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YUPを使用したSLE 10向けローカルアップデートサーバのセットアップ

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環境

Novell SUSE Linux Enterprise Server 10 (SLES10)

Novell SUSE Linux Enterprise Desktop 10 (SLED10)

Novell SUSE Linux Enterprise 10ソフトウェア開発キット(SLE SDK 10)

Novell SUSE Linux Enterprise 9ソフトウェア開発キット(SLE SDK 9)

問題の状況

目的

帯域幅の使用を抑えアップデートをより迅速に実行できるようにするために、SUSE Linux Enterprise 10(SLE 10)パッケージの yup」(Yum Update Proxy)を使用してローカルアップデートサービスを設定し使用すること。

Caveat

2008年7月現在、yupは非推奨となっていることにご注意ください。yupはSMT(SUSE Linux EnterpriseのSubscription Management Toolです)に置き換えられました。このツールは、Novell Customer Centerプロキシとして機能し、SLES/SLED9および10クライアントの、クライアントの登録用にも、ソフトウェア更新リポジトリとしても使用できます。このツールはSLES 10 SP2サーバで動作します。概要についてはSMT製品ページで閲覧できます。また、その機能の概要と実装方法は、Novell AppNoteの「Keep your SUSE Linux Desktops, Servers and OES Servers Updated with Subscription Management Tool for SUSE Linux Enterprise」に記載されています。yupからSMTへの移行方法に関する詳細については、「TID 7000848 - YUPからSMTへの移行」を参照してください。

yupのサポート状況に関する情報や他の代替の方法については、以下の追加情報を参照してください。

解決策

yupを使用したサーバ設定のアップデート

SUSE Linux Enterprise 10製品またはSUSE Linux Enterprise Server 9を実行しているシステムは、NovellアップデートサービスからSLE 10へパッケージアップデートをミラーし、そのアップデートにローカルクライアントがアクセスできるよう設定できます。この設定例では、FTPサーバがクライアントにアップデートを提供しているので、代わりに他のプロトコルを使用できますが、ここでは説明は省きます。

  1. yup(Yum Update Proxy)パッケージのインストールこのパッケージは、ローカルファイルシステムへのアップデートのミラーリングを可能にする「yup」コマンドを提供します。
    このパッケージはコア製品の一部ではなく、別製品であるソフトウェア開発キット(SDK)の一部です。SLE10で使用する「yup」パッケージは、SLE SDK 10の一部で、SLES9で使用する「yup」パッケージはSLES9 SDKの一部です。どちらの場合も、「yup」パッケージはSDKの初期リリースには含まれておらず、後でオンラインアップデートとして追加されたものです。
  2. vsftpd」パッケージのインストール
  3. 次のコマンド
    yup
    を実行して、設定方法について指示に従ってください。宛先パスには、/srv/ftp/SLE10-YUPを使用します。
    yupは認証を必要とするダウンロードをミラーする必要があるため、yupの設定には適切な製品の認証資格情報を含める必要があります。マシンIDとマシンシークレットからなるこの資格情報は32文字の16進数ストリングで、ミラーするSLE10製品を実行しているシステムの/etc/zmd/deviceidファイルおよび/etc/zmd/secretファイルからコピーする必要があり、オンラインアップデート用にすでに登録されています。
  4. 次のコマンド
    yup
    を実行し、アップデートをミラーします。
  5. 次のコマンド
    insserv vsftpd
    を実行し、FTPサービスを有効にします。
  6. yupを呼び出してcronジョブを設定し、定期的にミラーがリフレッシュされるようにします。詳細については、「TID 3842311 - cronを使用してスクリプトまたはコマンドをスケジュールする方法」を参照してください。

クライアントシステムの設定

クライアントシステムでローカルアップデートサービスを使用するようにするには、次のコマンドを実行します。

  • アップデートサービスの追加:
    rug service-add ftp://the.local.yup.server/SLE10-YUP/product/architecture --type yum local-yup
    たとえば次のようになります。
    ftp://10.23.1.42/SLE10-YUP/SLES10/i586 --type yum local-yup
  • アップデートチャネルの購読:
    rug subscribe local-yup
  • 使用可能なアップデートに関する情報のリフレッシュ:
    rug refresh
  • 次に、通常通りアップデートを実行します。たとえば、
    rug list-updates
    を実行してアップデートをリストし、
    rug update
    を実行して実際にアップデートを行います。

追加情報

Yupのサポート状態(最終更新日: 2008-07-23)
Yupはサポートされていないソフトウェアです。サポートされているソリューションについては、SUSE Linux Enterprise Subscription Management ToolまたはZENworks Linux Management製品を使用します。

YupおよびSLE10 SP1(最終更新日: 2007-07-18)
SLE10 SP1のリリースとともに、アップデートサーバインフラストラクチャにいくつかの変更が加えられたため、Yupの変更が必要になりました。SLE10 SP1をローカルにミラーするためにYupのセットアップを正常に行うためには、最新のYupバージョンが必要です。SLE10 SP1のミラーをサポートするための最初のYupバージョンは222-2.4(SLE10 Yup サーバ用、zyppパッチ3853)または222-3.1(SLES9 Yup サーバ用、パッチ-11571より)
旧来のYupバージョンはクライアントに必要なすべてのファイルをミラーするわけではありません。これは通常、product.xml fileがないためアップデートできないYupアップデートサーバのクライアントとして現れます。
SLES 8およびSLES9のローカルアップデートサービス
SUSE Linux Enterprise製品の以前のリリースでは、別のアップデート方式であるYaST Online Updateが使用されています。ローカルアップデートサービスはこの方式についても設定可能です。「Set Up A Local YaST Online Update Server」の記事を参照してください。

また、以下についても参照してください。

Novell Cool Solutions、『Mirroring Update Servers』(Berthold Gunreben著)

Change Log

2008年11月11日      fhassel      YUPが非推奨となっておりSMTに置き換えられているという情報を追加。
2008-11-11      fhassel      TID 7000848へのリンクを追加。

Disclaimer

この情報は、米国Novell, Inc.およびノベル株式会社の内外から発生したものです。本文書の内容または本文書を使用した結果について、いかなる保証、表明または約束も行っていません。また、本文書の商品性、および特定目的への適合性について、いかなる黙示の保証も否認し、排除します。

本文書に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商品、商標または登録商標です。

  • ドキュメントID: 3065146
  • 作成年月日: 27-FEB-2008
  • 修正年月日: 24-DEC-2008
  • ドキュメントリビジョン:
  • 分類:
  • 対象NOVELL製品およびバージョン: SUSE Linux Enterprise Desktop, SUSE Linux Enterprise Server
  • カテゴリ: