12.1 TCP/IP

パケット交換を行うためには、ネットワークノードで共通プロトコルをサポートする必要があります。転送プロトコルによりpoint-to-point接続が確立されることで、ノードがメッセージを相互に送信できるようになり、ノード間でパケットが損失なく、正しい順番で到着するようになります。転送プロトコルではまた、固有のネットワークアドレスによるノードの識別方法、およびパケットの受信先へのルート方法、を指定します。

Open Enterprise Server 2には、NetWare®に組み込まれたNovell® TCP/IP、および SUSE Linux Enterprise Server 10上の標準Linux TCP/IPサポートが含まれます。両方とも最新のRFCに準拠しています。

12.1.1 共存とマイグレーションに関する問題

Internetwork Packet Exchange™ (IPX™)は、1980年代からNetWare 5.0がリリースされ、純粋なTCP/IPのサポートが標準になるまでの、基本プロトコルでした。

NetWareでは、IPXおよびTCP/IP間における共存をサポートしています。IPXはLinuxではサポートされません。

TCP/IPからIPXへのデータのマイグレーションが可能です。IPXの互換性は、送り元と宛先の両方のサーバで保持する必要があります。IPX上でのみ稼動するアプリケーションおよびサービスは、書き直すか、または置き換える必要があります。すべてのIPX依存関係が解決した後、安全にNetWareサーバからIPXサポートを削除できます。

NetWare環境へのTCP/IPの導入に関する詳細については、『OES 2: Novell TCP/ IP for NetWare Administration Guide』を参照してください。