ブートマネージャを使用してシステムをブートできない場合、またはハードディスクやフロッピーディスクのMBRにブートマネージャをインストールできない場合は、Linuxに必要なすべての起動ファイルを使用してブート可能CDを作成することもできます。そのためには、システムにCDライタがインストールされている必要があります。
GRUBでは、stage2_eltoritoという特殊形式の stage2とカスタマイズされた menu.lst (オプション)を使用するだけで、ブート可能CD ROMを作成することができます。従来のファイルstage1およびstage2は不要です。
以下のように、ISOイメージの作成先ディレクトリに移動します。cd /tmp
&grubのサブディレクトリを作成し、新たに作成されたisoディレクトリに移動します。
mkdir -p iso/boot/grub && cd iso
カーネル、stage2_eltorito、initrd、menu.lstおよびmessageファイルをiso/boot/にコピーします。
cp /boot/vmlinuz boot/ cp /boot/initrd boot/ cp /boot/message boot/ cp /usr/lib/grub/stage2_eltorito boot/grub cp /boot/grub/menu.lst boot/grub
CD-ROMデバイスを指すように/boot/grub/menu.lstのパスエントリを調整します。そのためには、パス名に(hdx,y)形式で表示されるハードディスクのデバイス名を、CD-ROMドライブのデバイス名(cd)で置き換えます。また、メッセージファイル、カーネル、およびinitrdに対するパスを調整することが必要になる場合があります。これらのパスはそれぞれ、/boot/message、/boot/vmlinuz、および/boot/initrdを参照する必要があります。調整を行った後、menu.lstは次の例のようになります。
timeout 8 default 0 gfxmenu (cd)/boot/message title Linux root (cd) kernel /boot/vmlinuz root=/dev/sda5 vga=794 resume=/dev/sda1 \ splash=verbose showopts initrd /boot/initrd
ブート処理時にブートメッセージの表示を防止するには、「splash=verbose」の代わりに「splash=silent」を使用します。
次のコマンドでISOイメージを作成します。
genisoimage -R -b boot/grub/stage2_eltorito -no-emul-boot \ -boot-load-size 4 -boot-info-table -iso-level 2 -input-charset utf-8 \ -o grub.iso /tmp/iso
好みのユーティリティを使用して、生成されたファイルgrub.isoをCDに書き込みます。ISOイメージをデータファイルとして書き込まず、お使いのCD書き込みユーティリティのCDイメージ作成オプションを使用します。