クローンは当初、IPアドレスのN個のインスタンスを開始し、負荷分散のためにクラスタ上に分散させる便利な方法と考えられていました。DLMとの統合、フェンシングサブシステム、OCFS2など、多数の目的にも非常に有効であることがわかってきました。リソースエージェントがサポートしていれば、どのようなリソースもクローン化できます。
次のような種類のクローン化されたリソースがあります。
匿名クローンは、最もシンプルな種類です。これらのリソースは実行するどこでも完全に同一の振る舞いをします。このため、マシンごとにアクティブな匿名クローンのコピーは1つだけ存在できます。
マルチステートリソースは、クローンが得意とするところです。インスタンスを2つの操作モードのうちの1つにします。これらのモードはマスタ
とスレーブ
と呼ばれますが、深い意味はありません。唯一の制限は、インスタンスの起動時の状態がスレーブでなければならないということです。
匿名クローンリソースを作成するには、まずプリミティブリソースを作成して、それをcloneコマンドで指定することです。次の操作を実行します。
crmコマンドをシステム管理者として実行します。プロンプトがcrm(live)に変化します。
次のように、プリミティブを構成します。
crm(live)# configure crm(live)configure# primitive Apache lsb:apache
プリミティブをクローンします。
crm(live)configure# clone apache-clone Apache \ meta globally-unique=false
ステートフルクローンリソースを作成するには、まずプリミティブリソースを作成してから、マスタスレーブリソースを作成します。
crmコマンドをシステム管理者として実行します。プロンプトがcrm(live)に変化します。
プリミティブを作成します。必要に応じて間隔を変更します。
crm(live)# configure crm(live)configure# primitive myRSC ocf:myCorp:myAppl \ operations foo \ op monitor interval=60 \ op monitor interval=61 role=Master
マスタスレーブリソースを作成します。
crm(live)configure# clone apache-clone Apache \
meta globally-unique=false