5.2 シェルスクリプトの作成

シェルスクリプトは、データの収集、テキスト内のワードやフレーズの検索など、あらゆる種類の多数の有用なタスクの実行に便利な方法です。次の例では、小型のシェルスクリプトでテキストをプリントします。

例 5-1 テキストをプリントするシェルスクリプト

#!/bin/sh 
# Output the following line: 
echo "Hello World" 

1行目は、このファイルがスクリプトであることを示すShebang文字(#!)で始まります。スクリプトは、Shebang文字の後に指定されたインタープリタ(ここでは、/bin/sh)を使用して実行されます。

2行目は、ハッシュ記号で始まるコメントです。スクリプトの動作を覚えにくい行には、コメントすることをお勧めします。

3番目の行で、組み込みコマンドechoを使用して、各テキストをプリントします。

このスクリプトの実行には、次の前提条件が必要です。

  1. 各スクリプトは、Shebang行を含む必要があります(この例は既に示しました)。この行がスクリプトにない場合は、ユーザがインタープリンタを呼び出します。

  2. スクリプトの保存場所はどこでも構いません。ただし、シェルの検索先ディレクトリを保存場所にすることをお勧めします。シェルのサーチパスは、環境変数PATHで設定されます。たとえば、スクリプトを~/bin/ディレクトリに、hello.shという名前で保存します。

  3. スクリプトには、実行可能パーミッションが必要です。次のコマンドで、パーミッションを設定してください。

    chmod +x ~/bin/hello.sh

これらの前提条件をすべて満たしたら、~/bin/hello.shまたはhello.shでスクリプトを実行できます。最初のコールでは、絶対パスを使用しますが、2番目のコールでは、PATH環境変数によって指定される各ディレクトリ内でコマンドを検索します。