Windows NT上のeDirectoryのトラブルシューティング

このセクションでは、Windows NTおよびWindows 2000ネットワーク上でのeDirectoryのトラブルシューティングに役立つ情報を記載します。


eDirectoryサーバ問題から回復する


eDirectoryレプリカ問題から回復する

eDirectoryでは、Novell(R)の強力なディレクトリサービス、および複製による障害対策が提供されています。複製により、eDirectoryデータベースまたはその一部のコピーを、複数のサーバで同時に保持できます。

eDirectoryパーティションのレプリカは、常に複数作成しておいてください。レプリカを複数作成しておくことで、あるレプリカがハードディスクの故障で破損したり失われたりした場合でも、ConsoleOneを使用してそのレプリカを削除し、破損していないレプリカから作成した新しいレプリカに置き換えることができます。


NTサーバ上でeDirectoryサーバが起動しない場合

NTサーバのブート時にeDirectoryサーバが起動に失敗すると、サービスの開始に失敗したことを示すメッセージが通知されます。

他にeDirectoryデータベースのレプリカがない場合、ユーザはログインできません。

他にレプリカがある場合は、ログインが遅くなります。また、これらのレプリカを保持しているサーバ上に通信エラーおよび同期エラーが表示されます。


NTサーバがeDirectoryデータベースファイルを開けない場合

eDirectoryサーバがデータベースファイルを開けない場合、NTサーバ上で、これを示すメッセージが通知されます。

他にデータベースのレプリカがない場合、ユーザはログインできません。

他にレプリカがある場合は、ログインが遅くなります。また、これらのレプリカを保持しているサーバ上に通信エラーおよび同期エラーが表示されます。

他にeDirectoryデータベースのレプリカがある場合は、次の手順を実行します。

  1. 管理ワークステーションからConsoleOneを起動します。

  2. 破損したレプリカを選択し、レプリカリングから削除します。

  3. NTサーバ上のシステムディレクトリ(通常、C:\WINNT\SYSTEM32)にあるSAMMING.EXEユーティリティを実行するか、[スタート]メニューから次のように選択します。[スタート]>[プログラム]>[管理ツール(共通)]>[Migration Tool for NetWare]の順にクリックします。

  4. eDirectoryサーバ上に新しいレプリカを作成するオプションを選択します。

このeDirectoryサーバだけにパーティションのレプリカがある場合は、次の手順を実行します。

  1. NTサーバ上のシステムディレクトリ(通常、C:\WINNT\SYSTEM32)にあるSAMMING.EXEユーティリティを実行するか、[スタート]メニューから次のように選択します。[スタート]>[プログラム]>[管理ツール(共通)]>[Migration Tool for NetWare]の順にクリックします。

  2. [Windows NT上のNDSのアンインストール]を選択して、移行前のNTドメインの状態に戻します。

  3. 操作を続行してアンインストールを完了します。

  4. Migration Tool for NetWareを再起動し、Windows NTにeDirectoryをインストールします。

  5. ユーザオブジェクトをNTドメインからeDirectoryツリーへ移動します。


緊急修復後のWindows NTでeDirectoryを復元する

NTサーバ上で緊急修復をする以外に選択の余地がない場合があります。このとき、緊急修復ディスクがない場合や、緊急修復ディスクがeDirectoryのインストール前に作成されたものである場合、eDirectoryクライアントとレジストリ設定は削除されます。NDS4NTER.EXEユーティリティで必要なレジストリ設定を復元して、eDirectoryファイルを再ロードできます。

\i386\GOODIESディレクトリから、NDS4NTER.EXEを実行します。

緊急修復が実行された後、CDから緊急修復ユーティリティを実行します。ユーティリティは最初にレジストリ設定をいくつか復元し、それからeDirectoryのインストールを起動します。インストールプログラムによってファイルがコピーされたら、再起動のオプションを選択します。再起動後、ユーザは移行されたドメインにアクセスできます。


ログファイル


MODSCHEMA.LOG

MODSCHEMA.LOGファイルは、eDirectoryサーバを既存のツリーにインストールするときに適用されるスキーマ拡張すべての結果を含みます。ログの各行は、どのクラスや属性が追加または変更されたかを示し、更新の試行のステータスを示します。

このログは、インストール処理を実行するたびに、作成されるか上書きされます。したがって、このログは、最後に行われた試行の結果だけを表します。このログには、eDirectoryスキーマ拡張に加えて、新しいeDirectoryサーバを追加する前にDSINSTALLフロントエンドによって適用された他のスキーマ拡張(LDAP、SASなど)の結果も含まれます。

スタンドアロンサーバをインストールする場合またはターゲットサーバのeDirectoryバージョンが701以降である場合は、このログは生成されません。


DSINSTALL.LOG

ログの最初の部分は、設定されている環境変数を表示します。2番目の部分には、eDirectoryインストール処理を記録するステータスメッセージが含まれています。