1.3 クラスタ構成

High Availability Extensionでのクラスタ構成には、共有ディスクサブシステムが含まれる場合と含まれない場合があります。共有ディスクサブシステムの接続には、高速ファイバチャネルカード、ケーブル、およびスイッチを使用でき、また構成にはiSCSIを使用することができます。サーバの障害発生時には、障害が発生したサーバにマウントされていた共有ディスクのディレクトリが、クラスタ内で指定された他のサーバ上に自動的にマウントされます。この機能によって、ネットワークユーザは、共有ディスクサブシステム上のディレクトリに対するアクセスを中断することなく実行できます。

IMPORTANT: cLVMを伴う共有ディスクサブシステム

共有ディスクサブシステムをcLVMと使用する場合、クラスタ内の、アクセスが必要なすべてのサーバにそのサブシステムを接続する必要があります。

一般的なリソースの例としては、データ、アプリケーション、およびサービスなどがあります。次の図は、一般的なファイバチャネルクラスタの構成を表したものです。

Figure 1-3 一般的なファイバチャネルクラスタの構成

ファイバチャネルは最も高いパフォーマンスを提供しますが、iSCSI.を利用するようにクラスタを設定することもできます。iSCSIは低コストなストレージエリアネットワーク(SAN)を作成するための方法として、ファイバチャネルの代わりに使用できます。次の図は、一般的なiSCSIクラスタの構成を表したものです。

Figure 1-4 一般的なiSCSIクラスタの構成

ほとんどのクラスタには共有ディスクサブシステムが含まれていますが、共有ディスクサブシステムなしのクラスタを作成することもできます。次の図は、共有ディスクサブシステムなしのクラスタを表したものです。

Figure 1-5 共有ストレージなしの一般的なクラスタ構成