20.2 ネットワークでのntpの手動設定

ネットワーク内のタイムサーバを使用するには、serverパラメータを設定するのが最も簡単です。たとえば、タイムサーバntp.example.comがネットワークから接続可能な場合、その名前をファイル/etc/ntp.confに行;として追加します。

server ntp.example.com

別のタイムサーバを追加するには、別の行にキーワードの「server」を挿入します。rcntpdstartコマンドでntpdを初期化後、時間が安定し、ローカルコンピュータのクロックを修正するドリフトファイルが作成されるまで、約1時間かかります。ドリフトファイルを用いることで、バードウェアクロックの定誤差はコンピュータの電源が入った時点で、すぐに算出されます。修正はすぐに反映されるため、システム時刻がより安定します。

NTP機構をクライアントとして使用するには、2種類の方法があります。まず、クライアントは既知のサーバに定期的に時間を照会することができます。クライアント数が多い場合、この方法はサーバの過負荷を引き起こす可能性があります。2つ目は、ネットワークでブロードキャストを行う時刻サーバから送信されるNTPブロードキャストを、クライアントが待機する方法です。この方法には不利な面があります。サーバの精度が不明なこと、そしてサーバから送信される情報が誤っていた場合、深刻な問題が発生する可能性があることです。

ブロードキャスト経由で時刻を取得する場合、サーバ名は必要ではありません。この場合は、設定ファイル/etc/ntp.confに行broadcastclientを記述します。1つ以上の信頼された時刻サーバのみを使用するには、serversで始まる行にサーバの名前を記述します。