5.13 フォルダエントリ内のファイルの使用

次のセクションで説明されているように、Vibe内のファイル操作以外に、Novell VibeアドインおよびNovell Vibeデスクトップを使用して、Microsoft OfficeからVibeファイルを直接操作したり、Vibeファイルをデスクトップと同期させたりすることもできます。ファイルの作成やファイルの編集など、多くのことを行うことができます。詳細については、『Novell Vibe Add-In Quick Start』と『Novell Vibe Desktop Quick Start』を参照してください。

5.13.1 ファイルエントリの作成

Novell Vibeでは、指定したファイルフォルダ内にファイルエントリを作成できます。ファイルエントリの作成は、他の種類のフォルダエントリにファイルを添付するのとは異なります。Vibeのファイルフォルダ内のファイルエントリにはプライマリファイルが含まれています。他のファイルは添付ファイルとしてファイルエントリに関連付けることができますが、プライマリファイルは1つしかありません。

次のような複数の方法で、ファイルエントリを作成できます。

5.13.2 フォルダエントリへのファイルの添付

Vibeでは、エントリに添付ファイルを追加するさまざまな選択肢が提供されます。

ファイルのドラッグアンドドロップ

別の場所からファイルをドラッグしてエントリにドロップすることで、エントリにファイルを添付できます。

  1. ファイルを添付するエントリに移動して開きます。

  2. [添付ファイル]タブをクリックします。

  3. [ファイルのドラッグアンドドロップ]をクリックします。

    [ファイルのドラッグアンドドロップ]ダイアログボックスが表示されます。

  4. アップロードするファイルをドラッグし、[ファイルのドラッグアンドドロップ]ダイアログボックスのフォルダアイコンにドロップします。

    開閉しているフォルダが表示され、ドロップしたファイルが添付ファイルとしてアップロードされていることを示します。

ファイルをコピーしてフォルダアイコンに貼り付けることもできます。

単一のファイルのアップロード

  1. ファイルを添付するエントリに移動して開きます。

  2. [添付ファイル]タブをクリックします。

  3. [単一のファイルのアップロード]をクリックします。

    [単一のファイルのアップロード]ダイアログボックスが表示されます。

  4. ファイルの選択]をクリックして、添付するファイルを参照して選択します。

  5. OK]をクリックします。

5.13.3 読み込み専用モードでファイルを表示

Vibeでは、エントリに関連付けられているファイルを簡単に表示できます。ファイルは、次の2つのうちのいずれかの方法でエントリに関連付けることができます。

  • ファイルをエントリに添付する

  • ファイルをエントリのプライマリファイルにする

    プライマリファイルはファイルフォルダに含まれるエントリ内にのみ存在できます。

以下のセクションでは、テキストエディタまたはHTML形式でファイルを表示する方法について説明します。

テキストエディタでファイルを表示

テキストエディタでファイルを表示すると、ファイルが読み取り専用モードで開かれます。

  1. 表示するファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)表示するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. 表示するファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[このファイルを表示]の順にクリックします。

    または

    ファイルの名前をクリックします。

HTML形式でファイルを表示

ファイルを素早く表示するには、HTML形式で表示できます。

PNG、JPG、GIF、およびPDFなどの一部のファイルタイプは、HTML形式で表示できません。

  1. 表示するファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)表示するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. 表示するファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[このファイルをHTML形式で表示]の順にクリックします。

5.13.4 ファイル編集

Vibeでは、Edit-in-Place(その場で編集)機能を使用して、文書を編集できます。この機能は、Vibeサーバに保存されている文書をシームレスに編集できます。

編集を行うための編集アプリケーションがパーソナルワークステーションにインストールされている場合にのみ、ファイルを編集できます。たとえば、.docファイルを編集するには、Microsoft Wordがパーソナルワークステーションにインストールされている必要があります。

  1. 編集するファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)編集するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. 編集するファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[このファイルを編集]の順にクリックします。

    ファイルが指定したファイルエディタで起動されます。Vibeがファイルを編集するのに使用されるエディタの変更方法の詳細については、セクション A.3, エントリに添付されたファイルを編集できないを参照してください。

    Microsoft Officeを使用して文書を編集する場合、Vibeアドインをインストール済みであれば、Vibeで文書を編集するときにVibeアドインがデフォルトで起動されます。Vibeアドインの詳細については、『Novell Vibe Add-In Quick Start』を参照してください。

  4. (オプション)Vibe資格情報を要求された場合は、Vibeにログインするのに使用するユーザ名とパスワードを指定し、[OK]をクリックします。

    これでファイルを編集できます。

  5. ファイルの編集が済んだら、変更内容を保存し、編集アプリケーション終了します。

    Vibeによって、ファイルの新しいバージョンが作成されます。また、そのファイルの変更以前の状態のバージョンが作成されます。エントリを終了して再度開くと、以前に保存されたファイルのバージョンへのアクセスで説明したようにファイルの古いバージョンを表示できます。

重要:OpenOfficeを使用して添付ドキュメントを編集する場合、[保存]をクリックするたびにVibeによってドキュメントの新しいバージョンが作成されます。ドキュメントの各バージョンは、データクォータにカウントされるので(データクォータの詳細については、『Novell Vibe 3.3 Beta Advanced User Guide』の「Managing Your Data Quota」を参照)、OpenOfficeを使用している場合、ドキュメントを閉じる際にのみそれを保存してください。ファイルのバージョンを削除する方法の詳細については、ファイルの既存のバージョンの削除を参照してください。

Microsoft Officeを使用すると、ドキュメントを編集するたびに新しいバージョンが1つだけ作成されます。[保存]を複数回クリックしても複数のバージョンが作成されるわけではありません。

5.13.5 ファイルのダウンロード

エントリに関連付けられているファイルをダウンロードできます。単一のファイル、またはエントリに関連付けられているすべてのファイルをダウンロードできます。ファイルは.zipファイルとしてダウンロードされます。

単一のファイルのダウンロード

  1. ダウンロードするファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. ファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[Zipファイル形式でこのファイルをダウンロード]の順にクリックします。

すべてのファイルのダウンロード

  1. ダウンロードするファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. エントリ内の任意のファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[すべてのファイルをダウンロード]の順にクリックします。

    または

    [添付ファイル]タブをクリックし、[すべてのファイルをダウンロード]をクリックします。

5.13.6 ファイルのWebDAV URLの取得

ファイルのWebDAV URLを知っている場合、Microsoft Officeなどの編集アプリケーションから直接ファイルを開くか、コマンドラインから直接ファイルを開くことができます。

ファイルのWebDAV URLを取得するには

  1. WebDAV URLを取得するファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)WebDAV URLを取得するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. ファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[WebDAV URL]の順にクリックします。

    WebDAV URLが表示され、コピーできます。

ファイルのWebDAV URLを取得したら、Microsoft OfficeなどのドキュメントエディタにURLを指定してファイルを開くことができます。これを行うための手順については、特定のドキュメントエディタのマニュアルを参照してください。

5.13.7 ファイルまたはファイルバージョンに関するメモの追加

特定のファイルまたはファイルのバージョンに関するメモを追加できます。ファイルメモは、[添付ファイル]および[ファイルバージョン]タブ内のファイル名の下に直接表示されます。ユーザは、ファイルメモのおかげでファイルを開くことなく、ファイルに含まれる内容を正確に把握しやすくなります。これらのメモは、あるファイルのバージョンを別のバージョンと簡単に区別するための方法にもなります。

  1. メモを追加する添付ファイルまたはファイルバージョンを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)メモを追加するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. メモを追加するファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[ファイルメモを編集]の順にクリックします。

    [ファイルメモの追加]ページが表示されます。

  4. 追加するメモを指定し、[OK]をクリックします。

5.13.8 ファイルステータスの設定

複数のバージョンのファイルをお持ちの場合、どのバージョンが正式版で、どれがただのドラフトか、などを追跡するために、各バージョンにステータスを設定できます。ファイルには、[公式][ドラフト]、または[廃止]のステータスを設定できます。

  1. ステータスを設定する添付ファイルまたはファイルバージョンを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)ファイルステータスを設定するファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. ステータスを設定するファイルの隣の[ステータス]カラムの中で、現在のステータスをクリックしてから、ファイルに設定するステータスをクリックします。

5.13.9 ファイルに対するバージョンコントロールの使用

Vibeでファイルを変更すると、ファイルの以前のバージョンが保存され、簡単に参照できるようになります。これには、Vibeのファイルフォルダに保存されているファイル、またはフォルダエントリに添付ファイルとして保存されているすべてのファイルが含まれます。

ファイルの新規バージョンの作成

ファイルを編集して保存すると、Vibeによってファイルの新しいバージョンが作成され、古いバージョンが保存されます。ファイルを編集する方法の詳細については、ファイル編集を参照してください。

また、次のセクションで説明するように、ドラッグアンドドロップ機能を使用して、添付ファイルの新しいバージョンを作成したり、ファイルフォルダ内のファイルエントリの新しいバージョン作成したりもできます。

ファイルのドラッグアンドドロップによるファイルエントリの添付ファイルの更新

既存のエントリの添付ファイルの新しいバージョンを作成するには、ドラッグアンドドロップするファイルが、新しいバージョンの作成対象となる既存のエントリの添付ファイルと同じ名前でなければなりません。

  1. 新しいバージョンを作成する添付ファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. [添付ファイル]タブをクリックし、[ファイルのドラッグアンドドロップ]をクリックします。

  3. デスクトップなどの場所からファイルをドラッグし、ドラッグアンドドロップウィンドウのフォルダアイコンにドロップします。

    ドキュメントが既存のエントリの添付ファイルの新しいバージョンとして追加されます。エントリの[ファイルバージョン]タブには古いバージョンが表示されます。

ファイルのドラッグアンドドロップによるファイルエントリのプライマリエントリの更新

ファイルフォルダのみが、このセクションで説明するフォルダエントリの更新バージョンを作成できます。

ファイルフォルダ内で既存のファイルの新しいバージョンを作成するには、ドラッグアンドドロップするファイルが、新しいバージョンの作成対象となる既存のファイルと同じ名前でなければなりません。

  1. ファイルの新しいバージョンをインポートするフォルダに移動します。

    同じ名前のファイルが、フォルダ内にファイルエントリとしてすでに存在していなければなりません。

  2. [フォルダエントリ]ツールバーで[ファイルを追加]をクリックします。

    ドラッグアンドドロップウィンドウが開きます。

  3. デスクトップなどの場所からファイルをドラッグし、ドラッグアンドドロップウィンドウのフォルダアイコンにドロップします。

    ドキュメントが既存のエントリのファイルエントリの新しいバージョンとして追加されます。エントリの[ファイルバージョン]タブには古いバージョンが表示されます。

ファイルの主要バージョンの番号を増加

デフォルトでは、ファイルの新しいバージョンを作成すると、マイナーバージョン番号を使用してバージョンが追跡されます。たとえば、1.0、1.1、1.2などです。ファイルの最新版の主要バージョンの番号を増加させることができます。たとえば、バージョン1.2はバージョン2.0になります。

フォルダが『Novell Vibe 3.3 Beta Advanced User Guide』のManaging FoldersAutomatically Deleting Minor File Versions That Exceed the Allowed Maximumで説明されているように、古いファイルバージョンを自動的に削除するように構成されている場合、ファイルのマイナーバージョンを増加させてメジャーバージョンにすることにより、バージョンが削除されないようにすることができます。

ファイルの主要バージョンの番号の増加方法:

  1. 主要バージョンの番号を増加させるファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. (オプション)主要バージョンの番号を増加させるファイルが添付ファイルの場合、[添付ファイル]タブをクリックします。

    ファイルフォルダにのみ、添付ファイルでないファイルを含めることができます。

  3. 主要バージョンを増加させるファイルの隣で、[ファイルのアクション]>[主要バージョンの番号を増加]の順にクリックします。

    [主要バージョンの番号を増加]ページが表示されます。

  4. OK]をクリックします。

以前に保存されたファイルのバージョンへのアクセス

  1. 以前のバージョンにアクセスするファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. [ファイルバージョン]タブをクリックします。

    エントリに関連付けられている各ファイルの以前に保存されたバージョンが、すべて新しい順にリストされます。Vibeには、日付、ファイルサイズ、およびファイルの変更者などの情報が表示されます。

前のファイルバージョンを最新版に昇格

ファイルの前のバージョンを最新版に昇格できます。最新版とは、ファイルエントリ内の主要なファイルです。その他のバージョンは、[ファイルバージョン]タブ内の主要なバージョンの下にあります。

  1. 最新版に昇格させるファイルバージョンのあるエントリに移動して開きます。

  2. [ファイルバージョン]タブをクリックします。

  3. 最新版に昇格させるファイルバージョンの隣で、[ファイルアクション]>[このバージョンを最新版に昇格]の順にクリックし、[OK]をクリックします。

セクション 5.14.3, エントリを前のバージョンに元に戻すで説明したように、エントリ全体を前のバージョン(エントリのタイトルと説明など)に戻すことができます。

ファイルの既存のバージョンの削除

重要:Vibeサイトから削除されたファイルおよびファイルバージョンは復元できません。

  1. 以前のバージョンにアクセスするファイルを含むエントリに移動して開きます。

  2. [ファイルバージョン]タブをクリックします。

    エントリに関連付けられている各ファイルの以前に保存されたバージョンが、すべて新しい順にリストされます。Vibeには、日付、ファイルサイズ、およびファイルの変更者などの情報が表示されます。

  3. 複数のバージョンを同時に削除する場合は、削除するファイルバージョンを選択して、[選択したバージョンを削除]をクリックします。

    または

    1つのバージョンを削除するためには、削除するバージョンの隣の[ファイルのアクション]をクリックし、[このバージョンを削除]をクリックします。

  4. OK]をクリックして、削除を確認します。

許可されているバージョンの最大番号の設定

フォルダまたはワークスペース所有者の場合、各ファイルに許可されているバージョンの最大番号を設定できます。詳細については、『Novell Vibe 3.3 Beta Advanced User Guide』の「Limiting File Versions for Folders and Workspaces by Configuring Automatic Deletion」を参照してください。