7.2 ユーザアプリケーションWARのインストールおよび環境設定

メモ:WebLogic 10.3の場合、インストールプログラムには、JRockitから提供されているJava 2 Platform Standard Edition Development Kitバージョン1.6 JDKが必要です。別のバージョンを使用した場合、このインストール手順ではユーザアプリケーションWARファイルは正しく設定されません。インストールは成功したかのように見えますが、ユーザアプリケーションの起動を試みるとエラーが発生します。

  1. インストールファイルが含まれるディレクトリに移動します。

  2. JRockit Java環境を使用して、コマンドラインから次のプラットフォームのインストーラを開始します。

    Solaris

    $ /opt/WL/bea/jrockit_160_05/bin/java -jar IdmUserApp.jar
    

    Windows

    C:\WL\bea\jrockit_160_05\bin\java -jar IdmUserApp.jar
    

    インストールプログラムを開始すると、言語を入力するよう促されます。

  3. 言語を選択し、使用許諾契約を確認し、アプリケーションサーバプラットフォームを選択するには、次の情報を使用します。

    インストール画面

    説明

    Novell Identity ManagerのRoles Based Provisioning Module (RBPM)

    インストールプログラムの言語を選択します。デフォルトでは、[英語]が選択されています。

    使用許諾契約

    使用許諾契約を読み、[使用許諾契約の条件に同意します]を選択します。

    アプリケーションサーバプラットフォーム

    [WebLogic]を選択します。

    ユーザアプリケーションのWARファイルがインストーラとは別のディレクトリにある場合は、インストーラによってWARへのパスを入力するようメッセージが表示されます。

    WARがデフォルトの場所にある場合は、[デフォルトのファイルに戻す]をクリックできます。または、WARファイルの場所を指定する場合は、[選択]をクリックして場所を選択します。

    WebLogicでインストールする場合、BEAのJava環境(jrockit)を使用することによってインストールプログラムを開始する必要があります。アプリケーションサーバとしてWebLogicを選択し、インストールの開始にjrockitを使用しない場合、次のポップアップエラーメセージが表示され、インストールは終了します。

  4. 次の情報を使用して、インストールタイプを選択し、インストールフォルダを指定し、データベースを設定します。

    インストール画面

    説明

    インストールのタイプ

    Roles Based Provisioning: Roles Based Provisioning Moduleをインストールするには、このオプションを選択します。これはこのリリースでのみサポートされているインストールタイプです。

    インストールフォルダの選択

    インストーラがファイルを配置する場所を指定します。

    データベースプラットフォーム

    データベースプラットフォームを選択します。データベースおよびJDBCドライバはすでにインストールされている必要があります。WebLogicの場合、オプションには次のプラットフォームが含まれます。

    • Oracle (Oracle 10gおよび11gのみサポート。Oracle 9iはサポートされなくなりました。)

    • Microsoft SQL Server

    データベースホストおよびポート

    ホスト: データベースサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。クラスタでは、クラスタの各メンバーには同じホスト名またはIPアドレスを指定します。

    ポート: データベースのリスナポート番号を指定します。クラスタの場合は、クラスタの各メンバーに同じポートを指定します。

    データベースのユーザ名およびパスワード

    データベース名(またはSID): MySQL、MS SQL Server、またはPostgreSQLでは、事前に設定したデータベース名を入力します。Oracleの場合は、前に作成したOracleシステムID (SID)を指定します。クラスタでは、クラスタの各メンバーには同じデータベース名またはSIDを指定します。

    データベースユーザ名: データベースユーザを指定します。クラスタでは、クラスタの各メンバーには同じデータベースユーザを指定します。

    データベースパスワード: データベースパスワードを指定します。クラスタでは、クラスタの各メンバーには同じデータベースパスワードを指定します。

    データベースドライバJARファイル: データベースサーバにシンクライアントJARを指定します。これは必須です。

    SQL出力ファイル

    このリリースでは、アプリケーションサーバの起動時(以前のリリースのように)ではなく、ユーザアプリケーションのインストール時にデータベーステーブルが作成できます。

    SQL出力ファイル画面では、スキーマファイルを作成するためのオプションを指定します。データベース管理者は、インストールプログラムでテーブルを作成する代わりに、スキーマファイルを使用してテーブルを作成できます。

    スキーマファイルを作成する場合、[SQLをファイルに書き込む]チェックボックスをオンにし、[スキーマ出力ファイル]フィールドにファイルの名前を入力します。

    データベース管理者

    この画面には、[データベースユーザ名およびパスワード]ページから同じユーザ名とパスワードが事前に入力されています。以前に指定したデータベースユーザがデータベースサーバ内にテーブルを作成するための十分な許可を持っていない場合、必要な権限を持つ別のユーザIDを入力する必要があります。

    データベースの更新または新規データベース

    使用するデータベースが新規または空の場合、[新規]ボタンを選択します。データベースが以前のインストールからの既存のものである場合、[存在します]ボタンを選択します。

    データベース接続のテスト

    前の画面で指定した情報が正しかったことを確認するには、[データベース接続のテスト]チェックボックスをオンにしてデータベース接続をテストします。

  5. Java、IDM、監査設定およびセキュリティを設定するには、次の情報を使用します。

    インストール画面

    説明

    Javaのインストール

    Javaルートのインストールフォルダを指定します。JavaインストールではJAVA_HOME環境変数に基づいてJavaへのパスが表示され、それを修正するオプションを選択できます。

    この時点で、インストールプログラムは、選択したJavaが、選択したアプリケーションサーバに対して正しいものであることも確認します。また、指定されているJREでCA証明書に書き込めることも確認します。

    IDM環境設定

    アプリケーションサーバ設定のタイプを選択します。

    • このインストールが、クラスタの一部でない1つのノード上の場合は、[デフォルト]を選択します。

      デフォルト]を選択し、クラスタを後で必要とすると判断した場合は、ユーザアプリケーションを再インストールする必要があります。

    • このインストールがクラスタの一部の場合は、[すべて]を選択します。

    アプリケーションコンテキスト: アプリケーションサーバの環境設定の名前、アプリケーションWARファイルの名前、およびURLコンテキストの名前です。インストールスクリプトによってサーバの環境設定が作成され、デフォルト名でアプリケーション名に基づく環境設定が作成されます。ユーザアプリケーションをブラウザから開始する場合は、アプリケーション名を書き留め、アプリケーション名をURLに含めてください。

    Auditのログ

    ログを有効にするには、[はい]をクリックします。ログを無効にするには、[いいえ]をクリックします。

    次のパネルでは、ログのタイプを指定するよう促されます。次のオプションから選択します。

    • Novell Identity AuditまたはNovell Sentinel: Novell監査クライアントを使用してユーザアプリケーションでログを有効にします。

    • OpenXDAS: OpenXDASログサーバにイベントが記録されます。

    ログの設定の詳細については、『ユーザアプリケーション: 管理ガイド』を参照してください。

    Novell Audit

    サーバ: ログを有効にする場合、サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。ログをオフにする場合は、この値は無視されます。

    ログキャッシュフォルダ: ログキャッシュのディレクトリを指定します。

    セキュリティ - マスタキー

    はい: 既存のマスタキーをインポートできます。既存の暗号化マスタキーをインポートするよう選択した場合は、該当するキーを切り取ってインストール手順のウィンドウに貼り付けます。

    いいえ: 新規のマスタキーを作成します。インストール終了後、セクション 9.1, マスタキーの記録で示すように、マスタキーを手動で記録します。

    インストール手順で、インストールディレクトリにあるmaster-key.txtファイルに暗号化マスタキーが書き込まれます。

    既存のマスタキーをインポートする理由には、次のようなものがあります。

    • インストールファイルをステージングシステムから運用システムに移動中で、ステージングシステムで使用したデータベースへのアクセスを保持する場合。

    • ユーザアプリケーションを最初のクラスタのメンバーにインストールしており、現在はクラスタの次のメンバーにインストールしている場合(同じマスタキーが必要)。

    • ディスク故障のため、ユーザアプリケーションを復元する必要がある場合。ユーザアプリケーションを再インストールして、以前のインストールで使用したのと同じ暗号化マスタキーを指定する必要があります。 これによって、前に保存した暗号化データにアクセスできます。

  6. [次へ]をクリックして、[役割ベースプロビジョニングモジュール環境設定]パネルを表示します。(この情報の入力を求められない場合、セクション 2.5, Java Development Kitのインストールで説明したステップを完了していない可能性があります。)

    [役割ベースプロビジョニングモジュール環境設定]パネルのデフォルトのビューでは、これらの6つのフィールドが表示されます。

    インストールプログラムはルートコンテナDNから値を取得し、それを次の値に適用します。

    • ユーザコンテナDN

    • グループコンテナDN

    インストールプログラムはユーザアプリケーション管理者フィールドから値を取得し、それを次の値に適用します。

    • プロビジョニング管理者

    • コンプライアンス管理者

    • 役割管理者

    • セキュリティ管理者

    • リソース管理者

    • RBPM設定管理者

    これらの値を明示的に指定する場合、[詳細オプションの表示]ボタンをクリックしてそれらを変更できます。

  7. インストールを完了するには、次の情報を使用します。

    インストール画面

    説明

    ユーザアプリケーション環境設定

    ユーザアプリケーションをインストールすると、ユーザアプリケーション環境設定パラメータを設定できます。インストールすると、これらのパラメータの多くはconfigupdate.shまたはconfigupdate.batでも編集可能です。例外はパラメータ説明に記述されています。

    クラスタの場合は、クラスタの各メンバーに同じユーザアプリケーション環境設定パラメータを指定します。

    各オプションの詳細については、セクション A.0, IDMユーザアプリケーション環境設定の参照を参照してください。

    インストール前の概要

    [インストール前の概要]ページを読んで、インストールパラメータの選択を確認します。

    必要に応じて、[戻る]を使用して前のインストールページに戻り、インストールパラメータを変更します。

    ユーザアプリケーション環境設定ページでは値は保存されないため、インストールの前のページを再指定した後に、ユーザアプリケーション環境設定の値を再入力する必要があります。インストールおよび環境設定パラメータで納得いく設定ができたら、[インストール前の概要]ページに戻り、[インストール]をクリックします。

    インストールの完了

    インストールの終了が示されます。

7.2.1 インストールとログファイルの表示

インストールがエラーなしで完了した場合は、WebLogic環境の準備に進みます。インストールでエラーまたは警告が発生した場合は、次のようなログファイルを確認して、問題を判断してください。

  • Identity_Manager_User_Application_InstallLog.logには、基本的なインストールタスクの結果が格納されています。

  • Novell-Custom-Install.logには、インストール中に行ったユーザアプリケーション環境設定についての情報があります。