2.1 ESM用語の解説

本書でよく使用される用語を次に示します。

ロケーション: ロケーションは、ユーザが自分が使用しているネットワーク環境を容易に識別できるようにその環境を簡単に定義したものです。ロケーションには(管理者が定義した)セキュリティ設定を迅速に適用したり、ネットワーク環境を保存したり、適用するファイアウォール設定を変更したりすることができます。

各ロケーションには固有のセキュリティ設定が付与されます。信頼性の低いネットワーク環境では、一部のネットワーク機能やハードウェアへのアクセスが制限され、信頼性の高い環境では、幅広いアクセスが許可されます。ロケーションでは、次の情報を定義できます。

ファイアウォール設定: ファイアウォール設定は、設定の適用時に、すべてのネットワークポート(1~-65535)、ネットワークパケット(ICMP、ARPなど)、ネットワークアドレス(IPまたはMAC)の使用可否、およびネットワーク接続を許可するネットワークアプリケーション(ファイル共有、インスタントメッセンジャーソフトウェアなど)を制御します。ESMのデフォルト設定として次の3種類のファイアウォール設定が用意されています。これらのファイアウォール設定は、各ロケーションで実行できます。ESM管理者は、このリストにはない別のファイアウォール設定を作成することもできます。

アダプタ: エンドポイントで一般的に使用される、次の3種類の通信アダプタを参照します。

また、赤外線、Bluetooth*、Firewire*、およびシリアル/パラレルポートなどの、コンピュータに搭載できるその他の通信ハードウェアも含まれます。

ストレージデバイス: エンドポイントにある外部ストレージデバイスで、そこにデータをコピーしたり、そこからデータを取り込んだりすることがセキュリティ上の脅威になる可能性があるものを含みます。USBの「サムドライブ」、フラッシュメモリカード、およびSCSI PCMCIAメモリカード、ZIPドライブ、フロッピードライブ、外部CDRドライブ、およびCD/DVDドライブ(CD-ROM、CD-R/RW、DVD、DVD R/RWなど)はすべてロケーションごとにブロック、許可、または読み取り専用に設定できます。

ネットワーク環境: ネットワーク環境はネットワークロケーションを識別するために必要なネットワークサービスやサービスアドレスの集合です(セクション 3.2.1, ネットワーク環境の保存を参照)。