5.1 サイズ変更のガイドライン

パーティションまたはファイルシステムのサイズ変更には、データを失う可能性をはらむリスクが伴います。

警告: データの喪失を避けるには、データをバックアップしてから、サイズ変更タスクを開始します。

ファイルシステムのサイズを変更する場合は、次のガイドラインに従ってください。

5.1.1 サイズ変更をサポートしているファイルシステム

ボリュームに使用可能な容量を増やせるようにするには、ファイルシステムがサイズ変更をサポートしている必要があります。SUSE® Linux Enterprise Server 11では、Ext2、Ext3、およびReiserFSに関して、ファイルシステムのサイズ変更用ユーティリティを使用できます。このユーティリティは、次のようにサイズの増減をサポートします。

表 5-1 ファイルシステムサイズ変更のサポート

ファイルシステム

ユーティリティ

サイズを増加(拡大)

サイズの削減(縮小)

Ext2

resize2fs

はい(ただし、オフラインのみ)

はい(ただし、オフラインのみ)

Ext3

resize2fs

はい(オンラインまたはオフライン)

はい(オンラインまたはオフライン)

ReiserFS

resize_reiserfs

はい(オンラインまたはオフライン)

はい(ただし、オフラインのみ)

5.1.2 ファイルシステムのサイズの増加

デバイス上で使用可能な最大容量までファイルシステムを拡大することも、正確なサイズを指定することもできます。ファイルシステムのサイズを拡大する前に、デバイス、または論理ボリュームのサイズを拡大しておいてください。

ファイルシステムに正確なサイズを指定する場合は、その新しいサイズが次の条件を満たすかどうか確認してください。

  • 新しいサイズは、既存データのサイズより大きくなければなりません。さもないと、データが失われます。

  • ファイルシステムのサイズは使用可能な容量より大きくできないので、新しいサイズは、現在のデバイスサイズ以下でなければなりません。

5.1.3 ファイルシステムのサイズの削減

デバイス上のファイルシステムのサイズを削減する際には、新しいサイズが次の条件を満たすかどうか確認してください。

  • 新しいサイズは、既存データのサイズより大きくなければなりません。さもないと、データが失われます。

  • ファイルシステムのサイズは使用可能な容量より大きくできないので、新しいサイズは、現在のデバイスサイズ以下でなければなりません。

ファイルシステムが保存されている論理ボリュームのサイズを削減する場合は、デバイス、または論理ボリュームのサイズを削減しようとする前に、必ずファイルシステムのサイズを削減しておきます。