7.1 マルチパス処理の理解

7.1.1 マルチパス処理とは

マルチパス処理とは、サーバのホストバスアダプタおよびデバイスのストレージコントローラ間で、複数の物理パスをまたいで、同じ物理または論理ブロックストレージデバイスと通信するサーバの機能です。これは、通常、FC (Fibre Channel)環境またはiSCSI SAN環境で行われます。複数のチャネルが使用可能な際には、内蔵ストレージとのマルチ接続も可能です。

7.1.2 マルチパス処理のメリット

Linuxマルチ処理は、接続に耐障害性を与え、アクティブな接続全体.に負荷を分散します。マルチパス処理が設定および実行されていると、自動的に、デバイス接続の障害が特定され、I/Oが代替の接続に再経路指定されます。

接続に関しては、多くのトラブルが欠陥のあるアダプタ、ケーブル、またはコントローラが原因で発生します。デバイスにマルチパスI/Oを設定すると、マルチパスドライバがデバイス間のアクティブな接続を監視します。マルチパスドライバは、アクティブなパスのI/Oエラーを検出すると、トラフィックをデバイスの指定セカンダリパスにフェールオーバーします。該当するパスが正常に戻ると、そのパスに制御を戻すことができます。