18.4 電子メールテンプレートに関する作業

Identity Managerには、ワークフローベースのプロビジョニング用に設計された電子メール通知テンプレートが用意されています。これらの電子メールテンプレートを次に示します。

上記の各項目は、件名を最初に表示しています。テンプレート名はかっこで囲んで表示しています(iManagerやDesignerに表示)。

テンプレートの内容を変更したり、電子メールメッセージの書式を設定することができます。また、新しいテンプレートを作成することもできます。新しいテンプレートを作成する場合は、次の命名規則に従う必要があります。

言語固有版の各テンプレートには、言語コードに対応したサフィックスを付ける必要があります(たとえば、フランス語の場合は_fr、スペイン語の場合は_ex)。

電子メールテンプレートを作成するには、iManagerの[ワークフロー管理]役割の[電子メールテンプレート]を使用します。

メモ:このタスクは、[Passwords]役割の[Edit Email Templates]タスクへのショートカットとなります。

また、Designerで電子メールテンプレートを作成、編集することもできます。

iManagerまたはDesignerでユーザアプリケーションドライバを作成する場合、標準の電子メール通知テンプレートセットから失われている電子メール通知テンプレートは置換されます。既存の電子メール通知テンプレートは更新されません。これは、カスタマイズされた電子メール通知テンプレートへの上書きを防止するためです。Designerを使って既存の電子メール通知テンプレートを手動で更新することができます(『Identity Manager 3.5.1 ユーザアプリケーション:設計ガイド』の電子メール通知テンプレートに関する項目を参照)。電子メール通知テンプレートの詳細は、『Novell Designer 2.1 for Identity Manager 3.5.1 管理ガイド』の電子メール通知テンプレートの設定に関する項目を参照してください。

メモ:プロビジョニング要求定義でローカライズされた電子メールテンプレートを使用する場合、通知の受信者の優先ロケールの設定は無視されます。たとえば、ローカライズされたスペイン語版の電子メール通知テンプレートを使ったプロビジョニング通知では、各ユーザの優先ロケールの設定に関係なく、スペイン語の電子メールのみが送信されます。

18.4.1 デフォルトのコンテンツおよび形式

この節では、製品のインストール後の電子メールテンプレートの内容について説明しています。また、電子メールテンプレートに使用できる置換タグについても説明していきます。

新規プロビジョニング要求

テンプレートは、電子メールメッセージをトリガしたプロビジョニング要求定義を識別します。承認を必要とするタスクに名宛人をリダイレクトするURL、そのユーザの保留中のタスについてクの完全なリストを\'95\'5c示するURLも含まれています。

Hi,A new provisioning request has been submitted that requires your approval.Request name: $requestTitle$Submitted by: $initiatorFullName$Recipient: $recipientFullName$Please review the details of this request at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASK_DETAILS$ to take the appropriate action.You can review a list of all requests pending your approval at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASKLIST_CONTEXT$.

表 18-2 新規プロビジョニング要求:置換タグ

タグ

説明

$userFirstName$

名宛人の名です。

$requestTitle$

プロビジョニング要求定義の\'95\'5c示名です。

$initiatorFullName$

イニシエータの完全な名前です。

$recipientFullName$

受信者の完全な名前です。

$PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのプロトコルです。

$SECURE_PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのセキュアプロトコルです。

$HOST$

Identity Managerユーザアプリケーションを実行するJBossサーバのホスト。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$SECURE_PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのセキュアポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$TASKLIST_CONTEXT$

名宛人について保留となっているすべての要求のリストを\'95\'5c示するページです。

$TASK_DETAILS$

この電子メールメッセージが生成される要求の詳細を\'95\'5c示するページです。

可用性設定の通知

このテンプレートは、可用性が更新されたユーザを識別します。これには、ユーザが利用不可能な状態となる期間の開始時刻と有効期限、およびユーザが利用不可能なリソースが含まれています。


Hi,$submitterFirstName$ $submitterLastName$ has updated availability settings for  $userFirstName$ $userLastName$.  This user has $operation$ an availability setting that applies to the following resources:  $resources$  This setting indicates that $userFirstName$ $userLastName$ is unavailable to work on these resources during the timeframe outlined below:  Start time: $startTime$  Expiration time: $expirationTime$  When a user is unavailable, any delegates assigned may handle resource requests for that user.You can review a list of your availability settings at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$AVAILABILITY_CONTEXT$.

表 18-3 可用性設定の通知:置換タグ

タグ

説明

$submitterFirstName$

可用性の設定を更新したユーザの名前。

$PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのプロトコルです。

$PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$startTime$

このプロビジョニング要求のワークフローの開始時刻。

$resources$

宛先が利用不可能なリソース(プロビジョニング要求)。

$SECURE_PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのセキュアプロトコルです。

$expirationTime$

可用性が失効する時刻。

$submitterLastName$

可用性の設定を更新したユーザの名字。

$SECURE_PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのセキュアポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$userFirstName$

この可用性設定を適用するユーザの名前。

$userLastName$

この可用性設定を適用するユーザの名字。

$HOST$

Identity Managerユーザアプリケーションを実行するJBossサーバのホスト。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$ASSIGNMENT_LIST_CONTEXT$

プロビジョニングユーザアプリケーションのURL のコンテキスト/パス。

委任割り当ての通知

このテンプレートは、ユーザの承認が必要なプロビジョニング要求が送信された場合に、ユーザにその旨を通知します。これには、リクエスト名、リクエストの送信者、受信者のフルネームが含まれています。また、プロビジョニング要求を表示するためのリンクと、そのユーザの承認待ちのすべてのプロビジョニング要求を表示するためのリンクも含まれています。


Hi,A new provisioning request has been submitted that requires your approval.Request name: $requestTitle$Submitted by: $initiatorFullName$Recipient: $recipientFullName$Please review the details of this request at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASK_DETAILS$ to take the appropriate action.You can review a list of all requests pending your approval at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASKLIST_CONTEXT$._SUBJECT

表 18-4 委任割り当ての通知:置換タグ

タグ

説明

$submitterFirstName$

委任を割り当てたユーザの名前。

$PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのプロトコルです。

$PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$resources$

委任が可能なリソース(プロビジョニング要求)。

$SECURE_PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのセキュアプロトコルです。

$fromUsers$

割り当てられた委任に、リソース要求の処理権限があるユーザ。

$relationship$

この委任割り当てで選択された、ディレクトリ抽象化層に定義されている関係。

$expirationTime$

委任割り当てが失効する時刻。

$fromContainers$

割り当てられた委任にリソース要求の処理権限があるコンテナ。

$fromGroups$

割り当てられた委任にリソース要求の処理権限があるグループ。

$submitterLastName$

委任を割り当てたユーザの名字。

$SECURE_PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのセキュアポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$userFirstName$

委任が割り当てられたユーザの名前。

$userLastName$

委任が割り当てられたユーザの名字。

$HOST$

Identity Managerユーザアプリケーションを実行するJBossサーバのホスト。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$ASSIGNMENT_LIST_CONTEXT$

プロビジョニングユーザアプリケーションのURL のコンテキスト/パス。

プロビジョニング承認通知

このテンプレートは、ユーザが送信したプロビジョニング要求の承認プロセスが完了した時に、その旨をユーザに通知します。


Hi,The approval process of your provisioning request has completed.Request name: $requestTitle$Request id: $requestId$Submitted by: $initiatorFullName$Submitted on: $requestSubmissionTime$Recipient: $recipientFullName$Status: $requestStatus$

表 18-5 プロビジョニング承認通知:置換タグ

タグ

説明

$initiatorFullName$

イニシエータの完全な名前です。

$requestSubmissionTime$

要求が送信された時刻。

$requestTitle$

プロビジョニング要求定義の\'95\'5c示名です。

$requestId

プロビジョニング要求のID。

$recipientFullName$

受信者の完全な名前です。

リマインダ - 承認を待っている要求

このテンプレートは、ユーザの承認が必要な、キュー内にある承認待ちプロビジョニング要求をユーザに知らせます。これには、リクエスト名、リクエストの送信者、受信者が含まれています。また、プロビジョニング要求を表示するためのリンクと、そのユーザの承認待ちのすべてのプロビジョニング要求を表示するためのリンクも含まれています。


Hi,This is a reminder that a provisioning request is sitting in your queue waiting on your approval.Request name: $requestTitle$Submitted by: $initiatorFullName$Recipient: $recipientFullName$Please review the details of this request at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASK_DETAILS$ to take the appropriate action.You can review a list of all requests pending your approval at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$TASKLIST_CONTEXT$.

表 18-6 リマインダ - 承認を待っている要求:置換タグ

タグ

説明

$TASKLIST_CONTEXT$

名宛人について保留となっているすべての要求のリストを\'95\'5c示するページです。

$PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのプロトコルです。

$PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$SECURE_PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのセキュアプロトコルです。

$initiatorFullName$

イニシエータの完全な名前です。

$recipientFullName$

受信者の完全な名前です。

$TASK_DETAILS$

この電子メールメッセージが生成される要求の詳細を\'95\'5c示するページです。

$SECURE_PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのセキュアポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$userFirstName$

名宛人の名です。

$HOST$

Identity Managerユーザアプリケーションを実行するJBossサーバのホスト。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$requestTitle$

プロビジョニング要求定義の\'95\'5c示名です。

代理人割り当ての通知

このテンプレートは、代理人が割り当てられた受信者にその旨を通知します。代理人として割り当てられたユーザと、ユーザが代理人として行動できる権限のあるユーザ、グループ、コンテナが指定されています。これには、受信者の代理人割り当てのリストを表示するためのリンクも含まれています。


Hi,A proxy assignment that authorizes a user to act as proxy forone or more users, groups, or containers was $operation$ by: $submitterFirstName$ $submitterLastName$.Unlike delegate assignments, proxy assignments are independent of resource requests, and therefore apply to all work and settings actions.The user selected as proxy is:$userFirstName$  $userLastName$The assigned proxy is authorized to handle all work for these users, groups, and containers:Users: $fromUsers$Groups: $fromGroups$Containers: $fromContainers$This proxy assignment expires at:$expirationTime$You can review a list of your proxy assignments at $PROTOCOL$://$HOST$:$PORT$/$PROXY_CONTEXT$.

表 18-7 代理人割り当ての通知:置換タグ

タグ

説明

$submitterFirstName$

代理人を割り当てたユーザの名前。

$PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのプロトコルです。

$PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$resources$

代理人が利用可能なリソース(プロビジョニング要求)。

$SECURE_PROTOCOL$

電子メールメッセージに含まれるURLのセキュアプロトコルです。

$fromUsers$

割り当てられた代理人にリソース要求の処理権限があるユーザ。

$expirationTime$

代理人割り当てが失効する時刻

$fromContainers$

割り当てられた代理人にリソース要求の処理権限があるコンテナ。

$fromGroups$

割り当てられた代理人にリソース要求の処理権限があるグループ。

$submitterLastName$

代理人を割り当てたユーザの名字。

$SECURE_PORT$

Identity Managerユーザアプリケーションのセキュアポート。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$userFirstName$

代理人が割り当てられたユーザの名前。

$userLastName$

代理人が割り当てられたユーザの名字。

$HOST$

Identity Managerユーザアプリケーションを実行するJBossサーバのホスト。このパラメータの値の設定については、セクション 18.4.3, テンプレートのデフォルト値の変更を参照してください。

$ASSIGNMENT_LIST_CONTEXT$

プロビジョニングユーザアプリケーションのURL のコンテキスト/パス。

18.4.2 電子メールテンプレートの編集

用意されている電子メールテンプレートの内容や形式を変更することができます。電子メールテンプレートの作成方法については、『Novell Identity Manager管理ガイド』の電子メール通知の環境設定に関する項目を参照してください。

テンプレートを編集する

  1. iManagerで、[Identity Manager]カテゴリを選択します。

  2. [Workflow Administration]役割を開きます。

  3. [電子メールテンプレート]タスクをクリックします。

    [電子メールテンプレートの編集]パネルが表示されます。

  4. 編集する電子メールテンプレート名をクリックします。

    [電子メールメッセージの変更]画面が表示されます。

    図
  5. Message Body ]\'83\'7bックスで変更を行います。

  6. 必要に応じて、メッセージ本文にダイナミックテキストが含まれるように、[置換タグ]リストに表示されている1つまたは複数のタグをコピーします。

    置換タグの詳細は、セクション 18.4.1, デフォルトのコンテンツおよび形式を参照してください。

  7. 完了したら、[OK]をクリックします。

18.4.3 テンプレートのデフォルト値の変更

インストール時、電子メールテンプレートで使用するさまざまな置換タグに、デフォルト値を設定できます。インストール完了後、ユーザアプリケーションの環境設定ツールを使用して、これらの値を変更することもできます。

  1. idmフォルダにあるconfigupdate.shスクリプトを実行します。

    
    ./configupdate.sh
    

    Windowsで、configupdate.batを実行します。

    図
  2. 必要に応じて、次のフィールドのいずれかを変更します。

    フィールド

    説明

    Email Notify Host

    承認フローで使用する電子メールテンプレートにある$HOST$トークンの置き換えに使用します。空白のままの場合は、サーバにより計算されます

    Email Notify Port

    承認フローで使用する電子メールテンプレート内の$PORT$トークンの置き換えに使用されます。

    Email Notify Secure Port

    承認フローで使用する電子メールテンプレート内の$SECURE_PORT$トークンの置き換えに使用されます。

  3. [OK]をクリックして、変更を確認します。

18.4.4 ローカライズされた電子メールテンプレートの追加

ローカライズされた電子メールテンプレートを追加する

  1. iManagerで、[Identity Manager]カテゴリを選択します。

  2. [Workflow Administration]役割を開きます。

  3. [電子メールテンプレート]タスクをクリックします。

    [電子メールテンプレートの編集]パネルが表示されます。

  4. コピーしたい電子メールテンプレート(テンプレート名の中にロケールが含まれていないもの)を探します。

    1. テンプレート名をメモしておきます(ステップ 5で使用)。

    2. そのテンプレートをクリックして開き、[件名]ボックス、[メッセージ本文]ボックス、および[置換タグ]ボックスの内容を確認します。

    3. 作成したいテンプレートの中で使用する、件名、メッセージ本文、および置換タグをコピーします(件名とメッセージ本文は、作成時に翻訳する)。

    4. [キャンセル]をクリックします。?●

  5. [作成]ボタンをクリックし、ロケール拡張部の付いたテンプレート名を指定します。たとえば、ドイツ語版のForgot Hintテンプレートを作成するには、「Forgot Hint_de」と入力します。末尾の「_de」はドイツ語を意味します。?●

    2文字の言語コードと2文字の国コードを使用した場合、このテンプレートは正常に動作します。バリアント付きロケール(例: en_US_TX)を使おうとした場合、バリアントと言語だけが指定されていると見なされます。電子メールテンプレートに名前を付ける場合は、ロケールバリアントは使用しないでください。

  6. [OK]をクリックします。

  7. テンプレート一覧で、新規に作成したテンプレート(例: Forgot Hint_de)をクリックし、件名とメッセージ本文をローカライズ先言語で入力します。メッセージ本文内の、ドル記号($)で囲まれた置換タグは、そのまま維持してください。?●

  8. 必要に応じて、メッセージ本文にダイナミックテキストが含まれるように、[置換タグ]リストに表示されている1つまたは複数のタグをコピーします。

    置換タグの詳細は、セクション 18.4.1, デフォルトのコンテンツおよび形式を参照してください。

  9. 適用]をクリックします。

  10. [OK]をクリックします。

メモ:電子メール送信先ユーザに対して優先ロケールが設定されている場合、そのロケールに合わせてローカライズされているコンテンツだけが送信されます。