4.11 クローンリソースの構成

クラスタ内の複数のノードで特定のリソースを同時に実行することができます。このためには、リソースをクローンとして設定する必要があります。クローンとして設定するリソースの1例として、STONITHや、OCFS2などのクラスタファイルシステムが挙げられます。リソースのリソースエージェントがサポートしていれば、任意のリソースをクローン化することができます。クローンリソースは、ホスティングされているノードによって異なる設定をすることもできます。

リソースクローンには次の3つのタイプがあります。

匿名クローン

最も簡単なクローンタイプです。実行場所にかかわらず、同じ動作をします。このため、マシンごとにアクティブな匿名クローンのインスタンスは1つだけ存在できます。

グローバルに固有なクローン

このリソースは独自のエントリです。1つのノードで実行しているクローンのインスタンスは、別なノードの別なインスタンスとは異なり、同じノードの2つのインスタンスが同一になることもありません。

ステートフルなクローン

このリソースのアクティブインスタンスは、アクティブとパッシブという2つの状態に分けられます。プライマリとセカンダリ、またはマスタとスレーブと呼ばれることもあります。ステートフルなクローンが、匿名またはグローバルに固有の場合もあります。

クローンの追加または変更

  1. Section 4.1, Linux HA Management Clientで説明したように、Linux HA Management Clientを起動してクラスタにログインします。

  2. 左側のペインでリソースを選択し、追加 > クローンの順にクリックします。

  3. クローンに固有のIDを入力します。

  4. オプションの下で、Initial state of resource (リソースの当初の状態)を設定します。

  5. クローンに設定するオプションを起動し、転送をクリックします。

  6. 次のステップでは、プリミティブまたはグループをクローンのサブリソースとして追加することができます。プリミティブリソースの追加またはリソースグループの追加で説明している方法のように作成します。

  7. クローン設定ダイアログ内のすべてのパラメータが希望どおりに設定されたら、適用をクリックして、クローンの設定を完了します。