手動でスキーマを拡張する

.sch拡張子の付いたファイルを使用して、手動でeDirectoryスキーマを拡張できます。

このセクションでは、次の情報について説明します。


NetWareでスキーマを拡張する

NWConfig.nlmを使用して、NetWareサーバのスキーマを拡張します。eDirectoryに付属しているスキーマファイル(*.sch)は、sys:\system\schemaディレクトリにインストールされます。

  1. サーバコンソールで、「nwconfig」と入力します。

  2. [ディレクトリオプション]>[スキーマの拡張]の順に選択します。

  3. 管理権を持つユーザとしてログインします。

  4. <F3>を選択して異なるパスを指定し、sys:\system\schema(または*.schファイルのパス)とスキーマファイルの名前を入力します。

  5. <Enter>キーを押します。


Windowsでスキーマを拡張する

NDSCons.exeを使用して、Windowsサーバのスキーマを拡張します。eDirectoryに付属しているスキーマファイル(*.sch)は、デフォルトでC:\Novell\NDSディレクトリにインストールされます。

  1. [スタート]>[設定]>[コントロールパネル]>[Novell eDirectory Services]の順にクリックします。

  2. install.dlmをクリックし、[開始]をクリックします。

  3. [追加のスキーマファイルのインストール]をクリックし、[次へ]をクリックします。

  4. 管理権を持つユーザとしてログインし、[OK]をクリックします。

  5. スキーマファイルのパスと名前を指定します。

  6. [完了]をクリックします。


Linux、Solaris、AIX、またはHP-UXシステムでスキーマを拡張する

次のセクションでは、Linux、Solaris、AIX、およびHP-UXシステムでのスキーマの拡張について説明します。


ndsschユーティリティを使用して、Linux、Solaris、AIX、またはHP-UXシステム上のスキーマを拡張する

Novell iManagerのほかにも、eDirectoryスキーマ拡張ユーティリティndsschを使用して、Linux、Solaris、AIX、またはHP-UXシステム上のスキーマを拡張することができます。ツリーのスキーマの変更処理では、スキーマファイル(.sch)に指定された属性とクラスが使用されます。.schファイルで指定した内容に従って、属性とクラスの関連付けが作成されます。

  1. 次の構文を使用します。

    ndssch [-h hostname[:port]] [-t tree_name] admin-FDN schemafile...
    ndssch [-h hostname[:port]] [-t tree_name] [-d] admin_FDN schemafile [schema_description]...
ndsschのパラメータ 説明

-h hostname

スキーマを拡張するサーバの名前またはIPアドレス。指定したサーバが属しているツリーのスキーマが拡張されます。スキーマを拡張するホスト上にツリーがある場合のみ、オプションで指定するパラメータです。それ以外の場合は、必須パラメータです。

port

サーバポート。

-t tree_name

スキーマを拡張するツリーの名前。このパラメータの指定は任意です。/etc/nds.confファイルに指定された値がデフォルトのツリー名として使用されます。詳細については、『Novell eDirectory 8.7.3インストールガイド』の「環境設定パラメータ」を参照してください。

admin-FDN

ツリーに対するeDirectory管理権を持つユーザのフルコンテキスト付きの名前。

schemafile

拡張するスキーマについての情報が入力されたファイルの名前。

-d, schema_description

このオプションが使用されている場合、各スキーマファイルはスキーマファイルの説明を伴っています。


RFC 2307スキーマを拡張する

RFC 2307に定義されている属性とオブジェクトクラスは、ユーザまたはグループ関連、およびNIS関連のものです。ユーザまたはグループ関連の定義は、/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.schファイルにコンパイルされます。NIS関連の定義は、/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.schファイルにコンパイルされます。それぞれに対応するLDIF形式のファイルもあります(ユーザ/グループ関連は/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.ldif、NIS関連は/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.ldif)。

RFC 2307スキーマを拡張するには、ndsschユーティリティまたはldapmodifyツールを使用します。


ndsschユーティリティを使用する

次のいずれかのコマンドを入力します。

ndssch -t /usr/lib/nds-schema/rfc2307-usergroup.sch

または

ndssch -t /usr/lib/nds-schema/rfc2307-nis.sch

パラメータ 説明

-t

スキーマを拡張するツリーの名前。このパラメータの指定は任意です。このパラメータが指定されていない場合、/etc/nds.confファイルに指定されたツリー名が使用されます。


ldapmodifyユーティリティを使用する

次のいずれかのコマンドを入力します。

ldapmodify -h -D -w -f /usr/lib/nds-schema/rfc2307-usergroup.ldif

または

ldapmodify -h -D -w -f /usr/lib/nds-schema/rfc2307-nis.ldif

パラメータ 説明

-h ldaphost

LDAPサーバの実行場所となっている代替ホストを指定します。

-D binddn

binddnを使用してX.500ディレクトリにバインドします。binddnには、RFC 1779に定義されている文字列表現のDNを指定します。

-w passwd

簡易認証のパスワードとして、passwdを使用します。

-f file

エントリ情報を標準入力ではなくfileから読み出します。