17.3 イメージの説明

KIWIでイメージタイプを構築するにはイメージの説明が必要です。イメージの説明は、少なくとも1つのconfig.xmlファイル、または拡張子*.kiwiを含むディレクトリです。

17.3.1 イメージの説明の内容

次の表にはその他のオプション情報が含まれています。ただし、ほとんどの情報は以降のオペレーティングシステムの機能に必須のものです。

表 17-1 イメージの説明のその他のファイルおよびディレクトリ

ファイル/ディレクトリ

説明

config/

オプションのサブディレクトリ。すべてのイメージパッケージのインストール後に実行される、Bashスクリプトを含みます。

config.sh

物理拡張作成時のオプションの設定スクリプト

config.xml

各イメージの説明の設定ファイル(config.xmlファイルを参照)

config-cdroot.tgz

アーカイブ(ISOイメージにのみ使用)

config-cdroot.sh

config-cdroot.tgzから抽出したデータの操作

config-yast-autoyast.xml

自動YaSTによって作成された設定ファイル

config-yast-firstboot.xml

YaST firstbootサービスを制御する設定ファイル

images.sh

準備ステップ作成時のオプションの設定スクリプト

root/

すべてのイメージパッケージをインストールした後で変更する他のディレクトリ、特別ファイル、スクリプトを含みます。

17.3.2 config.xmlファイル

イメージの説明に関するすべての情報は、中央の設定XMLファイルconfig.xmlに保存されます。KIWIが実行されるたびに、config.xmlはRELAX NGスキーマに対して検証されます(このスキーマ言語に関する詳細についてはhttp://www.relaxng.orgを参照してください)。このため、RELAX NGをサポートする適切なXMLエディタを使用するか、もしくはHTMLファイル/usr/share/doc/packages/kiwi/schema/kiwi.xsd.htmlのスキーマに関するドキュメントを使用することをお勧めします。

設定ファイルは次のように複数の部分で構成されています。

  • 作成者に関する説明、連絡先情報、および簡単な説明。

  • 論理拡張段階で必要な設定オプション

  • ユーザに関する情報、ユーザ名、ユーザのホームディレクトリとパスワード。

  • リポジトリへのリンク。

  • 定義済みのイメージタイプに使用されるパッケージのリスト。

  • その他、上記のRELAX NGスキーマのドキュメントのHTMLファイルで表示できる重要度の低い情報

次の例にファイルのスケルトンを示します。

例 17-1 KIWI設定ファイル

<image schemeversion="2.0" name="..."> 
  <description type="system"> 
    <author>...</author>
    <contact>...</contact>
    <specification>...</specification>
  </description>
  <preferences> 
    <type primary="true" boot="..." flags="...">iso</type>
    <type boot="..." filesystem="ext3" format="vmdk">vmx</type>
    <type boot="..." filesystem="ext3">xen</type>
    <type boot="..." filesystem="squashfs" flags="unified">oem</type>
    <version>2.7.0</version>
    <size unit="M">780</size>
    <packagemanager>zypper</packagemanager>
    <rpm-check-signatures>False</rpm-check-signatures>
    <rpm-force>False</rpm-force>
    <locale>en_US.UTF-8</locale>
    <oem-swap>no</oem-swap>
    <oem-boot-title>USB</oem-boot-title>
  </preferences>
  <users group="users"> 
    <user name="root" pwd="" home="/root"/>
  </users>
  <repository type="rpm-md"> 
    <source path="/home/rpmdir"/>
  </repository>
  <packages type="image" patternPackageType="onlyRequired"> 
    <package name="yast2-live-installer"/>
    <package name="pam"/>
    <!-- List of packages reduced -->
  </packages>

すべてのKIWI設定ファイルのルート要素。すべてのファイルにバージョン番号が必要です。オプションのkiwirevision属性はKIWIのSVN改訂を指定するために使用できます。

このイメージの説明の作成者、その連絡先アドレス、および簡単な説明に関する情報など必須の説明を含みます。

このイメージのバージョン、使用されているパッケージマネージャ、サポートされているイメージタイプ、およびその他の設定に関する情報など必須の設定を含みます。

オプションのユーザ要素には、イメージに追加されるすべてのユーザのリストが含まれます。ユーザ要素には、ユーザ名、ユーザのホームディレクトリへのパス、パスワード、シェルが含まれます。

パッケージマネージャによって使用されるリポジトリの必須リストを含みます。

イメージに含めるパッケージの必須リストを含みます。

設定フファイルに関する詳細については、上記のHTMLページを参照してください。