2.1 KDEコントロールセンターの使用

KDEコントロールセンタは、KDEデスクトップ内のさまざまなコンポーネントの外観や動作を変更する場合に用いられます。コントロールセンターを起動するには、メインメニューから[お気に入り] > [個人設定]の順に選択するか、Alt+F2キーを押してkcontrolを入力します。

図 2-1 KDEコントロールセンター

ヒント: 個別モジュールの起動

ターミナルから、またはパネルに特別のアプレットを追加して、KDEコントロールセンターの各モジュールを起動することもできます。

シェルからモジュールを起動するには、kcmshell --listと入力して、利用できるモジュールの一覧を表示します。kcmshell モジュール名 と入力すれば、目的のモジュールを起動できます。

代わりに、設定アプレットをパネルに追加することもできます。詳細は、「パネル要素の追加と削除」を参照してください。

サイドバーには、各設定のサブセットが異なるカテゴリで用意されています。各カテゴリアイコンをクリックして、そこにある設定項目を確認してください。[戻る]をクリックして、常に、より高いレベルのカテゴリに戻ることができます。すべてのカテゴリの概要については、ツリービューに切り替えます。[表示] > [モード] > [ツリービュー]を選択して、ビューを変更します。

項目をクリックすると、対応する設定が右に表示されます。必要に応じて、設定を変更します。[適用]をクリックすると、変更が有効になります。オプションを変更してから、そのままにしておきたい設定を決定した場合は、[リセット]をクリックして、変更を破棄します。[デフォルト]をクリックして、ページにある項目すべてをデフォルト値にリセットします。設定を変更するには、rootパーミッションが必要な場合があります。要求されたときにはrootでログインします。

主要カテゴリと、変更できる重要な設定項目を次のリストに示します。各カテゴリの設定についての詳細な情報は、設定の各ページ、またはHelp Centerーにある[ヘルプ]ボタンで確認できます。

外観とテーマ

デスクトップの背景、スクリーンセーバー、およびデスクトップに表示するフォントに関する設定があります。テーマ、ウィンドウ飾り、およびボタン、メニュー、スクロールバーなどのデスクトップ要素のスタイルを変更することができます。カーソルの動作やKDE起動時の初期画面も、ここで設定できます。

デスクトップ

仮想デスクトップ数、およびパネルのサイズ、位置、長さ、外観に関する設定項目があります。また、メインメニューも変更することができます。タスクバーセクションでは、すべてのデスクトップのウィンドウをタスクバーに表示するかどうかなどの、タスクバーオプションを設定します。他の2つのセクションを使って、ウィンドウの動作を制御することができます。

インターネットとネットワーク

接続のタイムアウト値などの、Bluetooth関連のオプションを定義できます。デスクトップの共有、ファイル共有の有効化/無効化、およびローカルネットワーク参照とプロキシサーバに関する設定を行うこともできます。Konquerorの動作もここで変更できます。

KDEコンポーネント

Component Chooserを使って、デフォルトの電子メールクライアント、テキストエディタ、メッセンジャー、ターミナル、およびWebブラウザを変更することができます。KDEアプリケーションからこれらのタイプのアプリケーションを起動するたびに、ここでデフォルトのコンポーネントが呼び出されます。ここでは、インデックスを作成するディレクトリなど、Kerry Beagle®を使ったデスクトップ検索に関するオプションを設定します。必要に応じて、ファイルタイプを識別して適切なアプリケーションを起動するための、デフォルトのファイル関連付けを変更することもできます。Konquerorファイルマネージャのオプションを設定します。ログイン/シャットダウン時のセッションの取り扱い方法を定義したり、スペルチェックオプションを設定することができます。

Peripherals

デジカメ、ディスプレイ、ジョイスティック、キーボード、マウス、OBEXデバイス、プリンタ、リモコン、およびCD ROMやUSBスティックなどのリムーバブルメディアなど、デバイスに関するオプションがあります。たとえば、お使いのカメラのモデルを追加して、それを接続するコンピュータポートの種類を定義したり、キーリピート時間、シングル/ダブルクリック関連オプション、ダブルクリック間隔などのキーボード/マウス設定を変更することができます。特定の種類のリムーバブルメディアにデフォルトの動作(たとえば、オーディオCDを検出するとKsCDを起動するなど)を割り当てたり、プリンタの環境設定を行うこともできます。

Regional & Accessibility

通過、数字、日付の形式や、言語に対応するキーボード配列などの、国や言語に関するオプションを設定できます。あらかじめ定義されているKDEショートカットを表示、変更することもできます(たとえば、画面をロックする場合はAlt+Ctrl+L)。このカテゴリには、サウンドやキーボード、およびマウスの動作に関するオプションなどの、障害者の方向けのアクセス方法に関するオプションも用意されています。

Security & Privacy

パスワードの変更、KWallet(KDEパスワード管理ツール)のオプションの設定、KDEの暗号化設定、および最近開いたドキュメント、最近訪れたWebサイト、cookies、クリップボードの内容などのプライベートデータの管理に関する設定を行うことができます。

Sound & Multimedia

システムベルやシステム通知、およびオーディオCDのエンコード方法やデバイスの設定に関するオプションがあります。

System Administration

KDEログインマネージャ(KDM)の外観と動作を設定したり、重要なデータディレクトリのデフォルトパスを変更することができます(DesktopAutostart、およびDocuments)。個人用のフォントや、システム全体で利用するフォントをインストールすることもできます。

次のセクションでは、KDEデスクトップの環境設定例を取り上げていきます。