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三菱東京UFJ銀行では、多様化、複雑化、グローバル化する金融サービスに、迅速かつ柔軟に業務システムを対応し、お客様満足度をより一 層向上させることを目的に、SOA 基盤を構築した。このSOA 基盤の中核となるESBが稼働するオペレーティング・システムとして、SUSE Linux Enterprise Server を採用。IBM System z との組み合わせにより、堅牢でオープン性の高いSOA 基盤を実現している。

株式会社三菱東京UFJ銀行の概要

三菱東京UFJ銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核的な企業として、「Quality for You」というグループメッセージに基づき、お客様のあらゆる金融ニーズに応える、最高水準の商品やサービスを提供。「サービス No.1」「信頼度No.1」「国際性No.1」の追求により、お客様や社会から強く支持され、日本経済はもちろん、世界経済の成長に貢献できる「世界屈 指の総合金融グループ」を目指している。

課題

銀行業界に限ったことではないが、ビジネス環境は大きな変革のときを迎えている。三菱東京UFJ銀行(BTMU)でも、さまざまな金融サービスの登場により、事務手続きや管理が多様化し、複雑化、グローバル化していることから、お客様のニーズに対して、いかに迅速かつ柔軟に、低コストで応えていくかが解決すべき大きな課題となっていた。

システム部基盤第一グループ 次長である佐藤由一氏は、次のように語る。「変化に対応するために、毎回システムを一から構築することは、時間的にも、コスト的にも困難な状況になりつつありました。そこで既存のシステムを調べてみると、システムの中に同様の機能が組み込まれており、再利用できるのではないかと考えました」

ビジネス環境の変化に合わせて、システムを柔軟に対応させていくためには、すでに構築しているサービスを再利用して、新しいサービスを構築することが有効になる。そのためには、既存のメインフレーム上で稼働しているサービスから、最新のLinux上で動作するサービスまでをシームレスに連携できる仕組みが必要だった。

こうした課題を解決するためにBTMUでは、複数のサービスを柔軟に連携して、新しいサービスを迅速に実現することができる「サービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture:SOA)」基盤を構築することを決定した。

ソリューション

SOA 基盤の構築にあたりBTMU では、2006年11月ごろSOA化の検討を開始し、2008年9月よりパイロットプログラムを実施している。また2009年12月より、SOAを活用した業務プロジェクトに合わせて基盤構築を本格開始。2010年12月にSOA基盤を活用した最初の適用業務である「営業店端末からの複数操作取引をワンオペレーション化する一括照会業務を一部店舗で先行稼働した後、2011年2月に全店での利用を開始した。

BTMU Mr Sato

佐藤由一氏
システム部 基盤第一グループ 次長
株式会社三菱東京UFJ 銀行

佐藤氏は、「以前は1人のお客様の情報を何回かに分けて照会していました。しかし新しいサービスでは、1回のオペレーションで必要な情報をすべて照会できます。SOA基盤の最初の適用業務なので、トランザクション処理がそれほど多くない業務を選んでいます。"小さく産んで、大きく育てる"というコンセプトです」と語る。

今回、SOA基盤を構築するためのプラットフォームとして、すでに基幹システム構築で実績のあるIBMのメインフレーム「IBM System z」を採用。オペレーティングシステム(OS)として、System zと相性の良さからSUSE Linux Enterprise Server (SLES)を採用し、SOA基盤の中核となるESB(Enterprise Service Bus)を稼働させた。

このSOA 基盤は、ほかの業務でも活用したいという要望が増えており、トランザクション処理が格段に増えることが予想されている。佐藤氏は、「現在は1 日あたり数万件程度のトランザクション処理ですが、1 年後にはその100倍程度がSOA 基盤の上で処理される見込みです。このトランザクション量に対応できることもSLES on IBM System zを採用した理由でした」と話す。

BTMU Mr Mariko

鞠子源康氏
システム部 基盤第一グループ
上席調査役
株式会社三菱東京UFJ 銀行

また、システム部基盤第一グループ上席調査役の鞠子源康氏は、「SOA基盤は、さまざまなシステムを柔軟かつ迅速に連携して、重要なデータをやり取りするために、オープン性と同時に非常に堅牢で安定稼働の継続が求められます。そこでESBが稼働するプラットフォームとして、System zとSLESの組み合わせはベストでした」と話している。


導入効果

BTMU Mr Nakajima

中嶋邦明氏
システム部 基盤第一グループ 上席調査役
株式会社三菱東京UFJ 銀行

SOA環境にSystem zとSLESの組み合わせを採用した効果を、システム部基盤第一グループ上席調査役の中嶋邦明氏は、次のように語る。「今回のSOA構築では、z/OSで同様のミドルウェアを使用して構築した場合に比べて、SLESの方が格段にTCO(総保有コスト)を低減できました。またIAサーバでは、リソースに20%程度の余裕を持たせて運用することが必要ですが、System zではリソースを100%使い切っても稼働し続けることができることもメリットの1つでした」

BTMU Mr Tagami

田上哲也氏
システム部 基盤第一グループ
調査役
株式会社三菱東京UFJ 銀行

また高い安定性もSLESを採用した効果の1つ。システム部基盤第一グループ調査役の田上哲也氏は、「SOA基盤を本番リリースする過程において、SLES に関するトラブルは無く安全な移行が実現できました。OS が安定して稼働していたので、適用業務サービスの開発に注力することができました。今回、短期間でSOA基盤を構築しなければならなかったので、いかに短期間で高品質なSOA環境を実現できるかは非常に重要でした」と話している。

さらにLinuxは、オープンソースコミュニティでソースコードが公開されていることも大きなメリットだった。佐藤氏は、「通常はソースコードまで解析することはないのですが、もし何か予期せぬトラブルがあった場合でも、ソースコードを調査して原因を究明し、的確な判断を下すことができるという安心感があります」と話す。 しかしソースコードレベルまでLinuxを理解するためには、それなりの技術者を育成することも重要だった。

そこでBTMUでは、SLESの研究開発拠点があるニュルンベルグ(ドイツ)とプラハ(チェコ)に技術者を派遣して、SLES 技術者の育成に取り組んでいる。派遣先では、Linuxカーネルのビルドやスクリプト開発、SUSE StudioおよびSUSE Managerの開発プロジェクトへの参加、ドライバモジュールの開発などに取り組んでいる。またIBMのボブリンゲン研究所のSUSE Linux on System zのバックエンドサポートプロセスにも技術者を派遣している。

さらに国内における人材育成の取り組みとしては、延べ100 名の技術者に対してSLES 技術者研修を実施。その成果として、1名の「Novell Certified Linux Engineer (CLE)」、3名の「Novell Certified Linux Professional(CLP)」、30名の「Novell Certified Linux Administrator(CLA)」が誕生している。「技術者研修において、ノベルは非常に良いサポートを提供してくれました」と佐藤氏。

「こうした取り組みにより育成した人材が、将来的にBTMUの基盤システム開発の中核となってほしいと思っています。人材育成の取り組みは、派遣された社員のスキルやモチベーションを向上させるだけでなく、一緒に開発を推進している開発メンバーのスキルやモチベーションの向上にもつながるので、今後も継続して取り組んでいきたいと考えています」(佐藤氏)。

今後の展開

今後もBTMUでは、システム基盤のより一層の強化を目指していく計画。佐藤氏は、「SOA 基盤は、当行にとって重要であり、メインフレーム(z/OS)環境と同様に強化していきます。また、当行の基幹システムが止まってしまうと、社会的な責任 問題にも発展しかねないために、問題が発生した場合には即座に解決できる体制も確立しておかなければなりません」と話す。

またSOA基盤は、今後の基幹システム構築の要となる仕組みなので、なるべく長く使い続けることも重要となる。佐藤氏は、「新しい業務、新しい要件に、新しいOSの機能が必要であればそれに応じて更改していくことになります。しかしながら単なる保守期限切れでのOSの更改はリスクやコスト面から極力避けたいと考えています。そこでSLESのLTSS(Long Term Service Pack Support)には、大きな期待を寄せています」と話している。

「SOA基盤におけるSLESの安定した稼働実績により、行内においてさらに広範な基盤分野での活用拡大につながっていくことが予想されます。そのためにも、今後より多くの業務パッケージソフトウェアに対応されることを期待しています。さらにその次の展開として、クラウド基盤へと拡張していく展望もあるので、SLESのさらなる拡張性の向上や容易な管理性の実現などにも期待しています」(佐藤氏)。

株式会社三菱東京UFJ銀行:

個人から企業までの幅広いお客様に対し、総合的な金融サービスを日本はもちろん、グローバルに展開。

業種:

Banking and Finance

場所:

Japan

製品とサービス:

導入効果:

  • SOA 基盤の構築におけるTCO の低減
  • 堅牢かつ柔軟な開発基盤の実現
  • ソースコード解析による問題解決
  • 人材育成による開発スキルの向上

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