8.0 フェンシングとSTONITH

フェンシングはHA(High Availability)向けコンピュータクラスタにおいて、非常に重要なコンセプトです。クラスタではノードの1つの誤動作が検出され、それを除外する必要があることがあります。これをフェンシングと呼び、一般にSTONITHリソースで実行されます。フェンシングは、HAクラスタを既知の状態にするための方法として定義できます。

クラスタのリソースにはそれぞれの状態が関連付けられており、たとえば、リソースr1はnode1で起動されたなどです。HAクラスタでは、このような状態はリソースr1はnode1以外のすべてのノードで停止していることを示します。HAクラスタは各リソースが1つのノードでのみ起動されるようにするためです。各ノードはリソースに生じた変更を報告する必要があります。つまり、クラスタの状態は、リソースの状態とノードの状態の集まりです。

どのような理由であれ、一部のノードまたはリソースの状態を正確に確立できない場合、フェンシングが行われます。クラスタが一部のノードで発生していることを認識していなくても、フェンシングによりこのノードで重要なリソースが実行されないように保証できます。