承認動作の宛先を指定するには、
プロパティに有効な式を入力する必要があります。動作の承認に必要な最終承認数は、 プロパティと プロパティとの関係で決まります。メモ:承認動作の
プロパティで指定した式の評価が、存在しないDNになった場合(式が間違ってハードコードされた場合、間違って計算された場合、ユーザの選択で間違って送信された場合など)、ワークフローが実際には滞っていても、ワークフローが正常に処理していないことを示すメッセージは表示されません。アプリケーションサーバコンソールには標準の転送メッセージが表示され、コメントとフロー履歴には標準の「割り当てられた」メッセージが表示されます。この問題を回避するには、次のベストプラクティスに従うことをお勧めします。承認動作の前で条件動作を使用し、条件動作で宛先を検証します。
宛先は条件動作で検証した後でも削除できるので、タイムアウト間隔と、ワークフローがタイムアウトした場合に必要なアクションを実行するリンクとを、承認動作に対して指定する必要があります。
宛先式(データ抽象化層エンティティを返す式を含む)は、ランタイム時に次のいずれかを解決される必要があります。
有効な個々の宛先。ユーザDNの場合もグループDNの場合もあります。
宛先の有効なリスト(たとえば、Javaベクトルオブジェクトを使用して作成)。複数のユーザDN、複数のグループDN、またはその両方を含めることができます。
最大承認数は、宛先数(ユーザDN数+グループDN数)に等しく、グループの各メンバーは含まれず、カウントされません。
メモ:グループDNは常に、
に関係なく、単記投票(グループのあるメンバーが動作を引き受けた場合、残りのメンバーはその動作を表示も要求もできなくなる)を与えるように処理されます。次の表に、ECMA式ビルダを使用して作成できる有効な宛先式の例を示します。
表 7-4 宛先式の例
ワークフローの動作と必要な肯定承認の総数は、宛先式で指定した宛先のタイプと選択した承認者タイプに応じて異なります。
次の表では、さまざまなタイプの宛先が標準
で使用されるときのワークフロー動作について説明します。表 7-5 標準承認者タイプのワークフロー動作
ワークフローがグループに割り当てられ、電子メール通知が承認に使用される場合、グループのメンバー全員に電子メールが送信されます。代理ユーザがグループのメンバーに割り当てられる場合、次のように処理されます。
承認者が単一のユーザである場合、電子メール通知は両ユーザ(元のユーザと代理ユーザ)に送信されます。
承認者がグループDNであり、グループ内のいずれかのユーザに代理ユーザが割り当てられる場合、代理であるユーザには、新しい要求がタスクリストに入っても電子メール通知は送信されません。
代理ユーザに電子メールで通知する場合は、承認タスクをグループのメンバーに割り当て、承認者タイプを
に設定します。たとえば、以下に対して承認動作を割り当てるとします。IDVault.get('cn=Marketing,ou=groups,ou=idmsample,o=novell' , 'group','Member')
承認タイプをグループに設定すると、メンバーに代理が割り当てられている場合、各メンバーの代理に通知が送信されます。グループのメンバー1名が承認タスクを要求し、実行できます。これはグループDNに直接割り当てた場合と同じ動作です。
次の表では、さまざまなタイプの宛先がグループ
で使用されるときのワークフロー動作について説明します。表 7-6 グループ承認者タイプのワークフロー動作
次の表では、さまざまなタイプの宛先が複数
で使用されるときのワークフロー動作について説明します。表 7-7 複数承認者タイプのワークフロー動作
次の表では、さまざまなタイプの宛先が定数
で使用されるときのワークフロー動作について説明します。表 7-8 定数承認者タイプのワークフロー動作