B.0 リモートローダの設定オプション

リモートローダは、次の表のオプションによって設定できます。

表 B-1 リモートローダのオプション

オプション

2次名

パラメータ

説明

address

 

IPアドレス

オプションのパラメータ。リモートローダが特定のローカルIPアドレスをリッスンするよう指定します。これは、リモートローダをホストするサーバが複数のIPアドレスを持ち、リモートローダが1つのアドレスのみをリッスンしなければならない場合に便利です。

次の3つの方法があります。address=アドレス番号 address=’localhost’ このパラメータを使用しない。

-addressを使用しない場合、リモートローダはすべてのローカルIPアドレスをリッスンします。

例: address=137.65.134.83

-class

-cl

Javaクラス名

ホストするIdentity ManagerアプリケーションシムのJavaクラス名を指定します。

たとえば、Javaドライバに対しては次のいずれかを入力します。

-class com.novell.nds.dirxml.driver.ldap.LDAPDriverShim -cl com.novell.nds.dirxml.driver.ldap.LDAPDriverShim

Javaでは、キーストアを使用して証明書を読み取ります。-classオプションと-moduleオプションは排他的で、どちらか一方を使用できます。

Javaクラス名のリストを表示するには、表 B-2を参照してください。

-commandport

-cp

ポート番号

リモートローダインスタンスが制御目的で使用するTCP/IPポートを指定します。リモートローダインスタンスがアプリケーションシムをホストしている場合、コマンドポートは、別のリモートローダインスタンスが、シムをホストしているインスタンスと通信するポートになります。リモートローダインスタンスが、アプリケーションシムをホストしているインスタンスにコマンドを送信する場合、コマンドポートは管理インスタンスがリッスンしているポートになります。コマンドポートが指定されていない場合のデフォルトポートは8000です。複数の接続ポートとコマンドポートを指定することで、異なるドライバインスタンスをホストしている同じサーバ上でリモートローダの複数のインスタンスを実行できます。

例:

-commandport 8001 -cp 8001

-config

なし

ファイル名

環境設定ファイルを指定します。環境設定ファイルには、config以外のあらゆるコマンドラインオプションを含めることができます。コマンドラインで指定したオプションは、環境設定ファイル内で指定されたオプションよりも優先されます。

例:

-config config.txt

-connection

-conn

接続設定文字列

Identity Managerリモートインタフェースシムを実行しているメタディレクトリサーバに接続するための接続パラメータを指定します。リモートローダのデフォルトの接続方法は、SSLを使用したTCP/IPです。この接続のデフォルトのTCP/IPポートは8090です。リモートローダの複数のインスタンスを同じサーバ上で実行できます。リモートローダの各インスタンスは別々のIdentity Managerアプリケーションシムインスタンスをホストします。リモートローダの各インスタンスに別々の接続ポートとコマンドポートを指定することによって、リモートローダの複数のインスタンスを区別します。

例:

-connection "port=8091 rootfile=server1.pem" -conn "port=8091 rootfile=server1.pem"

-description

-desc

短い説明

トレースウィンドウのタイトルとNovell® Auditのログに使用される短い説明の文字列(SAPなど)を指定します。

例:

-description SAP -desc SAP

環境設定ファイルには、リモートローダコンソールによって長い形式が配置されます。長い形式(たとえば-description)または短い形式(たとえば-desc)のいずれかを使用できます。

-help

-?

なし

ヘルプを表示します。

例:

-help

-?

-java

-j

なし

Javaシムインスタンスに設定されるパスワードを指定します。このオプションは、setpasswordsオプションとともに使用した場合にのみ有効です。-classを-setpasswordsとともに指定した場合、このオプションは不要です。

-javadebugport

-jdp

ポート番号

指定されたポートでリモートローダインスタンスがJavaデバッグを有効にするよう指定します。これはIdentity Managerアプリケーションシムの開発者向けの設定です。

例:

-javadebugport 8080

-jdp 8080

keystore

 

 

条件付きパラメータ。.jarファイルに含まれるIdentity Managerアプリケーションシムにのみ使用します。

リモートインタフェースシムによって使用される証明書の発行者のルート認証局証明書を含むJavaキーストアのファイル名を指定します。通常、これはリモートインタフェースシムをホストしているeDirectory™ツリーの認証局です。

SSLを実行していて、リモートローダがJavaドライバと通信する必要がある場合、次のkey-valueペアを入力します。

keystore='キーストア名' storepass='パスワード'

-module

-m

モジュール名

ホストするIdentity Managerアプリケーションシムを含むモジュールを指定します。

たとえば、ネイティブドライバに対しては次のいずれかを入力します。

-module "c:\Novell\RemoteLoader\Exchange5Shim.dll" -m "c:\Novell\RemoteLoader\Exchange5Shim.dll"

または

-module "usr/lib/dirxml/NISDriverShim.so" -m "usr/lib/dirxml/NISDriverShim.so"

-moduleオプションでは、ルートファイル証明書が使用されます。-moduleオプションと-classオプションは排他的で、どちらか一方を使用できます。

-password

-p

パスワード

コマンド認証のパスワードを指定します。このパスワードは、コマンドの発行先のローダインスタンスのsetpasswordsで指定した最初のパスワードと同じパスワードにする必要があります。コマンドオプション(unloadやtracechangeなど)を指定し、passwordオプションを指定しないと、コマンドの対象となるローダのパスワードを入力するように要求するメッセージが表示されます。

例:

-password novell4 -p novell4

port

 

10進数のポート番号

必須パラメータ。リモートローダがリモートインタフェースシムからの接続をリッスンするTCP/IPポートを指定します。

例:

port=8090

rootfile

 

 

条件付きパラメータ。SSLを実行していて、リモートローダがネイティブドライバと通信する必要がある場合、次を入力します。

rootfile='信頼できる証明書名'

-service

-serv

なし、またはinstall/uninstall

インスタンスをサービスとしてインストールするには、アプリケーションシムをホストするために必要なその他の引数とともに引数installを使用します。たとえば、使用する引数には-moduleを含める必要がありますが、どの引数にも-connection、‑commandportなどを含めることができます。

このオプションを指定すると、Win32サービスがインストールされますが、サービスは起動されません。

サービスとして実行されているインスタンスをアンインストールするには、アプリケーションシムをホストするために必要なその他の引数とともに引数uninstallを使用します。

このオプションの引数なしのバージョンは、Win32サービスとして実行されるインスタンスへのコマンドライン内でのみ使用します。これはインスタンスをサービスとしてインストールする際に自動的に設定されます。

例:

-service install

-serv uninstall

このオプションはrdxmlまたはJavaリモートローダでは使用できません。

-setpasswords

-sp

パスワード パスワード

リモートローダインスタンスのパスワード、およびリモートローダが通信するリモートインタフェースシムのIdentity Managerドライバオブジェクトのパスワードを指定します。引数の最初のパスワードは、リモートローダのパスワードです。オプション引数の2番目のパスワードは、メタディレクトリサーバのリモートインタフェースシムに関連付けられたIdentity Manageドライバオブジェクトのパスワードです。どちらのパスワードも指定しないか、または両方のパスワードを指定する必要があります。パスワードを指定しないと、リモートローダはパスワードを要求するメッセージを表示します。これは環境設定オプションです。このオプションを使用すると、指定したパスワードがリモートローダのインスタンスに設定されますが、Identity Managerアプリケーションシムはロードされず、ローダの別のインスタンスとも通信しません。

例:

-setpasswords novell4 staccato3 -sp novell4 staccato3

-storepass

 

キーストアのパスワード

.jarファイルに含まれるIdentity Managerアプリケーションシムにのみ使用します。keystoreパラメータで指定したJavaキーストアのパスワードを指定します。

例:

storepass=mypassword

このオプションはJavaリモートローダにのみ適用されます。

-trace

-t

整数

トレースレベルを指定します。これはアプリケーションシムをホストする場合にのみ使用できます。トレースレベルはメタディレクトリサーバで使用されているレベルと同じです。

例:

-trace 3 -t 3

-tracechange

-tc

整数

アプリケーションシムをホストしているリモートローダのインスタンスに、そのトレースレベルを変更するように命令します。トレースレベルはメタディレクトリサーバで使用されているレベルと同じです。

例:

-tracechange 1

-tc 1

-tracefile

-tf

ファイル名

トレースメッセージを書き込むファイルを指定します。トレースメッセージは、トレースレベルがゼロよりも大きい場合にファイルに書き込まれます。トレースメッセージは、トレースウィンドウが開いていなくてもファイルに書き込まれます。

例:

-tracefile c:\temp\trace.txt -tf c:\temp\trace.txt

-tracefilechange

-tfc

なし、またはファイル名

アプリケーションシムをホストしているリモートローダのインスタンスに対し、トレースファイルを使用して起動するように命令するか、またはすでに使用しているファイルを閉じて新しいファイルを使用するように命令します。このオプションを引数なしで使用すると、ホストインスタンスは使用中のすべてのトレースファイルを閉じます。

例:

-tracefilechange c:\temp\newtrace.txt

tfc c:\temp\newtrace.txt

-tracefilemax

-tfm

サイズ

トレースファイルがディスク上で使用できる最大サイズを指定します。このオプションを指定すると、tracefileオプションを使用して指定した名前の付いたトレースファイルと、最大9個の追加ロールオーバファイルが生成されます。ロールオーバファイルには、メインのトレースファイル名と「“_n”」に基づいた名前が付けられます。「n」は1~9の値になります。

サイズのパラメータはバイト数です。K (キロバイト)、M (メガバイト)、またはG (ギガバイト)のサフィックスを使用してサイズを指定します。

リモートローダの起動時にトレースファイルのデータが指定した最大サイズよりも大きい場合、10ファイルすべてのロールオーバが完了するまで、トレースファイルのデータは指定した最大値よりも大きいままになります。

例:

-tracefilemax 1000M -tfm 1000M

この例では、トレースファイルの最大サイズは1GBです。

-unload

-u

なし

リモートローダインスタンスをアンロードします。リモートローダがWin32サービスとして実行されている場合、このコマンドはサービスを停止します。

例:

-unload

-u

-window

-w

On/Off

リモートローダインスタンスでトレースウィンドウのオン/オフを切り替えます

例:

-window on

-w off

このオプションはWindowsプラットフォームのみで使用可能です。Javaリモートローダでは使用できません。

-wizard

-wiz

なし

環境設定ウィザードを起動します。このウィザードは、コマンドラインパラメータを指定せずにdirxml_remote.exeを実行しても起動します。このオプションは、環境設定ファイルも指定されている場合に便利です。この場合、ウィザードは環境設定ファイルの値を使用して起動するので、環境設定ファイルを直接編集しなくてもウィザードから設定を変更できます。

例:

-wizard

-wiz

このオプションはWindowsプラットフォームのみで使用可能です。Javaリモートローダでは使用できません。

表 B-2 Javaクラス名

Javaクラス名

ドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.avaya.PBXDriverShim

Avaya PBXドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.delimitedtext.DelimitedTextDriver

区切りテキストドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.nds.DriverShimImpl

eDirectoryドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.entitlement.EntitlementServiceDriver

エンタイトルメントサービスドライバ

com.novell.gw.dirxml.driver.gw.GWdriverShim

GroupWiseドライバ

com.novell.nds.dirxml.jdbc.JDBCDriverShim

JDBCドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.ldap.LDAPDriverShim

LDAPドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.loopback.LoopbackDriverShim

ループバックドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.manualtask.driver.ManualTaskDriver

手動タスクドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.nisdriver.NISDriverShim

NISドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.notes.NotesDriverShim

Notesドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.psoftshim.PSOFTDriverShim

PeopleSoftドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.SAPShim.SAPDriverShim

SAP HRドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.sapusershim.SAPDriverShim

SAPユーザ管理ドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.sifagent.SIFShim

SIFドライバ

com.novell.nds.dirxml.driver.soap.SOAPDriver

Soapドライバ

com.novell.idm.driver.ComposerDriverShim

ユーザアプリケーション

be.opns.dirxml.driver.ars.arsremedydrivershim.ARSDriverShim

Remedy ARS用ドライバ