SUSE® Linux Enterprise Serverオペレーティングシステムは、広い範囲のハードウェア上で動作させることができます。SUSE Linux Enterprise Serverがサポートしているハードウェアのあらゆる組み合わせをリストすることは、不可能ではありません。ただし、ここでは、計画段階で役立つガイド情報を提供するために、最小要件について説明します。
所定のコンピュータ設定が機能することを確認するには、どのコンピュータがSUSEによって認定されているかを把握してください。これらのコンピュータのリストは、 http://developer.novell.com/yessearch/Search.jspで検索できます。
x86をベースとするコンピュータでは、費用効果の高い方法で、ハイパフォーマンスなシステムを構築できます。このプラットフォーム上でSUSE Linux Enterprise Serverを動作させるための前提条件は、次のとおりです。
サポートされるCPUの数は、使用されているカーネルによって異なります。具体的には、次のようになります。
表 2-1 カーネルによってサポートされるCPU
カーネル |
最も古いCPUタイプ |
CPUの最大数 |
---|---|---|
kernel-default |
PentiumPro、Athlon |
32 |
kernel-pae |
Pentium II、Athlon XP |
128 |
512MB以上のメモリが必要です。最小推奨メモリは、1GBです。マルチプロセッサシステムの場合は、プロセッサ当たり256MBが必要です。1GB未満のメインメモリによるシステムでは、仮想メモリを1GBに拡張する、追加のスワップ領域が必要です。
ディスク要件は、インストール処理に大きく依存します。一般的に、システムが適切に動作するために、インストールソフトウェア自身が必要とする以上のディスク領域が必要です。選択肢ごとの最小要件は、次のとおりです。
システム |
ハードディスクの要件 |
---|---|
X Windowの最小システム |
1.2 GB |
GNOMEデスクトップ |
3.2 GB |
KDE デスクトップ |
2.7 GB |
すべてのパターン |
10 GB |
コンピュータは、DVD、USBハードディスクドライブ、フロッピーディスク、またはネットワークからブートしてインストールできます。ネットワーク上でブートするには、特殊なブートサーバが必要です。このブートサーバは、SUSE Linux Enterprise Serverを使用して設定できます。USBハードディスクドライブを使用するには、BIOSまたはファームウェアがUSBデバイスからのブートをサポートしている必要があります。mkbootdiskを使用して、ブート可能なUSBハードディスクドライブを作成します。このユーティリティは、1枚目のインストールDVDのディレクトリ/boot/i386/または/boot/x86_64 にあります。詳細については、/bootディレクトリに保存されているマニュアルを参照してください。
Itaniumアーキテクチャは64ビットであり、大規模サーバを動作させることができます。
Itanium II(それより前のItanium CPUはサポートされなくなりました). デュアルコアCPUおよびハイパースレッディングは、両方ともサポートされています。
最大で、4096のCPUをサポートします。CPUの数を計算する場合は、デュアルコアCPUを2つのCPUカウントし、2つの兄弟を持つハイパースレッディングCPUも、2つのCPU としてカウントします。つまり、1024のCPUとは、512のデュアルコア、ハイパースレッディングを持つ512のシングルコア、または、ハイパースレッディングを持つ256のデュアルコアのことを意味します。
CPUソケットあたり1GB以上のRAMを推奨します。
ディスク要件は、選択したインストール処理に大きく依存します。一般的に、システムが適切に動作するために、インストールされたソフトウェア自身が必要とする以上のディスク領域が必要です。選択肢ごとの最小要件は、次のとおりです。
システム |
ハードディスクの要件 |
---|---|
最小システム |
4 GB |
推奨 |
10 GB |
コンピュータのブートに対するオプションは、使用可能なハードウェアによって異なります。すべてのブート方法が、使用するマシンに対して使用可能でなければなりません。ネットワーク上でPXEブートを使用するには、特殊なブートサーバが必要です。これも、 SUSE Linux Enterprise Serverで設定できます。
AMD64アーキテクチャとIntel 64アーキテクチャは、x86ソフトウェアの64ビットへの単純な移行をサポートしています。これらのアーキテクチャは、x86アーキテクチャと同様に、費用効果の高い代替システムを提供します。
現在までに市販されているすべてのCPUがサポートされます。これには、デュアルコアCPUも含まれます。
AMD64およびIntel 64がサポートするCPUの最大数は、128です。
512MB以上のメモリが必要です。要件はアプリケーションによって異なります。ただし、マルチプロセッサコンピュータの場合の最小推奨要件は、1024MBまたは512MB(CPUあたり)です。カーネルによってサポートされるメモリ容量の理論上の上限は512GBです。
ディスク要件は、選択したインストール処理に大きく依存します。このアーキテクチャに必要なディスクスペースは、x86の場合とほぼ同しですが、互換性ライブラリ用のスペースも予定しておく必要があります。選択肢ごとの最小要件は、次のとおりです。
システム |
ハードディスクの要件 |
---|---|
X Windowの最小システム |
1.4 GB |
GNOMEデスクトップ |
3.5 GB |
KDE デスクトップ |
3 GB |
すべてのパターン |
8.5 GB |
コンピュータは、CDまたはネットワークからブートできます。ネットワーク上でブートするには、特殊なブートサーバが必要です。これは、SUSE Linux Enterprise Serverで設定できます。