Base64BinaryVal)

23.2.7 DateArray

この節では、DateArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

DateArrayコンストラクタ

DateArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

DateArray()

構文2: カレンダ配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

DateArray(java.util.Calendar[] DatetimeVal)

getDatetime

属性のカレンダオブジェクトの配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.util.Calendar[] getDatetime()

setDatetime

属性にカレンダオブジェクトの配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setDatetime(java.util.Calendar[] DatetimeVal)

23.2.8 EntryAttributeMap

EntryAttributeMapクラスは、EntryArrayオブジェクトのコンテナです。 これは、スタブのクエリメソッドにより返されます。

この節では、EntryAttributeMapクラスに関連するメソッドの参考情報を説明しています。

EntryAttributeMapコンストラクタ

EntryAttributeMapクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

EntryAttributeMap()

構文2: EntryArrayオブジェクトをパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

EntityAttributeMap(EntryArray EntriesVal)

getEntries

このEntryAttributeMapオブジェクト内に保管されているEntryArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

EntryArray getEntries()

setEntries

このEntryAttributeMapオブジェクトにEntryArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setEntry(EntryArray EntriesVal)

23.2.9 エントリ

Entryクラスは、EntryArrayオブジェクト内のエントリを表します。

この節では、Entryクラスに関連する各メソッドの参照情報を説明しています。

Entryコンストラクタ

Entryクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

Entry()

構文2: キーの値と属性値の配列の2つのパラメータを取得するコンストラクタの構文を次に示します。

Entry(java.lang.String KeyVal, AttributeArray ValuesVal)

getKey

Entryオブジェクトに定義されているキーを返します。このキーは、属性を識別します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String getKey()

setKey

Entryオブジェクトにキーを設定します。このキーは、属性を識別します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setKey(java.lang.String KeyVal)

getValues

Entryオブジェクトの値を表すAttributeArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

AttributeArray getValues()

setValues

Entryオブジェクトに値を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setValues(AttributeArray ValuesVal)

23.2.10 EntryArray

EntryArrayクラスは、Entryオブジェクトの配列のコンテナです。これは、EntryAttributeMapオブジェクトにより保管されます。

この節では、EntryArrayクラスに関連するメソッドの参照情報を説明しています。

EntryArrayコンストラクタ

EntryArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

EntryArray()

構文2: Entryオブジェクトの配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

EntryArray(Entry[] EntryVal)

getEntry

EntryArrayオブジェクト内に保管されているEntryオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

Entry[] getEntry()

setEntry

このEntryArrayオブジェクトにEntryオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setEntry(Entry[] EntryVal)

23.2.11 IntegerArray

この節では、IntegerArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

IntegerArrayコンストラクタ

IntegerArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

IntegerArray()

構文2: int配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

IntegerArray(int[] IntVal)

getInt

属性の整数配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

int[] getInt()

setInt

属性に整数配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setInt(int[] IntVal)

23.2.12 StringArray

StringArrayクラスは、Stringオブジェクトの配列のコンテナです。query()およびgetAttributes()メソッドを呼び出す場合、StringArrayオブジェクトに値を取得する属性を指定して渡します。

この節では、StringArrayクラスに関する参照情報を説明しています。

StringArrayコンストラクタ

StringArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

StringArray()

構文2: String配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

StringArray(java.lang.String[] StringVal)

getString

StringArrayオブジェクトに関連するStringオブジェクトの配列を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String[] getString()

setString

StringArrayオブジェクトに関連するStringオブジェクトの配列を設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setString(java.lang.String[] StringVal)

23.2.13 StringEntry

StringEntryクラスは、StringEntryArrayクラスにより保管されます。

この節では、StringEntryクラスに関する参考情報を説明しています。

StringEntryコンストラクタ

StringEntryクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

StringEntry()

構文2: キーとStringの値をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

StringEntry(java.lang.String KeyVal, java.lang.String ValuesVal)

getKey

StringEntryオブジェクトに定義されているキーを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String getKey()

setKey

StringEntryオブジェクトにキーを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setKey(java.lang.String KeyVal)

23.2.14 StringEntryArray

StringEntryArrayクラスは、StringEntryオブジェクトの配列のコンテナです。これは、StringMapオブジェクトにより保管されます。

この節では、StringEntryArrayクラスに関する参考情報を説明しています。

StringEntryArrayコンストラクタ

StringEntryArrayクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

StringEntryArray()

構文2: StringEntry配列をパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

StringEntryArray(StringEntry[] StringentryVal)

getStringentry

StringEntryArrayオブジェクトのキーを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

StringEntry[] getStringentry()

setStringentry

StringEntryArrayオブジェクトのキーを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setStringentry(StringEntry[] StringentryVal)

23.2.15 StringMap

StringMapは、StringEntryArrayオブジェクトのコンテナです。

この節では、StringMapクラスに関する参考情報を説明しています。

StringMapコンストラクタ

StringMapクラスには、2つのコンストラクタがあります。

構文1: パラメータを取得しないコンストラクタの構文を次に示します。

StringMap()

構文2: StringEntryArrayをパラメータとして取得するコンストラクタの構文を次に示します。

StringMap(StringEntryArray EntriesVal)

getEntries

このStringMapオブジェクトに保管されているStringEntryArrayオブジェクトを返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

StringEntryArray getEntries()

setEntries

このStringMapオブジェクトのStringEntryArrayオブジェクトを設定します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

void setEntries(StringEntryArray EntriesVal)

23.2.16 VdxService

この節では、VdxServiceインタフェースに関する参考情報を説明しています。

getIRemoteVdxPort

リモートサービスのスタブを取得します。このスタブは、タイプIRemoteVdxのポートです。

構文: メソッドの署名を次に示します。

IRemoteVdx getIRemoteVdxPort() throws javax.xml.rpc.ServiceException;

23.2.17 VersionVO

この節では、VersionVOクラスに関する参照情報を説明しています。

getValue

サービスのバージョン番号を返します。

構文: メソッドの署名を次に示します。

java.lang.String getValue()