8.1 Virtual Centerのインベントリと監視

Virtual Centerの直接のインベントリと監視機能により、複数の仮想マシンを個別にインベントリするのではなく、1か所の集中管理されたポイントからより効果的にインベントリできるようになります。

Virtual Centerを通じた監視は、Virtual CenterおよびESXホストにより検出される仮想マシンのリソース使用状況のピクチャであるため、仮想マシンを直接監視する場合とは異なる情報を提供します。この情報は、仮想マシンがそれぞれ独自のリソース使用率についてレポーティングするものよりも正確です。たとえば、割り当てられた処理能力の90%を使用している仮想マシンは、そのプロセッサの使用状況を90%として報告します。しかし、実際には、ホストプロセッサの能力の30%しか割り当てられていない場合があります。この違いについては、仮想マシンが使用しているホストプロセッサの割合をレポーティングするVirtual Centerを通じて監視することによってのみ検出できます。

この違いは、物理サーバを仮想マシンに統合するだけの場合に比べて、仮想マシンの使用状況の管理と最適化に焦点を当てたデータセンターなどの場所ではより便利になります。

Virtual Centerがインベントリされると、その関連付けられたマシンがData Center Explorerに階層で表示されます。これは、すべてのデータセンター、フォルダ、クラスタ、およびプールを含むVMware Virtual Infrastructure Client階層を反映するものです。

図 8-1 Data Center ExplorerとVMware Virtual Infrastructure Clientの比較

Virtual Centerのインベントリ機能では、Virtual Centerの一部であるすべてのマシンを検出するため、それらをインベントリし、監視できます。仮想マシンがVirtual Centerを通じてインベントリされている場合、Virtual Centerにノードとして表示されるだけではなく、Dater Center Explorerの[All]の下にインベントリされたマシンとしても表示されます。いずれのノードもその後、監視の開始のために使用できます。

Virtual Centerのクラスタを右クリックすると、Virtual Centerで設定されているそのプロパティを表示できます。

Virtual Centerの一部である仮想マシンが監視される際には、プロセッサ時間などの特定の値が、仮想マシンから、およびVirtual Centerを通じて、直接収集されます。Virtual Centerを通じて収集される値には、VCという文字が先頭に付けられます(例: VC_ProcessorTime)。

Virtual Centerをインベントリする方法の詳細については、[Virtual Center]を参照してください。