新しい電子メールメッセージの作成

新しい電子メールメッセージを作成するには、[ファイル]>[新規]>[メッセージ]の順にクリックするか、メールツールで<CTRL>+<N>を押すか、ツールバーの[新規]をクリックします。


Evolutionの電子メールメッセージ

[宛先]フィールドにアドレスを入力します。必要な場合は[件名]フィールドに件名を入力し、ウィンドウの下部にあるボックスにメッセージを入力します。メッセージを作成したら、[送信]をクリックします。


Unicode、ASCII、非ラテン文字

ラテンキーボードを使用しているときに非ラテン文字でメッセージを作成する必要がある場合は、メッセージコンポーザで異なる入力方法を選択してください。メッセージ作成領域で右クリックし、[Input Methods (入力方法)]メニューから入力方法を選択してから、入力を開始してください。実際のキーは、言語と入力スタイルによって異なります。たとえば、キリル文字の入力方法では、ラテンキーボードで必要に応じて文字を組み合わせてキリル文字を入力します。「Zh」や「ya」と入力すると、該当する1文字のキリル文字が入力されます。また、一重引用符(')を入力すると、軟子音記号が入力されます。

言語表示機能を向上させるには、[ツール]>[設定]の順にクリックしてから、[メールの設定]セクションと[コンポーザの設定]セクションで文字セットを選択します。どれを使用すればよいかわからない場合は、[UTF-8]を選択します。これを選択すれば、最も多くの言語で最も多くの文字が表示されます。


文字セットの使用

文字セットは、コンピュータバージョンの文字体系です。以前は、ASCII文字セットがほぼ全世界で使用されていました。しかし、この文字セットには128文字しか含まれていないので、キリル文字や漢字などの非ラテン文字は表示できませんでした。言語の表示問題に対処するため、さまざまな手法が開発されました。このため、多くの言語について独自の文字セットが作成され、他の文字セットで書かれた項目が正しく表示されなくなりました。最終的には、標準化組織がUTF-8というUnicode*文字セットを作成して、互換性がある単一のコードセットがすべての人に提供されるようになりました。

ほとんどの電子メールメッセージには使用する文字セットが初めに記述されているので、通常は特定の2進数に対して何を表示すればよいかEvolutionで判別できます。しかし、メッセージによっては、でたらめな文字が表示される場合もあります。このような場合は、メール設定画面で別の文字セットを選択します。こちらから送信したメッセージを受信者が読めない場合は、コンポーザのオプションダイアログボックスで別の文字セットを選択します。トルコ語や韓国語など一部の言語では、その言語独自の文字セットを選択すると良い結果が得られることがあります。ただし、ほとんどのユーザにとって最良の選択はUTF-8です。これを選択すると、最も多くの言語について最も多くの文字が表示されます。


作成したメッセージを後から送信する

通常、Evolutionでは[送信]をクリックするとただちにメールが送信されます。しかし、メッセージを保存して、後から送信することもできます。


オフライン作業

オフラインモードは、ユーザがネットワークに接続されない場合もある状況でIMAPやExchangeなどのリモートメール保存システムとともに使用するようにデザインされたツールです。このツールでは1つ以上のフォルダがローカルにコピーされるので、ユーザはメッセージを作成し、送信箱に保存して、次に接続したときに送信できます。

POPメールではすべてのメッセージがローカルシステムにダウンロードされますが、他の接続では通常、ヘッダのみがダウンロードされ、残りの部分はユーザがメッセージを読むときだけダウンロードされます。ユーザがオフラインに移行する前に、Evolutionではユーザが保存用に指定したフォルダに未読メッセージがダウンロードされます。

オフラインで使用するためにフォルダをマークするには、フォルダを右クリックして[プロパティ]をクリックします。そして、[フォルダの内容をローカルへコピーする (オフライン用)]をクリックします。

接続状態は、Evolutionのメインウィンドウの左下にある小さいアイコンによって示されます。オンラインの場合は、2本の接続されたケーブルが表示されます。オフラインになると、切断されたケーブルが表示されます。

指定したフォルダをキャッシュしてネットワークから切断するには、[ファイル]>[オフラインで動作]の順にクリックするか、画面の左下にある接続状況アイコンをクリックします。もう一度接続するには、[ファイル]>[オンラインで動作]の順にクリックするか、接続状況アイコンをもう一度クリックします。


添付ファイル

電子メールにファイルを添付するには、次の手順に従います。

  1. コンポーザツールバーの[添付]アイコンをクリックします。

  2. 添付するファイルを選択します。

  3. [OK]をクリックします。

コンポーザウィンドウの添付部分またはアドレス領域にファイルをドラッグすることもできます。イメージを添付ファイルとしてではなくインラインで送信するには、イメージをコンポーザウィンドウのテキスト作成領域にドラッグします。イメージ以外のファイルは、テキスト作成領域にドラッグできません。

添付ファイル表示領域は、コンポーザウィンドウの下部にあります。この領域を拡大または縮小するには、領域の右上にある小さい三角形をクリックします。

メッセージを送信すると、添付ファイルのコピーも送信されます。大きいファイルを添付すると送信と受信に時間がかかることに注意してください。


電子メールの追加受信者の指定

Evolutionでは、多くの電子メールプログラムと同じように、主要な受信者、コピーされた受信者、およびブラインドコピーされた受信者という3種類の宛先が認識されます。最も簡単な方法でメッセージの送信先を指定するには、電子メールアドレスを[(宛先:]フィールドに入力します。これは、主要な受信者になります。その他の受信者にメッセージを送信するには、[Cc:]フィールドを使用します。

[Bcc:]フィールドに記載されたアドレスは、他のメッセージ受信者には表示されません。これは、大きいグループで、特に互いを知らないような場合や、プライバシーが関わるような場合に使用できます。[Bcc:]フィールドが表示されない場合は、[表示]>[Bccフィールド]の順にクリックします。

同じグループに何回も電子メールを送信する場合は、連絡先ツールでアドレスリストを作成すると、単一のアドレスに送信する場合と同じようにメールを送信できます。詳細については、連絡先リストの作成を参照してください。

Evolutionでは、電子メールの返信アドレスを指定できます。これによって、電子メールの特別な返信先アドレスを設定できます。これを行うには、次の手順に従います。

  1. コンポーザウィンドウを開きます。

  2. [表示]>[返信先]の順にクリックして[返信先]フィールドを開きます。

  3. 新しい[返信先]フィールドで返信先アドレスにするアドレスを指定します。

  4. メッセージの残りの部分を完成させます。

  5. [送信]をクリックします。


受信者の素早い選択

連絡先ツールでアドレスカードを作成した場合、ニックネームまたはアドレスデータの一部分を入力すると、連絡先に含まれるそれらの文字に一致する候補のドロップダウンリストが表示されます。複数のカードに対応する名前またはニックネームを入力すると、どの人物を指定するか尋ねるダイアログボックスが表示されます。

Evolutionでアドレスを自動的には補完できない場合は、[ツール]>[設定]>[自動補完]の順にクリックします。次に、アドレスの自動補完に使用する連絡先のグループを選択します。

あるいは、[宛先:]、[Cc:]、[Bcc:]のいずれかのボタンをクリックすると、連絡先にある電子メールアドレスのリストを表示できます。アドレスを選択して矢印をクリックすると、該当するアドレス列にそのアドレスが入力されます。

電子メールを連絡先マネージャおよびカレンダと併用する方法の詳細については、新しいカードを素早く追加する方法Evolutionのカレンダ機能によるスケジュールの設定を参照してください。


電子メールメッセージへの返信

メッセージに返信するには、電子メールリストで返信するメッセージをクリックして[返信]をクリックするか、メッセージを右クリックして[差出人へ返信]を選択します。メッセージコンポーザが開きます。[宛先:]フィールドと[件名:]フィールドはすでに入力されていますが、必要であれば変更できます。さらに、元のメッセージが新しいメッセージに挿入されます。前のメッセージの一部であることを示すため、横に青い線がある灰色で表示されるか(HTML表示の場合)、各行の先頭に>という文字が挿入されます(プレーンテキストモードの場合)。

受信者が複数いるメッセージの場合は、[返信]ではなく[全員へ返信]を使用できます。[Cc:]フィールドまたは[宛先:]フィールドに多数のアドレスがある場合は、[全員へ返信]を選択すると時間が大幅に節約できます。


[全員へ返信]の使用

Susanはクライアントに電子メールを送信し、コピーをTimと社内メーリングリストに送信しました。Timがすべての受信者に対してSusanのメールに対する自分の考えを知らせる場合は、[全員へ返信]を使用します。TimがSusanに対してのみ彼女の意見に同感であることを知らせる場合は、[返信]を使用します。BCCリストは他者とは共有されないので、Timの返信はSusanがBCCリストに記載した相手には送信されません。

メーリングリストに加入していて送信者ではなくメーリングリストのみに返信する場合は、[返信]や[全員へ返信]ではなく[メーリングリストへ返信]を選択します。


コンポーザによる検索と置換

メッセージコンポーザでは、多くのテキスト検索機能を使用できます。

検索: 単語または語句を入力すると、メッセージ内が検索されます。

Find Regex (正規表現検索): 正規表現または「regex」と呼ばれる複雑な文字のパターンをコンポーザウィンドウで検索できます。正規表現についてよくわからない場合は、この機能を無視してください。

Find Again (再検索): この項目を選択すると、最後に実行した検索が繰り返されます。

Replace (置換): 単語または語句を検索して、別のものに置き換えます。

これらのメニュー項目のすべてについて、カーソル位置からドキュメントの先頭に向かって逆方向に検索することもできます。また、大文字と小文字を区別するかどうかも指定できます。


HTMLによる電子メールの拡張

通常は、電子メールでテキストのスタイルを設定したり画像を挿入することはできません。しかし、最新の電子メールプログラムでは、基本的な位置合わせと段落の成形に加えて、イメージとテキストスタイルを表示できます。これには、Webページと同じように、HTMLが使用されます。

ユーザによっては、HTML対応メールクライアントを使用していない場合があります。また、ダウンロードと表示が遅いためHTML拡張メールの受信を好ましく思わないユーザもいます。このため、明示的に指定しない限り、Evolutionではプレーンテキストを送信します。


基本的なHTMLによるフォーマット

電子メールのフォーマットをプレーンテキストからHTMLに変更するには、[Format HTML (HTMLフォーマット)]を選択します。

デフォルトですべてのメールをHTMLで送信するには、メール設定ダイアログボックスでメールのフォーマットを設定します。詳細については、コンポーザの設定を参照してください。

HTMLフォーマットツールは、メッセージを作成する領域の上にあるツールバー内にあります。また、[挿入]メニューと[フォーマット]メニューにも表示されます。

ツールバー内にあるアイコンの意味については、マウスポインタをアイコン上に移動すると表示されるツールチップを参照してください。ボタンは、次の4種類に分類されます。

ヘッダとリスト: ツールバーの左端では、デフォルトのテキストスタイルと、最大(1)から最小(6)までのヘッダサイズを選択できます。その他のスタイルには、プリフォーマットされたテキストブロックについてHTMLタグを使用するためのプリフォーマットや、3種類の箇条書きリストの黒丸があります。

たとえば、箇条書きリストにアスタリスクを使用する代わりに、スタイルドロップダウンリストからBulleted Listスタイルを選択できます。Evolutionでは各種の箇条書きスタイルを使用でき、ワードラップや複数レベルのインデントを扱うことができます。

テキストスタイル: これらのボタンを使用すると、電子メールの外観を変更できます。テキストを選択している場合、スタイルはそのテキストに適用されます。テキストを選択していない場合は、それ以降入力するすべてのテキストにスタイルが適用されます。

ボタン 説明

TT

タイプライターテキストで、Courier monospaceフォントとほぼ同じです。

太字のA

テキストを太字にします。

斜体のA

テキストを斜体にします。

下線が付いたA

テキストに下線を付けます。

取消線が付いたA

テキストに取消線を付けます。

位置合わせ: これらのテキストスタイルボタンの横にある3つの段落アイコンは、ほとんどのワードプロセッサソフトウェアのユーザに馴染み深いものです。左のボタンは左に、中央のボタンは中央に、右のボタンは右に、テキストの位置を合わせます。

インデントルール: 左矢印のボタンは段落のインデントを小さくし、右矢印のボタンは大きくします。

色の選択: 一番右にあるのは色選択ツールで、現在のテキスト色がボックスに表示されます。新しい色を選択するには、右にある矢印ボタンをクリックします。テキストを選択している場合、色はそのテキストに適用されます。テキストを選択していない場合は、それ以降入力するすべてのテキストに色が適用されます。背景色または背景のイメージを選択するには、メッセージの背景を右クリックしてから[Style Page Style (ページスタイル)]を選択します。


高度なHTMLフォーマット

[挿入]メニューには、電子メールのスタイル設定に使用できる項目がさらにあります。これらのツールや他のHTMLフォーマットツールを使用する場合は、[Format HTML (HTMLフォーマット)]を使用してHTMLモードを有効にしてください。


リンクの挿入

リンク挿入ツールを使用すると、ハイパーリンクをHTMLメッセージに挿入できます。特別なリンクテキストを入力しなくても、アドレスを直接入力すれば、Evolutionによってリンクとして認識されます。

  1. リンク元のテキストを選択します。

  2. テキストを右クリックして、[リンク]をクリックします。

  3. [URL]フィールドにURLを入力します。

  4. [閉じる]をクリックします。


イメージの挿入
  1. [イメージ]をクリックします。

  2. イメージファイルを参照して選択します。

  3. [OK]をクリックします。


ルールの挿入

2つのセクションの境界をわかりやすくするために、水平線をテキストに挿入できます。

  1. [Rule (ルール)]をクリックします。

  2. 長さ、太さ、位置合わせを選択します。

  3. 必要な場合は[Shaded (影付き)]を選択します。

  4. [閉じる]をクリックします。


表の挿入

テキストに表を挿入できます。

  1. [Table (表)]をクリックします。

  2. 行と列の数を選択します。

  3. 表のレイアウトのタイプを選択します。

  4. 表の背景を選択します。

    背景に画像を挿入するには、[Browse (参照)]をクリックして目的のイメージを選択します。

  5. [閉じる]をクリックします。


メールの転送

受信した電子メールは、他のユーザやグループに転送できます。メッセージの転送は、新しいメッセージの添付ファイルとして行うか(デフォルト)、送信するメッセージの引用部分としてインラインで行うことができます。メッセージ全体を変更せずに送信する場合は、添付ファイルによる転送が適しています。メッセージの一部を送信する場合や、転送するメッセージの色々な場所にコメントを付ける場合は、インラインによる転送が適しています。メッセージの送信者と、内容を削除または変更したかを忘れずに記入してください。

表示しているメッセージを転送するには、ツールバーの[転送]をクリックするか、[動作]>[転送]の順にクリックするか、<Ctrl>+<F>を押します。添付ファイルではなくインラインでメッセージを転送する場合は、[動作]>[Forward Inline (インラインで転送)]の順にクリックします。宛先は、新しいメッセージを送信する場合と同じように選択します。件名はすでに入力されていますが、必要な場合は変更できます。作成フレームでメッセージにコメントを追加して、[送信]をクリックします。

添付ファイルは、メッセージを添付ファイルとして送信した場合のみ転送されます。インラインメッセージの場合、添付ファイルは転送されません。


電子メールの作法に関するヒント