クローンを作成したマシンが正常に起動しません
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環境
Novell SUSE Linux Enterprise Server 10
Novell SUSE Linux Enterprise Server 9
Novell Open Enterprise Server (Linuxベース)
Novell Open Enterprise Server 1 (OES1) Support Pack 2 Linux
Novell Open Enterprise Server 1 (OES1) Support Pack 1 Linux
Novell SUSE Linux Enterprise Desktop 10
Novell Linux Desktop 9
問題の状況
- 仮想マシンのクローンが作成されているか、または
- 物理マシンのクローンが同一のハードウェアに作成されているか、または
- ハードウェア(ストレージコントローラとネットワークデバイスのいずれか一方または両方)が物理マシン上で交換されているか、または
- VMwareツールがVMware仮想マシンにインストールされています。
- ルートファイルシステムまたはその他のファイルシステムが見つからないか、または
- ネットワークが立ち上がりません、または
- ネットワークデバイス名が変更されました。
解決策
クローンの作成またはハードウェアの変更を行う前に、永続的なネットワークデバイス名と永続的なストレージデバイス名の使用を無効にするか、または後でデバイス名とインタフェース名を調整します。
追加情報
バックグラウンド: 永続的な バイス名
永続的なデバイス名の詳細なバックグラウンドについては、製品マニュアルを参照してください。簡単に説明すると、永続的なデバイス名は、デバイスが認識される順番や使用される接続に関わらず、ネットワークデバイスおよびストレージデバイスに固定の名前を提供します。
関連マニュアル
- 「TID 3580082 - New default in SLES/SLED 10 SP1: mount "by Device ID"」
- 「Persistant Storage Device Names」、OpenSUSE wikiの記事。
永続的なネットワークデバイス名の使用の無効化(CODE10製品)
SUSE Linux Enterprise Server 10のようなCODE10製品では、永続的なネットワークデバイス名の使用は3つのステップで無効化されます。
ネットワークデバイスのudev設定のクリア
ネットワークデバイスのudev設定を以下のようにクリアします。
cat< /dev/null > /etc/udev/rules.d/30-net_persistent_names.rules
イーサネット設定ファイルの名前の変更
イーサネット設定が起動時に有効になるようにするには、イーサネット設定の名前を変更する必要があります。
- /etc/sysconfig/networkへ移動します。
- 各イーサネットデバイスのifcfg-eth...ファイル(末尾の識別子はそのデバイスの MAC アドレス)を見つけます。たとえば、ifcfg-eth-id-00:AA:BB:11:22:33です。
- ファイル名を「ifcfg-eth X」に変更します。たとえば、
eth0に設定されている場合、名前は「ifcfg-eth0」となります。
ネットワーク設定をudevを使用しないように変更
- 編集用に/etc/sysconfig/network/configを開きます。
- 以下のラインを見つけます。
FORCE_PERSISTENT_NAMES="yes" - これを次のように変更します。
FORCE_PERSISTENT_NAMES="no" - 保存します。
- 再起動します。
永続的なネットワークデバイス名(CODE9製品)の使用の無効化?
SUSE Linux Enterprise Server 9のようなCODE9製品では、udevは使用されないため、SLE 10ほど複雑ではありません。必要なのは、イーサネット設定ファイルの名前を変更することだけです。
イーサネット設定ファイルの名前の変更
イーサネット設定が起動時に有効になるようにするには、イーサネット設定の名前を変更する必要があります。
- /etc/sysconfig/networkへ移動します。
- 各イーサネットデバイスのifcfg-eth...ファイル(末尾の識別子はそのデバイスの MAC アドレス)を見つけます。たとえば、ifcfg-eth-id-00:AA:BB:11:22:33です。
- ファイル名をifcfg-eth Xに変更します。たとえば、eth0に設定するには、名前はifcfg-eth0になります。
永続的なストレージデバイス名の使用の無効化(CODE10およびCODE9製品)?
SUSE Linux Enterprise Server 10のようなCODE 10製品では、ストレージデバイスに永続名を使用することが一般的に推奨されています。SLES10 SP1については、新規のインストールではこれはデフォルトになっています。ネットワークデバイスではストレージに永続名を使用すると、マシンのクローン作成時にトラブルが起きることがあります。
永続的なストレージデバイス名をの使用を無効化するには、次の手順に従ってください。
- ブートローダ設定ファイル/boot/grub/menu.lstおよびファイルシステムテーブル/etc/fstabを調べて、/dev/disk/by-*リファレンスの有無を確認します。
- /dev/disk/by-*シンボリックリンクのマッピングをスクラッチファイルのターゲットに保存します。
ls -l /dev/disk/by-* > /tmp/scratchpad.txt
- システムにとってローカルではないストレージに関するすべてのエントリをスクラッチファイルから削除します。
- /boot/grub/menu.lstおよび/etc/fstabで、スクラッチファイルにある/dev/disk/by-*エントリをシンボリックリンクが指定するデバイス名で置き換えて編集します。
- システムを再起動し、正常に立ち上がることを確認します。
ハードウェアが物理マシン上で交換された場合に実行する手順(災害復旧)
ストレージ、ネットワークデバイス、統合デバイスのあるマザーボードなどのハードウェアが物理マシン上で交換された場合、SuSEレスキューシステムから上記の手順を実行する必要があります。次を実行してください。
- インストールCD/DVDを起動し、[レスキューシステム]を選択します。
- 「TID 3134230 - レスキューCDを使用してシステムをブートした場合のLVMパーティションへのアクセス方法」の説明に従い、システムパーティションをマウントしてchrootを実行します。
- 永続的なネットワーク名とストレージデバイス名の使用を無効にするには、上記のそれぞれのセクションで説明されているとおり手順を実行します。
- chrootを終了します(CTRL-Dまたは「exit」)。
- システムパーティションのマウント解除
- サーバを再起動します。
Disclaimer
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本文書に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商品、商標または登録商標です。
- ドキュメントID: 3048119
- 作成年月日: 08-JAN-2008
- 修正年月日: 24-DEC-2008
- ドキュメントリビジョン:
- 分類:
- 対象NOVELL製品およびバージョン: SUSE Linux Enterprise Desktop, SUSE Linux Enterprise Real Time, SUSE Linux Enterprise Server
- カテゴリ: