8.2 登録キーおよびルールの作成

最初にデバイスが登録されると、デバイスはフォルダに追加されます。デフォルトでは、デバイスのタイプに応じて/サーバフォルダまたは/ワークステーション フォルダのいずれかに追加されます。

登録キーおよび登録ルールを使用してデフォルトのフォルダ割り当てを上書きして別のフォルダを指定したり、デバイスをグループに割り当てたりすることができます。デバイスの登録後に、手動でデバイスを別のフォルダに移動してデバイスをグループに追加することはできますが、デバイスの数が多かったり、継続的に新しいデバイスを追加したりする場合は、手間がかかることがあります。多数のデバイスを管理する最も効果的な方法は、登録キーとルールを使用して、登録の際に自動的に適切なフォルダおよびグループに追加することです。

次のセクションでは、登録キーおよびルールの作成手順について説明します。

8.2.1 登録キーの作成

このセクションの手順では、登録キーの作成方法について説明します。キーを作成した後、次の方法でキーを使用できます。

  • ZENworks Adaptive Agentのインストールの際に使用できるようにするため、展開タスクにキーを含める。詳細については、セクション 9.3, エージェントの展開のためのタスクの使用を参照してください。

  • 展開パッケージにキーを追加して、展開タスクまたは手動インストールでパッケージを使用するときに、登録キーが適用されるようにする。詳細については、セクション 6.2, 展開パッケージを参照してください。

  • ZENworks Adaptive Agentコマンドラインユーティリティ(zac)でキーを使用してゾーン内にデバイスが初期状態で登録されるようにするか(zac registerコマンド)、または追加キーを使用して手動でデバイスを追加する(zac add-reg-keyコマンド)。詳細については、セクション 8.6, 手動でのデバイスの登録を参照してください。

登録キーを作成するには、次の手順に従います。

  1. ZENworksコントロールセンターで、[設定]タブをクリックし、次に[ 登録]タブをクリックします。

    [登録]ページ
  2. [登録キー]パネルで、[新規作成]>[登録キー]の順にクリックして、新規登録キーの作成ウィザードを起動します。

    新規登録キーの作成ウィザード>[基本情報]
  3. 次のテーブルの情報を使用してフィールドに入力し、ウィザードを完了します。

    ウィザードページ

    詳細

    [基本情報]ページ

    登録キーの名前およびフォルダの場所を定義し、キーを説明する情報を追加し、キーを使用できる回数を指定します。

    名前: 登録キーに名前を提供します。この名前を持つデバイスには、この登録キーに関連する割り当てが行われます。

    セキュリティが軽減された簡単な名前を選択するか、[生成]をクリックして、推測が難しい複雑な登録文字列を生成します。セキュリティーを強化するには、[生成]オプションを登録キー制限とともに使用します。手動で名前を入力する場合、名前は他の登録キーと違う名前を指定する必要があり、名前に無効な文字(/ \ * ? : " ' < > | ` % ~)を含めることはできません。

    フォルダ: この登録キー用のフォルダを指定します。これは整理の目的のみに使用されます。デバイスは、登録キーを使用して登録するのに、キーがどこにあるかを認識する必要はなく、キーの名前だけ分かっていれば十分です。

    説明: このフィールドを使用して、新規登録キーに関する情報を入力します。これは便宜上のものです。このフィールドは、ZENworksコントロールセンターでのみ表示されます。

    このキーを使用できる回数: これは、このキーを使用して登録できるデバイスの数をセキュリティ上の理由から制限できます。

    [包含ルール]ページ

    デバイスを配置するフォルダを指定します。

    原則として、同じような環境設定(リフレッシュ間隔、ログ設定、リモート管理設定など)を持つデバイス は、同じフォルダの中にグループ化して、フォルダに対して構成設定を指定することでそのフォルダ内のデバイスがそれを継承するようにします。異なる構成設定を必要とするデバイスに同じフォルダを使用しないようにしてください。フォルダを同じにしてしまうと、フォルダに対する設定が使用できなくなり、個々のデバイスに設定を定義する結果となってしまいます。

    デバイスフィールド

    デバイスの登録時に[詳細]ページに入力する部署、サイト、および場所の情報を指定します。たとえば、[部署]フィールドに「会計」と入力すると、デバイスの[詳細]ページの[部署 ]フィールドに「会計」と入力されます。

    [グループメンバー]ページ

    デバイスの登録時に、デバイスがメンバーになるグループを指定します。

    グループを追加すると、グループ内のメンバーシップによって提供された割り当てを登録するデバイスがすべて受け取るようになります。グループメンバーシップからの割り当ては追加式なので、デバイスがグループAおよびグループBの両方に割り当てられている場合、デバイスは両方のグループからすべての割り当てを受け取ります。

    ウィザードの前のページで指定したデバイスフォルダの種類に対して有効なグループのみを追加できます。たとえば、/デバイス/ワークステーションフォルダを指定した場合は、ワークステーショングループのみを選択できます。

    グループを指定するには、次の手順に従います。

    1. 追加]をクリックして、[グループ]ダイアログボックスを表示します。

    2. デバイスを追加したいグループ(複数可)を参照して選択します。手順は次のとおりです。

      1. フォルダ(たとえば、ワークステーションフォルダまたはサーバフォルダ)の隣にあるをクリックし、選択するグループが見つかるまでフォルダを検索します。

        または

        アイテム名]ボックスに名前を入力してグループを検索します。アスタリスク(*)をワイルドカードとして使用することができます。たとえば、P*と入力すると、P始まるグループすべてが検索され、*Accountingと入力すると、Accountingで終了するグループがすべて検索されます。

      2. 名前]カラムにある下線付きのリンクをクリックし、グループを選択すると、その名前が[選択済み]リストボックスに表示されます。

      3. メンバーシップを割り当てたいグループすべてを選択するまで、手順2aおよび2bを繰り返します。

      4. OK]をクリックして選択済みのグループをリストに追加します。

ウィザードを完了すると、キーが[登録キー]パネルに追加されます。

zmanユーティリティでregistration-create-keyコマンドを使用して登録キーを作成することもできます。詳細については、ZENworks 10 Asset Managementコマンドラインユーティリティリファレンスの「登録コマンド」を参照してください。

8.2.2 登録ルールの作成

  1. ZENworksコントロールセンターで、[環境設定]タブをクリックして、[登録]タブをクリックします。

    [登録]ページ
  2. [登録ルール]パネルで、[新規作成] をクリックして新規登録ルールの作成ウィザードを起動します。

    新規登録ルールの作成ウィザード>[基本情報]ページ
  3. 次のテーブルの情報を使用してフィールドに入力し、ウィザードを完了します。

    ウィザードページ

    詳細

    [基本情報]ページ

    ルールの名前を定義し、ルールを説明する情報を追加します。

    名前: ルールの名前を入力します。ユーザにはルール名は表示されません。名前はZENworks コントロールセンターにのみ表示されます。名前は他の登録キーと違う名前を指定する必要があり、無効な文字(/ \ * ?)を含めることはできません。: " ' < > | ` % ~

    説明: 新しい登録ルールに関する情報を入力します。情報はZENworksコントロールセンターにのみ表示されます。

    [デバイス条件]ページ

    デバイスに適用される登録ルールが一致する必要がある条件を定義します。条件は、フィルタを使用して定義します。少なくともフィルタを1つ定義する必要があります。

    1. フィルタの追加]をクリックしてフィルタの行を追加します。

    2. フィルタの式を作成します。

      式は基準オプション、演算子、および値から構成されます。たとえば、次のようにします。

      IPAddress starts with 1.1

      IPAddressは条件オプションで、starts withが演算子で、123.456が値です。上の例では、登録ルールは、IPアドレスが123.456で始まるデバイスにのみ適用されることになります。

      必要に応じて、NOTを使用して式の論理否定を実行できます。たとえば、次のようにします。

      NOT IPAddress starts with 1.1

      上の例では、登録ルールは、IPアドレスが 123.456で始まっていないデバイスにのみ適用されることになります。

      使用できる基準オプションを値といっしょに次に一覧表示します。Device TypeおよびOSの例外を除いて、すべての値は自由形式のフォーム文字列です。

      • CPU: Intel(R) Pentium(R) M processor 1600MHz

      • DNS: abc.xyz.com

      • デバイスタイプ: ワークステーションまたはサーバ

      • GUID: 5bf63fb9b1ed4cd880e1a428a1fcf737

      • ホスト名: zenserver

      • IPアドレス: 123.456.78.99

      • 言語: ポルトガル語(ブラジル)

      • OS: win2003-se-sp1-x86

    3. 必要に応じて、[フィルタの追加]をクリックして、他のフィルタを作成します。

      複数のフィルタはAND演算子で結合します。つまり、登録ルールをデバイスに適用する前に、それぞれのフィルタで定義されている基準を満たす必要があります。たとえば、次のようにします。

      OS equals Windows Server 2003 AND IPAddress starts with 123.456

      上の例では、登録ルールは、オペレーティングシステムがWindows 2003で、IPアドレスが123.456で始まるデバイスにのみ適用されることになります。

    [包含ルール]ページ

    デバイスを配置するフォルダを指定します。

    原則として、同じような環境設定(リフレッシュ間隔、ログ設定、リモート管理設定など)を持つデバイス は、同じフォルダの中にグループ化して、フォルダに対して構成設定を指定することでそのフォルダ内のデバイスがそれを継承するようにします。異なる構成設定を必要とするデバイスに同じフォルダを使用しないようにしてください。フォルダを同じにしてしまうと、フォルダに対する設定が使用できなくなり、個々のデバイスに設定を定義する結果となってしまいます。

    デバイスフィールド

    デバイスの登録時に[詳細]ページに入力する部署、サイト、および場所の情報を指定します。たとえば、[部署]フィールドに「会計」と入力すると、デバイスの[詳細]ページの[部署 ]フィールドに「会計」と入力されます。

    [グループメンバー]ページ

    デバイスの登録時に、デバイスがメンバーになるグループを指定します。

    グループを追加すると、グループ内のメンバーシップによって提供された割り当てを登録するデバイスがすべて受け取るようになります。グループメンバーシップからの割り当ては追加式なので、デバイスがグループAおよびグループBの両方に割り当てられている場合、デバイスは両方のグループからすべての割り当てを受け取ります。

    ウィザードの前のページで指定したデバイスフォルダの種類に対して有効なグループのみを追加できます。たとえば、/デバイス/ワークステーションフォルダを指定した場合は、ワークステーショングループのみを選択できます。

    グループを指定するには、次の手順に従います。

    1. 追加]をクリックして、[グループ]ダイアログボックスを表示します。

    2. デバイスを追加したいグループ(複数可)を参照して選択します。手順は次のとおりです。

      1. フォルダ(たとえば、ワークステーションフォルダまたはサーバフォルダ)の隣にあるをクリックし、選択するグループが見つかるまでフォルダを検索します。

        または

        アイテム名]ボックスに名前を入力してグループを検索します。アスタリスク(*)をワイルドカードとして使用することができます。たとえば、P*と入力すると、P始まるグループすべてが検索され、*Accountingと入力すると、Accountingで終了するグループがすべて検索されます。

      2. 名前]カラムにある下線付きのリンクをクリックし、グループを選択すると、その名前が[選択済み]リストボックスに表示されます。

      3. メンバーシップを割り当てたいグループすべてを選択するまで、手順2aおよび2bを繰り返します。

      4. OK]をクリックして選択済みのグループをリストに追加します。

    ウィザードを完了すると、ルールが[登録ルール]パネルに追加されます。ルールは上から下へ適用されます。最初により限定的なルールをリストして、次により一般的なルールをリストします。ルールが適用されない場合、デフォルトのサーバおよびワークステーションルールが適用されます。

  4. ルールを並べ替える場合は、[詳細](登録ルールパネルの右上端)をクリックします。

  5. 移動するルールの前にあるチェックボックスをオンにします。

  6. 上へ移動]または[下へ移動]をクリックし、ルールの位置を変更します。

zmanユーティリティでruleset-createコマンドを使用して登録ルールを作成することもできます。詳細については、『ZENworks 10 Asset Managementコマンドラインユーティリティリファレンス』の「ルールセットコマンド」を参照してください。