19.5 SLPによるサービスの提供

SUSE Linux Enterprise Serverのアプリケーションの多くはlibslpライブラリを使用することで、最初から統合SLPをサポートしています。サービスがSLPサポートでコンパイルされていない場合は、SLPを介して利用できるように次の方法のいずれかを使用してください。

/etc/slp.reg.dによる静的登録

新規サービスに個別の登録ファイルを作成します。次はスキャナサービスを登録するためのファイルの例です。

## Register a saned service on this system
## en means english language
## 65535 disables the timeout, so the service registration does
## not need refreshes
service:scanner.sane://$HOSTNAME:6566,en,65535
watch-port-tcp=6566
description=SANE scanner daemon

このファイルで最も重要な行はservice:から開始するサービスURLです。このURLにはサービスタイプ(scanner.sane)および、サーバ上でサービスが使用可能になるアドレスが含まれます。$HOSTNAMEは自動的に完全ホスト名で置き換えられます。その後ろにはサービスごとのTCPポートの名前がコロンで区切られる形で続きます。さらにサービスを表示する場合に使用される言語、登録の期間を秒単位で入力します。これらはコンマを使用してTービスURLと分けるようにします。0から65535で登録期間の値を設定します。0の場合は登録する必要がありません。65535はすべての制限を削除します。

登録ファイルにはまた、2つの変数watch-port-tcpおよびdescriptionが含まれます。watch-tcp-portはSLPサービスアナウンスとリンクして、slpdにサービスのステータスをチェックさせることにより、関連サービスがアクティブかどうか確認します。descriptionには、正しいブラウザを使用している場合に表示される、さらに詳細なシステム名が含まれています。

ヒント: YaSTとSLP

インストールサーバ、YOUサーバなどのようにYaSTが処理を行うサービスの一部では、モジュールダイアログでSLPがアクティブになった時点で自動的にこの登録が実行されます。続いてYaSTはこれらのサービスの登録ファイルを作成します。

/etc/slp.regによる静的登録

この方法と、/etc/slp.reg.dによる手続きの唯一の違いは、すべてのサービスが中央のファイルにグループ化されることです。

slptoolによる動的登録

設定ファイルなしでサービスを動的に登録する必要がある場合は、slptoolコマンドラインユーティリィティを使用します。同じユーティリィティを使用して、slpdを再起動しないで、既存の提供サービスの登録を取り消すことができます。