ファイル暗号化の使用

ユーザの選択により、Novell iFolderは暗号化パスフレーズをキーとして使用し、サーバ上のデータおよび転送中のデータを暗号化することができます。暗号化パスフレーズを設定した場合、iFolderサーバにログインするときは常にそのパスフレーズを入力する必要があります。

ローカルNovell iFolderディレクトリにあるファイルは、ワークステーション上ではプレーンテキスト形式、iFolderサーバ上では暗号化形式として格納されます。iFolderでは、転送や格納時のセキュリティとプライバシーを確保するために、iFolderクライアントをインストールするときに暗号化パスフレーズを指定し、それを使用してファイルを暗号化します。

ファイルはワークステーションを離れる前に暗号化され、セキュリティ保護されながらインターネットを通過し、iFolderサーバにアップロードされた後で保存されます。ファイルは、iFolderサーバ上に格納されている間もワークステーションにダウンロードされる間も、暗号化されたままです。ダウンロードされたファイルがローカルワークステーションに到着すると、iFolderクライアントが暗号を復号化します。

iFolderへのログインに成功すると、暗号化パスフレーズを入力する[パスフレーズの取得]ダイアログボックスが開きます。


暗号化パスフレーズの記憶

ユーザの選択により、パスフレーズをiFolderに記憶させておくことができます。これにより、次回のログイン時にはこのパスフレーズの交換が自動的に行われ、ダイアログボックスは表示されなくなります。

自動パスフレーズ交換をオフにするには、iFolderアイコンを右クリックして、[アカウント情報]>[初期設定]の順にクリックします。次に[パスフレーズを記憶する]チェックボックスをオフにし、[適用]をクリックします。


暗号化パスフレーズの回復

暗号化パスフレーズの回復は、iFolder管理者が有効にしているときはインストール処理中に設定できます。このオプションは有効にしておくことを強くお勧めします。このオプションが有効になっていれば、ユーザがiFolder暗号化パスフレーズを忘れた場合でも、iFolderサーバ上のファイルにアクセスできるようにiFolder管理者の支援を受けることができます。

iFolder管理者がデフォルトで[パスフレーズの回復]を有効にし、すべてのユーザに対する必須項目に設定している場合もあります。その場合、管理者はユーザのIDを認証した後、暗号化パスフレーズを確認できます。


暗号化パスフレーズを忘れた場合の措置

暗号化パスフレーズを入力するのは、ユーザIDとパスワードを使用してログインした後だけです。誤ったパスフレーズを何度入力しても悪影響はありません。どうしても暗号化パスフレーズを思い出せない場合、[パスフレーズの回復]オプションが有効になっていれば、管理者からユーザに暗号化パスフレーズを思い出すためのヒントを送ってもらうことができます。

[パスフレーズの回復]が無効になっているときは、最後の手段として、iFolder管理者にそのアカウントをリセットしてもらうことができます。ただしその場合、iFolderサーバ上のユーザファイルは、ユーザアカウントに関するメタデータとともに削除されます。複数のワークステーションを使用している場合、有効なデータは、最新のローカルiFolderディレクトリに入っているコピーだけです。

サーバアカウントが管理者によってリセットされる前に、iFolderサーバとのクライアントセッションをすべてログアウトします。リセットされた後、最新版のファイルが保存されているワークステーションからiFolderサーバにログインします。ログイン時、新しい暗号化パスフレーズを設定および確認します。

ログインに成功すると、ファイルはiFolderサーバと同期されます。このときのアップロード時間は、アップロードされるデータ量とインターネットへの接続速度によって異なります。