29.0 Squidプロキシサーバ

Squidは、LinuxおよびUNIXプラットフォームで普及しているプロキシキャッシュです。これは、WebまたはFTPサーバなど、要求されたインターネットオブジェクトを、サーバよりも要求しているワークステーションに近いマシン上に格納することを意味します。Squidは、応答時間や低帯域幅の使用を最適化するために複数の階層上でセットアップされます。エンドユーザにとって透過的なモードである場合さえあります。squidGuardを利用すれば、Webコンテンツをフィルタリングすることができます。

Squidはプロキシキャッシュとして機能します。クライアント(この場合はWebブラウザ)からのオブジェクト要求をサーバにリダイレクトします。要求されたオブジェクトがサーバから到着すると、クライアントに配信され、そのコピーがディスクキャッシュに格納されます。キャッシングの利点の1つは、様々なクライアントが同じオブジェクトを要求した場合に、これらのオブジェクトをハードディスクのキャッシュから提供できることです。これにより、クライアントはインターネットから取得する場合に比べてはるかに高速にデータを受信できます。また、ネットワークトラフィックも減少します。

Squidは、実際のキャッシングとともに、プロキシサーバの通信階層にまたがる負荷の分散、プロキシにアクセスする全クライアントの厳密なアクセス制御リストの定義、他のアプリケーションを使用した特定のWebページへのアクセスの許可または拒否、ユーザのアクセスパターンの調査を目的としたアクセス回数の多いWebサイトに関する統計の生成など、多様な機能を備えています。Squidは汎用プロキシではありません。通常は、HTTP接続のみのプロキシを行います。また、FTP、Gopher、SSLおよびWAISの各プロトコルをサポートしていますが、Real Audio、newsまたはビデオ会議など、他のインターネットプロトコルはサポートしていません。Squidは様々なキャッシュ間に通信を提供するUDPプロトコルのみをサポートしているため、他の多くのマルチメディアプログラムはサポートされません。