5.2 インポート/エクスポートツールでの作業

[ツール]ページを使用すると、Identity Managerユーザアプリケーションが使用するポータルコンテンツ(ページおよびポートレット)をエクスポート/インポートできます。このコンテンツはポータル設定状態としても知られ、次のものが含まれます。

表 5-5 ポータルデータエクスポート/インポートツール

ツール

動作方法

Portal Data Export

選択したコンテナページ、共有ページ、およびポートレットのXML記述を生成します。XMLファイルはポータルデータエクスポートZIPファイルに格納され、ポータルデータインポートツールへの入力に使用できます。

Portal Data Import

ポータルデータエクスポートのZIPファイルを入力データとして受け取ります。ポータルデータエクスポートのZIPファイルを使用して、ポータル(ユーザアプリケーション)内にコンテナページ、共有ページ、およびポートレットを生成します。

エクスポートおよびインポートのためのツールを使用すると、必要に応じて、1つのポータル(ユーザアプリケーション)から別のポータルにポータル設定状態を移動できます。これらのツールの仕組みについては、表 5-5を参照してください。

ポータルデータエクスポートツールとポータルデータインポートツールは、次の用途に使用できます。

5.2.1 要件

ポータルデータエクスポートツールおよびポータルデータインポートツールを使用するには、ソースおよびターゲットのアプリケーションサーバ上で、Identity Managerユーザアプリケーション(ポータル)が展開および実行されている必要があります。

ソースサーバとターゲットサーバが同じアイデンティティボールトにアクセスしている必要はありません。適切であれば、異なるアイデンティティボールトにアクセスしていても問題ありません。アイデンティティボールト内のユーザ、グループおよびコンテナが同じである必要もありません。

5.2.2 制限

ポータルデータエクスポートツールとポータルデータインポートツールは、次の用途には使用できません。

  • サーバによるユーザ要求の処理中のポータル設定状態のエクスポートまたはインポート

  • ポータルのクラスおよびリ\'83\'5cースのエクスポートまたはインポート

  • ポートレットのクラスおよびリ\'83\'5cースのエクスポートまたはインポート

  • ポータルで使用されている識別およびプロビジョニングデータのエクスポートおよびインポート

  • ページおよびポートレット以外の管理設定のエクスポートおよびインポート

  • 古いバージョンのポータルから新しいバージョンのポータルへの設定状態の移行(ポータルは同じバージョンである必要あり)

5.2.3 ポータルデータのエクスポート

この節では、ポータル環境設定状態をポータルデータエクスポートのZIPファイルにエクスポートする方法について説明します。

  1. 増分更新を実行する場合、ターゲットポータルのバックアップを作成します。

  2. [アプリケーション環境設定]ページで、左側のナビゲーションメニューから[ポータルデータエクスポート]を選択します。

    [Portal Data Export]パネルが\'95\'5c示されます。

  3. 画面の指示に従い、エクスポートするポータルページおよびポートレットを選択します。

    エクスポート対象として選択しなかったポートレットの中には、それでもエクスポートされるものがあります。ポートレットを含むページをエクスポートする場合、そのポートレットをエクスポート対象として選択しないときでも、(エクスポートされたページについてランタイムエラーが発生しないことを確認するため)ポートレットはエクスポートされます。

  4. 選択が完了したら、[ポータルデータのエクスポート]ボタンをクリックします。

    新しいポータルデータエクスポートのZIPファイルが作成され、現在の日付および時刻を含むデフォルトの名前が付けられます。例:

    PortalData.21-Oct-05.09.12.16.zip
    

    このZIPファイルをローカルに保存する(または適切なアーカイブユーティリティで開く)ように要求するメッセージが表示されます。例:

    図
  5. ポータルデータエクスポートのZIPファイルを適切な場所に保存します。

5.2.4 ポータルデータのインポート

この節では、ポータルデータエクスポートのZIPファイルをポータルにインポートする方法について説明します。

メモ:インポート中、ターゲットアプリケーションサーバは実行中で、またユーザ要求の処理中ではないことが必要です。

  1. 増分更新を実行する場合、ターゲットポータルのバックアップを作成します。

  2. [Tools]ページで、左側のナビゲーションメニューから[Portal Data Import]を選択します。

    [Portal Data Import]パネルが\'95\'5c示されます。

  3. 次のインポートについての一般設定を指定します。

    設定

    操作

    アーカイブ

    [参照]をクリックし、インポートするポータルデータエクスポートのZIPファイルを選択します。例:

    
    PortalData.21-Oct-05.09.12.16.zip
    

    Import security settings?

    次のいずれか1つを選択します。

    • はい:ユーザ、グループ、およびコンテナによるページおよびポートレットへのアクセスとして、ポータルデータエクスポートZIPファイルに指定している許可をインポートする場合。関連するユーザ、グループ、およびコンテナがターゲットポータルのアイデンティティボールトに存在することを確認してください。存在しないエンティティの許可はインポートできません。

    • いいえ:ポータルデータエクスポートZIPファイルに指定している許可を無視する場合。

  4. [インポートアーカイブの表示]をクリックします。

    このパネルには、選択したポータルデータエクスポートのZIPファイルについての詳細情報とインポート方法が表示されます。

    図
  5. 次のインポートについての詳細設定を指定します。

    設定

    操作

    Replace existing data?

    次のいずれか1つを選択します。

    • はい:ターゲットポータルにすでに存在するページおよびポートレットの内容を、ポータルデータエクスポートZIPファイルの対応する内容で上書きする場合。たとえば、ポータルデータエクスポートのZIPファイルにMyPageという名前の共有ページがあり、ターゲットポータルにもMyPageという名前の共有ページがある場合、ターゲットポータルの既存のページは上書きされます。

    • いいえ:既存のページおよびポートレットすべてについて、インポートをスキップする場合。

    Access level for imported objects

    次のいずれか1つを選択します。

    • すべてのユーザ:インポートされたページおよびポートレットへのアクセスを制限しない場合。

    • 管理者のみ:インポートされたページおよびポートレットへのアクセスを制限する場合。

    セキュリティ設定のインポートを選択した場合、このアクセスレベルは、セキュリティ設定をインポートできなかった、インポートされたページおよびポートレットについてのみ適用されます(通常、指定したユーザ、グループ、コンテナはターゲットポータルのアイデンティティボールトに存在しないため)。

    セキュリティ設定のインポートを選択しなかった場合、このアクセスレベルは、インポートされたページおよびポートレットすべてに適用されます。

    Import group settings?

    (セキュリティ設定のインポートを指定する場合)次のいずれか1つを選択します。

    • はい:ポータルデータエクスポートZIPファイルがグループについて指定する、デフォルトのコンテナページおよびデフォルトの共有ページ割り当てをインポートする場合。関連するグループがターゲットポータルのアイデンティティボールトに存在することを確認してください。存在しないグループの割り当てはインポートできません。

    • いいえ:ポータルデータエクスポートZIPファイルがグループについて指定する、デフォルトのページ割り当てを無視する場合。

    Import Container Pages

    Import Shared Pages

    Import Portlets

    画面の指示に従い、ポータルデータエクスポートのZIPファイルからターゲットポータルにインポートするページおよびポートレットを選択します。

    メモ:インポート対象として選択しなかったポートレットの中には、それでもインポートされるものがあります。ポートレットを含むページをインポートする場合、そのポートレットをインポート対象に含めない場合も、インポートされたページについてランタイムエラーが発生しないことを確認するため、ポートレットがインポートされます。

    アーカイブ内のポートレットアプリケーション名をローカルサーバ上の既存のポートレットアプリケーションにマップしてください

    [アーカイブ]ドロップダウンメニューおよび[ローカル]ドロップダウンメニューを使用して、アーカイブ(ポータルデータエクスポートのZIPファイル)内のポートレットアプリケーション名を、ローカル(ターゲット)アプリケーションサーバ上の既存のポートレットアプリケーションにマップします。

  6. インポートを開始できる準備が整ったら、[ポータルデータのインポート]をクリックします。

    インポートが完了すると、[Portal Data Import Results]パネルが\'95\'5c示されます。

    図

    失敗したインポートは赤く表示されます。インポートまたはエクスポートに関する問題をトラブルシューティングするには、アプリケーションサーバのシステムコンソールまたはログファイル(jboss/server/IDM/log/server.logなど)を確認し、次のユーザアプリケーションログからのメッセージを探します。

    com.novell.afw.portal.util
    
  7. ターゲットポータルに対象のデータがインポートされたことををテストします。