5.1 パーソナリティテンプレートの作成

Personality Migrationでは、テンプレートを使用して、ディレクティブバンドルを使用した自動化されたマイグレーションを実行します。これにより、特定のマシンでマイグレーションを実行するたびにZENworks Personality Migrationのユーザインタフェースを使用しなくても、効率的にマイグレートできます。保存および適用のプロセスでは、同じテンプレートを使用するようにしてください。

次の設定カテゴリのマイグレーションのルールをZENworks Personality Migrationエンジンに説明するためのポリシーは、テンプレートによって定義されます。

テンプレートでは、どの項目がソースのWindowsマシンからPNPファイルに保存されるのか、およびどの項目が宛先マシンに適用されるのかが定義されます。

テンプレートはXMLファイルであり、任意のエディタで読み込んだり編集することができます。しかし、マイグレーションのためのカスタムテンプレートを作成する場合、ZENworks Personality Migrationでテンプレートビルダを使用すると便利であり、標準化された一貫性のあるマイグレーションを組織内で行うことができます。テンプレートは、テンプレートビルダを使用して作成できます。

5.1.1 テンプレートビルダの起動

  1. サポートされているWindowsデバイスで、[スタート]>[すべてのプログラム]>[Novell ZENworks]>[ZENworks Personality Migrationテンプレートビルダ]の順にクリックします。

5.1.2 テンプレートビルダを使用したテンプレートの作成

テンプレートビルダは、[新規]、[開く]および[保存]などの標準的な[ファイル]オプションのほかに、4つのタブから構成されます。

  1. テンプレートビルダを開いて、デフォルトの[ユーザ]タブを表示します。

    ユーザ]タブのオプションにより、ユーザマイグレーションのテンプレート情報が制御されます。

  2. 1人のユーザ、すべてのユーザ、または選択したユーザのリストのどれをマイグレートするのかに応じて、次の表のオプションの1つを選択します。

    オプション

    説明

    現在ログインしているユーザの設定をマイグレーションする

    現在ログインしているユーザの設定を、ログインしている別のユーザにマイグレートします。

    すべてのユーザの設定をマイグレーションする

    システム内のすべてのユーザプロファイルに対して、テンプレートで選択したすべての設定をマイグレートします。マイグレーションから除外するユーザを一覧表示するには、[例外]をクリックします。

    ユーザの追加: マイグレーションから除外するすべてのローカルユーザ、ドメインユーザ、または特定のユーザを選択することができます。たとえば、マイグレーションの対象となるシステムから管理者の設定をマイグレートしない場合、[ユーザの追加]をクリックし、[次のユーザ]オプションを選択し、[管理者]を指定し、次に[OK]をクリックします。

    ユーザの削除: マイグレーションから除外するユーザのリストから、ユーザを削除することができます。

    マイグレーションするユーザの追加

    このオプションを使用すると、マイグレートするプロファイルを明示的に一覧表示することができます。

    ユーザの追加: マイグレートされるすべてのローカルユーザ、ドメインユーザ、または特定のユーザを選択することができます。

    また、ソースマシン上のユーザ名を、宛先マシンの別のユーザ名にマップすることもできます。

    1. ユーザの追加]をクリックします。

    2. 次のユーザ]オプションをクリックし、ユーザ名を指定します。ユーザ名は、user1などの、ホストマシン上の有効なアカウントを指定してください。

    3. ソース]カラムにユーザ名を表示するには、[OK]をクリックします。

    4. ドロップダウンリストから、新しく追加したユーザの宛先をクリックします。新しく追加したユーザの宛先は、デフォルトで[ユーザ名「username」の作成]として表示されます。たとえば、[ユーザuser1”の作成]などです。ユーザのアカウントが、宛先デバイスに空白のパスワード付きで作成されます。

      重要:パスワードの複雑性ポリシーが宛先デバイスで有効になっている場合、ソースユーザアカウントは宛先デバイス上に作成されません。

      または

      新しいユーザの作成]オプションを選択して、パーソナリティ設定をマイグレートする宛先マシンに作成するユーザ名とパスワードを指定します

    5. OK]をクリックします。

    ユーザの削除: マイグレートされるユーザのリストからユーザを削除することができます。

  3. システム]タブをクリックし、マイグレートしない設定を選択解除します。

    システム]タブにより、[ユーザ]タブで選択した各ユーザアカウント用にマイグレートされるシステム設定が制御されます。デフォルトでは、すべての設定が選択されています。

    すべてのオプションを選択解除するには、[ソース]パネルを右クリックし、[すべてオフ]オプションを選択します。[ソース]パネルですべてのオプションを選択するには、[すべてオン]オプションを右クリックして選択します。

  4. マイグレートできるすべてのアプリケーションのリストを表示するには、[アプリケーション]タブをクリックします。

    すべてのオプションを選択解除するには、[ソース]パネルを右クリックし、[すべてオフ]オプションを選択します。すべてのオプションを選択するには、[ソース]パネルを右クリックし、[すべてオン]オプションを選択します。

  5. 宛先]カラムのドロップダウンリストから、適切な宛先のアプリケーションを選択します。ZENworks Personality Migrationでは、次のようなアプリケーション間での設定のマイグレーションがサポートされています。

    • 同じバージョンの同じアプリケーション間: Microsoft Office 2003からMicrosoft Office 2003などのように、同じバージョンのアプリケーション間での設定をマイグレートします。

    • 同じアプリケーションの異なるバージョン間: ソースアプリケーションから、より新しいバージョンの宛先のアプリケーションに設定をマイグレートします。たとえば、Microsoft Office 2003からMicrosoft Office 2007にマイグレートする場合などです。

    • 異なるアプリケーション間: Internet ExplorerからFirefoxなどのように、ソースアプリケーションから、類似した種類の宛先のアプリケーションに設定をマイグレートします。

    マイグレートする前に、宛先のアプリケーションが宛先マシンにインストールされていることを確認してください。マイグレートするよう選択されたアプリケーションの設定がソースマシンまたは宛先マシンで使用可能でない場合、そのアプリケーションの設定は無視されます。

  6. マイグレートデータの設定を表示するには、[ファイル]タブをクリックします。

    ファイル]タブを使用すると、データのマイグレーションのルールを設定することができます。

    重要:一時フォルダ全体を宛先にマイグレートしないでください。マイグレートするファイルのみを選択してください。これは、マイグレーションプロセスでは一時フォルダが使用されるので、マイグレーションのためにフォルダ全体を選択するとエラーメッセージが表示されるためです。

  7. マイグレートするファイルを追加するには、[ファイルの追加]をクリックします。

    1. ブラウズ]をクリックし、マイグレーションに追加するファイルを参照して選択します。

      または

      変数]をクリックし、マイグレートするファイルの場所にマップする変数を選択します。たとえば、test.txtという名前のデスクトップファイルをマイグレートする場合、[デスクトップ]変数をクリックし、/test.txtを追加します。

    2. ソース]カラムにファイルを一覧表示するには、[OK]をクリックします。

    3. [ファイル宛先]ダイアログボックスを開くには、[ソース]カラムのファイル名をダブルクリックします。

    4. ブラウズ]をクリックし、ファイルをマイグレートする宛先の場所を参照して選択します。

      または

      変数]をクリックし、宛先の場所にマップする変数を選択します。たとえば、file1という名前のファイルをfavoritesディレクトリにマイグレートする場合、[favorites]変数をクリックして「\file1」を追加します。

    5. OK]をクリックします。

  8. マイグレートするフォルダを追加するには、[フォルダの追加]をクリックします。

    1. ブラウズ]をクリックし、マイグレーションに追加するフォルダを参照して選択します。

      または

      変数]をクリックし、マイグレートするフォルダの場所にマップする変数を選択します。たとえば、デスクトップフォルダtestfolder1をマイグレートする場合、[%desktop%]変数をクリックし、「/testfolder1」を追加します。

    2. ソース]カラムにフォルダを一覧表示するには、[OK]をクリックします。

    3. ソース]カラムのフォルダ名をダブルクリックし、[フォルダ宛先]ダイアログボックスを開きます。

    4. ブラウズ]をクリックし、フォルダをマイグレートする宛先の場所を参照して選択します。

      または

      変数]をクリックし、宛先の場所にマップする変数を選択しますたとえば、folder1という名前のフォルダをprogramfilesディレクトリにマイグレートする場合、[programfiles]変数をクリックし、「/folder1」という名前を追加します。

    5. OK]をクリックします。

  9. マイグレートするファイルのタイプを追加するには、[ファイルタイプの追加]をクリックします。

    1. フォルダ内]フィールドに名前を入力するか、[ブラウズ]をクリックしてフォルダを参照して選択します。デフォルトでは、すべてのローカルのハードドライブがこのフィールドに表示されます。

    2. (オプション)ファイルタイプを追加する必要がある場合、[追加]をクリックし、.INIなどのファイルタイプを指定します。

    3. マイグレートするファイルタイプを選択し、[OK]をクリックして、[ソース]カラムにファイルタイプを一覧表示します。

    4. ソース]カラムでファイルタイプをダブルクリックし、[ファイルタイプ宛先]ダイアログボックスを開きます。

    5. ブラウズ]をクリックし、ファイルの宛先の場所を参照して選択します。

      または

      変数]をクリックし、宛先の場所にマップする変数を選択します。

    6. OK]をクリックします。

  10. (オプション)マイグレートしないファイルまたはフォルダを削除します。

    1. ソース]カラムで、マイグレートしない項目をハイライトします。

    2. 項目の削除]をクリックします。

  11. (オプション)マイグレートしないファイルおよびフォルダを除外します。

    1. [ファイルおよびフォルダの除外]ダイアログボックスを表示するには、[項目の除外]をクリックします。

    2. 項目を除外するために使用するオプションを選択します。

      • ファイルの追加:ファイルの追加]をクリックし、マイグレーションから除外するファイルを選択します。

      • フォルダの追加:フォルダの追加]をクリックし、マイグレーションから除外するフォルダを選択します。

      • ファイルタイプの追加:ファイルタイプの追加]をクリックし、マイグレーションから除外するファイルのタイプを選択します。

      • 項目の削除: 除外リストから項目を削除し、マイグレーションに含めるには、[項目の削除]をクリックします。

    3. OK]をクリックします。

  12. 次のファイル形式でテンプレートを保存するには、[ファイル]>[保存]の順にクリックします。xmlファイル