ドメインのネームスペースは、ゾーンと呼ばれる領域に分割されます。たとえば、example.comの場合は、comドメインのexampleセクション(つまりゾーン)を表します。
DNSサーバは、ドメインの名前とIP情報を管理するサーバです。マスタゾーン用にプライマリDNSサーバ、スレーブゾーン用にセカンダリサーバ、またはキャッシュ用にいずれのゾーンも持たないスレーブサーバを持つことできます。
マスタゾーンにはネットワークからのすべてのホストが含まれ、DNSサーバのマスタゾーンにはドメイン内のすべてのホストに関する最新のレコードが格納されます。
スレーブゾーンはマスタゾーンのコピーです。スレーブゾーンのDNSサーバは、ゾーン転送操作によりマスタサーバからゾーンデータを取得します。スレーブゾーンのDNSサーバは、有効なゾーンデータである(期限切れでない)限り、ゾーンに適切に応答します。スレーブがゾーンデータの新規コピーを取得できない場合、ゾーンへの応答を停止します。
フォワーダは、DNSサーバがクエリに回答できない場合に、そのクエリの転送先になるDNSサーバです。1つの環境設定内で複数の設定ソースを有効にするには、netconfigを使用します(man 8 netconfigも参照)。
レコードは、名前とIPアドレスに関する情報です。サポートされているレコードおよびその構文は、BINDのドキュメントで説明されています。次は、特別なレコードの一部です。
NSレコードは、指定のドメインゾーンの担当マシンをネームサーバに指定します。
MX(メール交換)レコードは、インターネット上でメールを転送する際に通知するマシンを説明します。
SOA (Start of Authority)レコードは、ゾーンファイル内で最初のレコードです。SOAレコードは、DNSを使用して複数のコンピュータ間でデータを同期化する際に使用されます。