10.0 ネットワークデバイスボンディング

多くのシステムで、通常のEthernetデバイスの標準データセキュリティ/可用性の要件を超えるネットワーク接続の実装が望ましいことがあります。その場合、数台のEthernetデバイスを集めて1つのボンディングデバイスを構成できます。

ボンディングデバイスの構成には、ボンディングモジュールオプションを使用します。ボンディングデバイスの動作は、ボンディングデバイスのモードによって決定されます。デフォルトの動作は、mode=active-backupであり、アクティブなスレーブに障害が発生すると、別のスレーブデバイスがアクティブになります。

OpenAISの使用時は、クラスタソフトウェアでボンディングデバイスが管理されることはありません。したがって、ボンディングデバイスにアクセスする可能性のあるクラスタノード ごとに、ボンディングデバイスを設定する必要があります。

ボンディングデバイスを設定するには、次の手順に従います。

  1. YaST > ネットワークデバイス > ネットワーク設定の順に選択します。

  2. 追加を使用し、デバイスの型ボンドに変更します。次へで続行します。

  3. IPアドレスをボンディングデバイスに割り当てる方法を選択します。3つの方法から選択できます。

    • IPアドレスなし

    • 可変IPアドレス(DHCPまたは Zeroconf)

    • 固定IPアドレス

    ご使用の環境に適合する方法を使用します。OpenAISが仮想IPアドレスを管理する場合は、固定IPアドレスを選択し、インタフェースに基本IPアドレスを割り当てます。

  4. ボンドスレーブの該当するオプションのチェックボックスをオンにして、ボンドに含めるEthernetデバイスを選択します。

  5. ボンドドライバオプションを編集します。次のモードを使用できます。

    balance-rr

    負荷分散と耐障害性を提供します。

    active-backup

    耐障害性を提供します。

    balance-xor

    負荷分散と耐障害性を提供します。

    ブロードキャスト

    耐障害性を提供します。

    802.3ad

    接続されるスイッチでサポートされる場合は、ダイナミックリンク集合を提供します。

    balance-tlb

    発信トラフィックの負荷分散を提供します。

    balance-alb

    使用中にハードウェアアドレスの変更が可能なネットワークデバイスを使用する場合は、着信トラフィックと発信トラフィックの負荷分散を提供します。

  6. パラメータmiimon=100ボンドドライバオプションに追加されていることを確認します。このパラメータがないと、データの整合性が定期的にチェックされません。

  7. 次へをクリックし、OK でYaSTを終了してデバイスを作成します。

すべてのモードと他の多数のオプションの詳細は、「Linux Ethernet Bonding Driver HOWTO」に記載されています。このドキュメントは、kernel-sourceパッケージをインストールすれば、 /usr/src/linux/Documentation/networking/bonding.txtで読むことができます。