5.3 ライセンスコンプライアンスの監視

ZENworks Asset Managementでは、インストール済みのソフトウェア製品をインベントリスキャン時に検出して、購入したソフトウェア製品に関する情報を比較することで、ソフトウェアライセンス契約の準拠を確認することができます。

コンプライアンス監視の実行を開始する前に、次の例とそれに続くテキストで説明されているように、関連するコンポーネントやその機能について把握する必要があります。

図 5-1 ライセンスコンプライアンスコンポーネント

次のセクションでは、ライセンスコンプライアンスの監視の実行手順について説明します。この手順では、すでにデバイスのスキャンを行い、インストールされたソフトウェア製品を検出したものと想定します。選択していない場合は、セクション 5.1, ソフトウェアインベントリおよびハードウェアインベントリの収集を参照してください。

5.3.1 ソフトウェア購入を記録する

ソフトウェアの購入を記録するには、購入製品がカタログ製品として存在することを確認してから、購入記録を作成する必要があります。これを実行する最も簡単な方法は、購入注文が記載されたインポートファイルを使用することです。インポートファイルを使用すると、購入記録が作成され、まだ製品カタログにリストされていない製品が追加されます。購入記録をインポートするには、ソフトウェア販売者から、ZENworks Asset Managementがサポートする形式のいずれかの形式でインポートファイルを提供してもらう必要があります。インポートファイルを使用できない場合は、必要なカタログ製品と購入記録を手動で作成できます。

購入記録のインポート

ZENworks Asset Managementは、いくつかのソフトウェア販売者のインポートファイル形式をサポートします。

  • CompuComソフトウェアコンプライアンスレポート

  • Insight ZENworks Asset Management販売者コネクタレポート

  • KMDアセットレポート

  • SHIライセンスコンプライアンスレポート

  • Softchoice製品履歴レポート

ソフトウェア販売者からのインポートファイルがなく、独自にインポートファイルを作成する場合は、ZENworks Asset Management標準インポートファイル形式を使用できます。詳細については、『ZENworks 10 Asset Managementリファレンス』のZENworks Asset Managementインポートファイルの形式」を参照してください。

購入記録をサポートされているファイル形式のいずれかでインポートするには、次の手順に従います。

  1. ZENworksコントロールセンターで、[アセット管理]タブをクリックし、次に[ライセンス管理]タブをクリックします。

  2. [ライセンス管理]パネルで、[購入記録]をクリックします。

    [購買記録]ページ
  3. [アクション]>[インポートの開始]の順にクリックします。

  4. [インポート]ダイアログボックスで、[ブラウズ]をクリックし、インポートファイルを見つけて選択します。

  5. OK]をクリックして、インポートを開始します。

    インポート中、購入記録リストの進行状況が表示されます。[インポートステータス]タブをクリックしてインポートの進捗を確認できます。インポートが完了すると、新しい購入記録がリストに追加されます。

    インポートプロセスの一部として、ZENworks Asset Managementは、まだ製品カタログに含まれていない購入記録製品のカタログ製品を作成します。

  6. セクション 5.3.2, ライセンス製品の作成に進んでください。

カタログ製品と購入記録を手動で作成する

  1. ZENworksコントロールセンターで、[アセット管理]タブをクリックし、次に[ライセンス管理]タブをクリックします。

  2. 購入記録に含める製品のカタログ製品を作成します。手順は次のとおりです。

    1. [ライセンス管理]パネルで、[カタログ製品]をクリックします。

    2. 新規]>[カタログ製品]の順にクリックして、新規カタログ製品の作成ウィザードを起動します。

    3. 次のフィールドに入力します。

      製造元: ソフトウェア制作会社をリストから選択します。正しい製造元がリストにない場合は、製造元名を入力します(例、Novell、Symantec、Microsoftなど)。

      製品名: 製品の名前を入力します。製品の名前は、製品カタログで一意でなければなりません。

      製品タイプ – 注: これらのフィールドは、オプションです。これらを使用して製品をさらに絞り込むことができます。

      除外: このチェックボックスは選択しません。

    4. 次へ]をクリックして[概要]ページを表示してから、[完了]をクリックして、製品をカタログに追加します。

    5. ステップ 2.bからステップ 2.dまでを繰り返し、追加のカタログ製品を作成します。

    6. 完了したら、[ライセンス管理](ページの最上部にあるブレッドクラムパスにある)をクリックし、[ライセンス管理]ページに戻ります。

  3. 購入記録を作成します。手順は次のとおりです。

    1. [ライセンス管理]パネルで、[購入記録]をクリックします。

    2. 新規] > [購入記録]の順にクリックし、新規購入記録の作成ウィザードを起動します。

    3. 次のフィールドを入力します。

      PO番号: ソフトウェア製品購入と関連付けられた購入注文番号または請求書番号を指定します。

      注文日付: ソフトウェアの購入日付を選択します。

      受信者 – 販売者: これらのフィールドは、オプションです。これらを使用して購入記録を詳しく確認することができます。

    4. [次へ]をクリックして[概要]ページを表示します。

    5. 追加のプロパティの定義]ボックスを選択してから、[完了]をクリックして、購入記録を作成し、その[購入詳細]ページを表示します。

    6. 追加]をクリックして、[購入詳細の追加]ダイアログボックスを表示してから、次のフィールドを入力します。

      製品名: [購買記録]ページ をクリックして、 購入記録に組み込むライセンス製品を表すカタログ製品を参照し、選択します。

      数量: 購入製品の数量を指定します。たとえば、選択したカタログ製品がProductA 10パックで、購入注文がProductA 10パック5個の場合は、5を指定します。

      ユニットMSRP -増値: これらのフィールドは、必須です。メーカー希望小売価格(MSRP)、支払った価格(ユニット単位)、および増値を指定します。

      請求書番号 - コメント: これらのフィールドは、オプションです。これらを使用して購入をさらに特定することができます。

    7. OK]をクリックします。

    8. ステップ 3.fからステップ 3.gまでを繰り返し、購入記録に追加の製品を追加します。

  4. 次のセクションのライセンス製品の作成に進みます。

5.3.2 ライセンス製品の作成

購入記録とカタログ製品(必要に応じて)を作成してソフトウェア購入を記録した後、ライセンス製品を作成し、該当する検出製品とカタログ製品をライセンス製品と関連付ける必要があります。続いて、ライセンス製品には、製品のライセンス数とインストール数の総数が反映されます。

ライセンス製品を作成して、ライセンス製品を検出製品とカタログ製品に関連付けるには、次の手順に従います。

  1. ZENworksコントロールセンターで、[アセット管理]タブをクリックし、次に[ライセンス管理]タブをクリックします。

  2. [ライセンス管理]パネルで、[ライセンス製品]をクリックします。

    [ライセンス製品]ページ
  3. [ライセンス製品]パネルで、[アクション]>[自動調整済み: ライセンス製品の作成]の順にクリックして、自動調整ウィザードを起動します。次の表からの情報を使用してフィールドに入力し、ウィザードを完了します。

    [ウィザード]ページ

    詳細

    [検出された製品フィルタ]ページ

    調整する検出された製品を選択します。検出された製品を調整すると、それに対応するライセンス製品が作成されます。

    検出されたすべての製品と調整するには、[すべて]を選択します。特定の製品と調整するには、[次に指定した製品]を選択して製造元と製品名を入力します。

    [作成するライセンス製品の選択]ページ

    このページには、検出製品向けに作成されるライセンス製品のリストが表示されます。作成するライセンス製品は選択または選択解除できます。ライセンス製品は、そのチェックボックスがオンになっている場合にのみ作成されます。

    さらに、ウィザードでカタログ製品と検出製品が一致した場合、そのカタログ製品もリストされます。カタログ製品を選択した場合、そのライセンスはライセンス製品と関連付けられます。

    ウィザードでカタログ製品と検出製品を一致させることができない場合は、ウィザードを完了してからカタログ製品を手動で割り当てることができます。

    [宛先フォルダ]ページ

    新規のライセンスされた製品を保管するフォルダを選択します。

    フィールドのデフォルト値は現在のフォルダです(自動調整ウィザードを起動したフォルダ)。別のフォルダを指定するには、 をクリックしてフォルダを参照して選択します。·既存のフォルダを指定します。選択ダイアログを使用して新規フォルダを作成することはできません。

    [ライセンスエンタイトルメント]ページ

    ライセンスエンタイトルメントの説明を追加します。説明には一般に、ソフトウェア購入が反映されます(たとえば、[最初の購入:100パック]または[バージョン5~6:100 アップグレード])。

    次のライセンスモデルのいずれかを選択します。

    • インストールごと:インストールごとにソフトウェアがライセンスされます。

    • OEM: ソフトウェアがOEMパッケージの一部としてライセンスされます。

    • マシン: ソフトウェアがマシンごとにライセンスされます。

    [自動調整作成サマリ]ページ

    データを確認し、[終了]をクリックしてライセンス製品を作成し、関連の検出された製品およびカタログ製品と調整します。

  4. コンプライアンスの監視に関する情報については、次のセクション、「コンプライアンスデータの表示」に進みます。

5.3.3 コンプライアンスデータの表示

ライセンス製品のコンプライアンスステータスの監視に使用できるビューは2つあります。[ライセンス製品]ページを表示して、すべての製品のコンプライアンスステータスの概要を把握したり、ソフトウェアコンプライアンスレポートを生成してさらに詳細な情報を確認したりすることができます。

コンプライアンスステータスの概要を確認する

  1. ZENworksコントロールセンターで、[アセット管理]タブをクリックし、次に[ライセンス管理]タブをクリックします。

  2. [ライセンス管理]パネルで、[ライセンス製品]をクリックし、[ライセンス製品]ページを表示します。

    ライセンス製品リストには、すべてのライセンス製品と現在のコンプライアンスステータスが示されます。

    • ソフトウェア製品は正しくライセンスされています。購入ライセンスの数はインストール数と同じです。

    • ソフトウェア製品はライセンス切れです。購入ライセンス数はインストール済みの数よりも多いです。

    • ソフトウェア製品はライセンスがあります。購入ライセンス数はインストール済みの数よりも少ないです。

ソフトウェアコンプライアンスレポートを生成する

  1. ZENworksコントロールセンターで、[アセット管理]タブをクリックし、次に[ライセンス管理]タブをクリックします。

  2. [ライセンス管理]パネルで、[ライセンス管理レポート]をクリックします。

    ライセンス管理レポート
  3. [ライセンス管理の標準レポート]パネルで、[ソフトウェアコンプライアンス]をクリックします。

  4. [レポート]パネルで、[コンプライアンスレポート]をクリックします。

    コンプライアンスレポート

    ライセンス別のコンプライアンスデータが示されているレポートが表示されます。データはコンプライアンスステータス、製造元と値、または人口統計の条件別にフィルタできます。特定のライセンス製品のコンプライアンスの詳細を確認するには、[ライセンス数量]を展開します。その他のレポートの情報については、『ZENworks 10 アセットインベントリリファレンス』を参照してください。