「セクション 12.0, Active Directory Support,
(↑ Deployment Guide )」で説明されているように、SUSE Linux EnterpriseコンピュータをActive Directoryクライアントとして使用することにより、Windowsサーバ上のデータを参照、表示、および操作できます。以下に代表的な例を示します。
Windows上のデータを参照するには、Konquerorのsmb:/オプションを使用します。
Konquerorを利用して、Linuxディレクトリを参照する場合と同様に、Windowsフォルダの内容を参照できます。Windowsサーバー上にファイルやフォルダを作成することもできます。
KateテキストエディタなどのKDEアプリケーションを使って、Windowsサーバ上のファイルを開いて操作したり、変更したファイルをWindowsサーバに保存したりできます。
KonquerorなどのKDEアプリケーションは、シングルサインオンをサポートしています。Webサーバ、プロキシサーバ、またはグループウェアサーバ(例:MS Exchange)などのWindowsリソースにアクセスする場合、再び認証を受ける必要はありません。ログイン時に一度ユーザ名とパスワードを入力するだけで、以降の認証はバックグラウンドで自動的に行われます。
Konquerorを使ってWindowsデータにアクセスするには、以下の手順に従ってください。
Alt+F2キーを押して、smb://と入力します。
Konquerorウィンドウに、ネットワーク上にあるSambaワークグループとドメインが表示されます。
ADサーバのワークグループまたはドメインのアイコンをクリックします。
図 9-5 ADサーバ上のデータの参照
フォルダをクリックして、個人のユーザフォルダアイコンを選択します。フォルダの内容が表示されます。
Konquerorを使ってWindowsユーザフォルダ中にフォルダを作成する場合は、Linuxフォルダを作成する場合と同じ手順で作業を行います。
Konquerorフォルダビューのバックグラウンドを右クリックして、メニューを表示します。
の順に選択します。
プロンプトの指示に従い、新しいフォルダ名を入力します。
ADサーバ上にファイルを作成する手順は、以下のKateテキストエディタを使った例を参考にしてください。
Alt+F2キーを押してkfindと入力します。
任意のテキストを入力します。
図 9-6 Kateを使ったテキストファイルの編集
新しく作成したテキストを保存するには、を選択します。
左側にあるアイコンをクリックして、を選択します。
図 9-7 リモートWindowsフォルダへのファイルの保存
Windowsフォルダに移動します。
ファイル名を入力して、をクリックします。
ファイルがWindowsサーバに保存されます。
Konquerorのシングルサインオン機能の活用例を以下に示します。この例では、MS ExchangeメールボックスにWebアクセスします。
現在のWindowsユーザ名に有効なMS Exchangeアカウントがあることを確認します。
システム管理者にExchangeサーバのアドレスを問い合わせます。
Alt+F2キーを押して、konqueror http://address_exchange_serverと入力します。
これで、再認証を受けることなく、Exchangeアカウントにログインできました。
図 9-8 Konquerorを介したMS Exchangeへのアクセス
通常と同じように電子メールを読み書きし、ログアウトします。