Novell eDirectoryのバックアップと復元

Novell(R) eDirectoryTM には、レプリカ作成による障害対策機能が組み込まれています。eDirectoryツリーに属するサーバに障害があっても、別のサーバがサービスを続行できます。この意味でレプリカ作成機能は、最も重要な保護機能と位置づけられています。

ただし1台だけのサーバで運用している環境では、レプリカ作成は不可能です。また、レプリカを作成していても、完全に復元するのは困難な場合もあります。ハードウェア障害など、機器が破損したときや、火事や水害で何台ものサーバが動かなくなってしまった場合などです。各サーバのeDirectoryをバックアップしておけば、ネットワークの耐障害性を高めることになります。

eDirectory 8.7には、Backup eMToolという新しいバックアップ/復元ユーティリティが付属するようになりました。これを使用すると、サーバ単位でeDirectoryデータベースをバックアップすることができます。これには次のような利点があります。

新しいeDirectoryバックアップツールであるBackup eMToolsには、個々のサーバ単位でデータベースおよび関連ファイルのバックアップを取り、復元するために必要な機能がすべて揃っています。個々のオブジェクトやツリーの一部を単位としてバックアップ/復元することはできません。

システムバックアップ機能と組み合わせれば、eDirectoryバックアップファイルをテープに保存して安全を期すことができます。

この章では、次のトピックについて説明します。