14.1 ボリュームスナップショットの理解

ファイルシステムのスナップショットには、元のボリュームに関するメタデータと、スナップショットの作成後に変更された元のボリュームからのデータブロックが含まれています。スナップショットを介してデータにアクセスすると、元のボリュームの瞬間的なコピーが表示されます。バックアップ媒体からデータを復元したり、変更されたデータを上書きする必要はありません。

Xenホスト環境では、仮想マシンは、仮想ディスクファイルの使用ではなくに、ストレージバックエンドとして、LVM論理ボリュームを使用する必要があります。

Linuxのスナップショットでは、ファイルシステムのその時点のビューからバックアップを作成できます。スナップショットは瞬時に作成され、削除するまで保存されます。ボリューム自体はユーザが引き続き利用できるようにしながら、スナップショットからファイルシステムのバックアップを作成できます。当初のスナップショットには、スナップショットに関するメタデータが含まれていますが、オリジナルボリュームの実際のデータは含まれていません。スナップショットはコピーオンライト技術を使用して、オリジナルデータブロックのデータ変更を検出します。スナップショットボリューム内のブロックにスナップショットをとった際に保存されている値をコピーし、オリジナルブロックに新しいデータを保存することができます。オリジナルの値からブロックが変化すると、スナップショットのサイズが拡大します。

スナップショットのサイズを決定する際には、オリジナルボリュームに対して予想されるデータ変更量、およびスナップショットの保存期間を考慮する必要があります。スナップショットボリュームに割り当てるスペースの量は、元のボリュームのサイズ、スナップショットの保持予定期間、およびスナップショットのライフタイム中に変更が予期されるデータブロックの数によって異なります。スナップショットボリュームは、作成後のサイズ変更はできません。目安として、元の論理ボリュームの約10%のサイズで、スナップショットボリュームを作成してください。スナップショットの削除前に、元のボリューム内のすべてのブロックが1回以上変更されると予期される場合は、スナップボリュームのサイズを、少なくとも元のボリュームサイズにそのボリュームに関するメタデータ用スペースを加えたサイズにする必要があります。データ変更が頻繁でないか、またはライフタイムが十分短いと予期される場合、必要なスペースは少なくなります。

重要: スナップショットのライフタイム中は、スナップショットを先にマウントしないと、元のボリュームをマウントできません。

スナップショットが不要になったら、必ず、システムからスナップショットを削除してください。スナップショットは、元のボリュームでデータブロックが変更されるにつれ、最終的に、満杯になります。スナップショットはいっぱいになると、使用不可になるので、元のボリュームの再マウントができなくなります。

スナップショットは、最後に作成されたものから順に削除してください。