17.4 KIWIでのアプライアンスの作成

このセクションではKIWIでのアプライアンスの作成方法を説明します。アプライアンスは特別なタスクのために特別に設計されたオペレーティングシステムです。たとえばオフラインプログラムに特定したアプライアンスを作成することができます。

17.4.1 ローカルインストールソースの作成

kiwi-docパッケージのすべての例で、イメージ作成の有効なインストールソースが必要です。通常、例はネットワークリソースに接続されます。ネットワーク帯域が高いほど、イメージの作成速度は速くなります。高速ネットワークがない場合、あるいは既存のネットワークを使用したくない場合は、ローカルインストールリソースを作成します。次の手順に従います。

  1. インストールDVDを収集します。

  2. シェルを開きrootになります。

  3. ローカルインストールディレクトリ用のディレクトリを作成します。例では通常、パス/image/CDs/full-VERSION-ARCHを使用します。プレースホルダVERSIONおよびARCHをそれぞれの値に置き換えます。

  4. メディアをマウントします。DRIVEプレースホルダをそれぞれのデバイス(通常はdvdcdrom)に置き換えます。

    mount -o loop /dev/DRIVE /mnt
  5. メディアの内容をすべてインストールディレクトリにコピーします。

    cp -a /mnt/* /images/CDs/full-VERSION-ARCH

ローカルインストールソースを使用するには、repository要素でローカルインストールソースを有効にします。

<repository type="...">
  <!-- Remove the comment markers in the next line -->
  <!-- <source path="/image/CDs/full-VERSION-ARCH" -->
  <source path="opensuse://openSUSE:11.0/standard"/> 
</repository>

17.4.2 イメージの作成

イメージは仮想ディスクイメージで、すべてのパーティション、ブートローダ情報、実際のディスクにあるパッケージが含まれます。ISOイメージを作成するには、次の手順に従います。

  1. パッケージkiwiおよびkiwi-docをインストールし、依存関係があれば解決します。

  2. シェルを開きrootになります。

  3. ディレクトリ/usr/share/doc/packages/kiwi/examples/suse-11.0/suse-oem-preloadを現在のディレクトリにコピーします。

  4. ファイルconfig.xmlを開いて要素repositoryをみつけます。ローカルインストールソースを使用するには、ローカルインストールソースの作成で詳細を参照してください。

  5. KIWIを次のコマンドを使って実行し、最初の段階(物理拡張)を準備します。

    kiwi --prepare suse-oem-preload --root oem
  6. ISOイメージを構築します。

    kiwi --create oem --type iso --destdir /tmp/myoem

17.4.3 NFSを使用したプリロードイメージの作成

NFS機能でイメージを作成するには、次の手順に従います。

  1. シェルを開きrootになります。

  2. ディレクトリ/usr/share/doc/packages/kiwi/examples/suse-11.1/suse-oem-preloadを現在のディレクトリにコピーします。

  3. ファイルsuse-oem-preload/config.xmlを開き、属性type="image"を含むpackages要素をみつけます。

  4. <packages type="image"></packages>の間に次の行を挿入し、ファイルを保存します。

    <package name="nfs-client"/>
  5. ステップ 5の説明に従い、イメージを再構築します。