1.0 開発環境のセットアップ

Identity Manager展開の計画フェーズを開始する前に、有用な計画を作成できるよう、Identity Manager製品に精通しておく必要があります。Identity Managerソリューションのテスト、分析、および開発が可能な開発環境をセットアップすると、Identity Managerの各コンポーネントについて学習したり、発生する可能性のある予測できない問題や複雑な状況を見つけたりすることができます。

たとえば、異なるシステム間で情報を同期すると、その情報が各システムで異なる形式で表示されるとします。データを変更してこれら2つのシステム間で同期を行うと、この変更が、同じ情報を使用する他のシステムに影響を及ぼすかどうかを確認できます。

開発環境をセットアップするもう1つの主な理由は、ライブデータに影響を与えずにソリューションが動作することを確認するためです。Identity Managerはデータを操作し、これにはデータの削除も含まれます。テスト環境があれば、運用環境でデータも失うことなく、変更を加えることができます。

Identity Managerの各開発に対して展開環境をセットアップする必要があります。各展開は異なります。Identity Managerソリューションに含める必要のあるさまざまなシステム、ビジネスポリシー、および手順があります。開発環境を使って、各ソリューションに最適なソリューションを作成できます。

Identity Managerソリューションの開発時に使用する最も重要なツールはDesignerです。Designerを使用することで、現在の環境の情報をすべてキャプチャし、その情報を使用して、ニーズに合ったIdentity Managerソリューションを作成できます。計画のすべての側面でDesignerを使用し、すべての情報をキャプチャします。Designerを使用すると、技術情報だけでなく、ビジネス情報が含まれるプロジェクト計画の作成が容易になります。Designerの詳細については、『Designer 3.0.1 for Identity Manager 3.6管理ガイド』を参照してください。

開発環境をセットアップするには、セクション 4.0, 基本的なIdentity Managerシステムのチェックリストの情報を使用します。これは、すべてのIdentity Managerコンポーネントのインストールチェックリストです。このリストを使用して、プロジェクト計画の開発に使用できるIdentity Managerの全コンポーネントがインストールおよび設定されていることを確認してください。開発環境をセットアップする際にセクション 3.0, 技術上のガイドラインの情報を使用すると、Identity Managerの各コンポーネントをインストールして設定しながら、技術上の検討事項を学ぶことができます。

開発環境を作成したら、次のステップは、Identity Managerソリューションを実装するためのプロジェクト計画の作成です。セクション 2.0, プロジェクト計画の作成の情報を使用して、プロジェクト計画を作成します。