20.0 NTPによる時刻の同期

NTP (network time protocol)メカニズムは、システムの時刻をネットワーク上で同期させるためのプロトコルです。最初に、マシンは信頼できる時刻を持つサーバに時刻を照会できます。次に、ネットワーク上の他のコンピュータがこのマシン自体に対し、時刻を照会できます。目的は2つあり、絶対的な時間を維持することと、ネットワーク内のすべてのマシンのシステム時刻を同期させることです。

正確なシステムタイムを維持することはさまざまな場で重要です。ハードウェア組み込み型(BIOS)クロックがデータベースなどのアプリケーション要件に合致しないことがよくあります。システムタイムを手動で修正することは時に問題を発生させる可能性があります。たとえば、時間を逆廻りに戻すことで重要なアプリケーションの誤動作を誘発することもあります。ネットワーク内では、すべてのマシンのシステムタイムを同期させることが通常必要とされますが、手動での時刻調整はよい方法ではありません。ntpには、これらの問題を解決するメカニズムがあります。このメカニズムは常にネットワーク上の信頼できるタイムサーバに照会することで、システムタイムを調整します。さらに、電波時計のようなローカルリファレンスクロックを管理する機能があります。