アップグレードとは、既存のサーバにIdentity Managerの新しいバージョンをインストールすることです。Identity Managerをインストールするには、OSおよびeDirectoryの現在のバージョンを、Identity Manager 4.0でサポートされているバージョンにアップグレードする必要があります。サポートされているプラットフォームのリストについては、セクション 6.0, システム要件を参照してください。
アップグレードの実行にはいくつかの利点があります。
新しいハードウェアは必要ない
データのマイグレーションは必要ない
アップグレードの実行にはいくつかの欠点もあります。
OSをアップデートしてサーバをリブートする時間がダウンタイムになる
eDirectoryをアップデートして再起動する時間がダウンタイムになる
アップグレードが実行可能ではない場合、または複数のアップグレードを実行する必要がある場合が生じることもあります。サポートされているマイグレーションパスはIdentity Manager 3.5.x以降のみなので、以下のシナリオで説明するのはこれらのバージョンのみになります。
アップグレードがサポートされている唯一の状況は、Identity Manager 3.5.xがサポートされているオペレーティングシステムで使用されている場合のみです。ただし、アップグレードが実行できないいくつかのシナリオがあります。アップグレードが実行可能でない場合の例を以下にいくつか示します。
サポートされていないOS: OSの現在のバージョンがIdentity Manager 4.0でサポートされていない場合、サポートされている唯一のアップグレードパスは、新しいサーバにマイグレーションを実行することになります。
Identity Manager 3.0.x: Identity Managerの現在のバージョンが3.0.xに場合、直接アップグレードは実行できません。オプションには次の2つがあります。
Identity Manager 3.5.xへのアップグレードとeDirectory 8.8.6へのアップグレードを行ってから、Identity Manager 4.0へのアップグレードを行います。
新しいサーバへのマイグレーションを実行します。
Roles Based Provisioning Module: Roles Based Provisioning Moduleをインストールしている場合は、アップグレードを実行できません。マイグレーションを実行する必要があります。詳細については、『Identity Manager Roles Based Provisioning Module 4.0 User Application: Migration Guide』を参照してください。
アップグレードを行う場合には、セクション 13.0, アップグレードの実行に進んでください。