2.1 レポーティング権の理解と割り当て

次のセクションでは、ZENworks®管理者が使用できるレポーティング権について詳しく説明します。

2.1.1 レポーティング権の理解

ZENworksのスーパー管理者は、フォルダまたはWebインテリジェンスドキュメントのレポートの実行/発行権またはレポートの作成/削除権を他の管理者に割り当てることができます。

管理者は、特別な権利がフォルダに割り当てられている場合、そのフォルダに含まれるサブフォルダやレポートは、すべて同じ権利を持ちます。ただし、サブフォルダやレポートに特定の権利が割り当てられている場合を除きます。管理者に明示的に権利が割り当てられていない場合、管理者はすべてのレポートのリストを表示することしかできません。

  • レポートの実行/発行権: 管理者は、レポートをスケジュールしたり、履歴レポートを管理したりできます。この権利では、権利が付与されているフォルダ内のレポートやフォルダを作成または削除することはできません。ただし、管理者はコピー先フォルダで作成/削除権を持っている場合は、レポートを別のフォルダにコピーできます。

  • レポートの作成/削除権: レポートの実行/発行権を含みます。管理者は、権利が付与されているフォルダ内に含まれるWeb Intelligenceドキュメントやフォルダを作成、変更、または削除できます。

レポート権の割り当て方法の詳細については、セクション 2.1.4, 管理者へのレポーティング権の割り当てを参照してください。

2.1.2 レポーティングフォルダの理解

ZENworksレポーティングには、パーソナルフォルダのほかに、レポートを作成および整理するための共有フォルダもあります。パーソナルフォルダ内に作成したレポートはその管理者個人のもので、他の管理者と共有したり、他の管理者が表示したりすることはできません。他の管理者がアクセスできるレポートは、共有フォルダ内に作成したレポートだけです。

ZENworksレポーティングサーバでは、次のレポートフォルダを使用できます。

  • お気に入りフォルダ: お気に入りフォルダは管理者個人のフォルダです。このフォルダは、レポートの作成/削除権またはレポートの実行/発行権を持つ管理者が使用できます。管理者は、レポートの作成/削除権を持っている場合にのみ、このフォルダ内にレポートを保存できます。サーバ上の他の管理者がこのフォルダを参照することはできません。

    お気に入りフォルダに対してレポートの作成/削除権を持つ管理者は、カスタマイズしたInfoViewページレイアウトをお気に入りフォルダに保存することもできます。InfoViewページレイアウトのカスタマイズの詳細については、『BusinessObjects Enterprise XI 3.1 InfoViewユーザーズガイド』を参照してください。

  • Novell ZENworksレポートフォルダ: これは、ZENworksレポーティングサーバ上のZENworks管理者すべてがアクセスできる共有フォルダです。このフォルダは、カスタムレポートサブフォルダおよび事前定義されたレポートサブフォルダで構成されます。

    • 事前定義されたレポートフォルダ: 事前定義されたレポートフォルダには、製品にバンドルされているレポートが格納されます。このフォルダとその内容には、サーバ上のすべての管理者がアクセスできます。管理者は、レポートの実行/発行権が割り当てられている場合にのみ、これらのレポートの履歴インスタンスをスケジュール、表示、および管理できます。ただし、これらのレポートを変更、作成、または削除することはできません。

      事前定義されたレポートフォルダにレポートの作成/削除権を割り当てても、フォルダに適用されるのはレポートの実行/発行権だけです。

      事前定義されたレポートフォルダ内にある各レポートのレポート定義については、セクション 2.1.3, 事前定義されたレポートの理解を参照してください。

    • カスタムレポートフォルダ: レポートの作成/削除権を持つ管理者は、カスタムレポートフォルダ内にサブフォルダやレポートを作成し、レポーティング権に基づいて他のZENworks管理者と共有することができます。

2.1.3 事前定義されたレポートの理解

事前定義されたレポートフォルダには、バンドル、ポリシー、パッチ管理、検出されたデバイスおよびアセット管理向けの事前定義されたレポートが含まれています。

ZENworks Standard Templatesフォルダには、A4-横向き、A4-縦向き、レター-横向き、レター-縦向きフォーマットが含まれています。これらのフォーマットでカスタマイズしたレポートを生成できます。テンプレートの使用方法の詳細については、ZENworks標準テンプレートを使用したレポートの作成を参照してください。

事前定義されたレポートのそれぞれのレポート定義の詳細については、次の表を参照してください。

表 2-1 定義済みレポート

定義済みレポート

説明

Asset Management

ZENworks 10 Asset Managementリファレンス』を参照してください。

バンドルおよびポリシー

(『ZENworks 10 Configuration Management Software Distribution Reference』の「事前定義されたレポート」および『ZENworks 10 Configuration Management ポリシー管理リファレンス』の「事前定義されたレポート」を参照してください。

検出済みデバイス

ZENworks 10 Configuration Management検出、展開、およびリタイアリファレンス』の「事前定義されたレポート」を参照してください。

Patch Management

『ZENworks 10 Patch Managementリファレンス』を参照してください。

ZENworksシステム

このフォルダには、デバイスリスト、不適合デバイス、ZENworksライセンス情報、ZENworksメッセージ、ZENworksサーバ統計レポートが含まれます。

デバイスリストおよび不適合デバイスレポートの詳細は、『ZENworks 10 Configuration Management検出、展開、およびリタイアリファレンス』の「事前定義されたレポート」を参照してください。

ZENworksライセンス情報レポートについての詳細は、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「ZENworks製品ライセンス」を参照してください。

ZENworksメッセージレポートについての詳細は、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「メッセージログ」を参照してください。

ZENworksサーバ統計レポートについての詳細は、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「ZENworksサーバ」を参照してください。

ZENworks標準テンプレートを使用したレポートの作成

[ZENworks Standard Templates]フォルダのテンプレートを使用するには、[Web Intelligence(Webインテリジェンス)]初期設定の[Select a default creation/editing tool(デフォルトの作成/編集ツールを選択)]オプションを[詳細]に設定します。初期設定の設定方法は、セクション 2.6, ZENworksレポーティングサーバInfoView初期設定の設定を参照してください。

テンプレートを使用してレポートを作成するには、次の手順に従います。

  1. ZENworksコントロールセンターで、[レポート]タブをクリックします。

  2. ZENworksレポーティングサーバパネルで、[ZENworksレポーティングサーバInfoView]をクリックしてZENworksレポーティングサーバInfoViewを起動します。

  3. Novell ZENworks Reports]>[事前定義されたレポート]>[ZENworks Standard Templates]の順にアクセスして、該当するテンプレートを選択し、[Organize(整理)]>[コピー]の順にクリックします。

  4. テンプレートを書き込み権限のあるカスタマイズしたレポートフォルダに貼り付けます。

  5. カスタマイズしたレポートフォルダでテンプレートを選択して、[アクション]>[プロパティ]の順にクリックしてテンプレートのタイトルを編集し、新しいレポートの名前を指定して[OK]をクリックします。

  6. テンプレートを選択して、[アクション]>[変更]の順にクリックします。

  7. ツールバーの[Edit Query(クエリの編集)]をクリックします。

  8. Results Objects(結果オブジェクト)]ペインにあるオブジェクトを削除します。

  9. オブジェクトをZENworksユニバースから[Results Objects(結果オブジェクト)]ペインにドラッグして、レポートを作成します。

  10. クエリの実行]をクリックします。

  11. 左側のペインの[データ]タブをクリックして、オブジェクトを[データ]パネルから右側のレポートにドラッグします。

  12. レポートを保存します。

2.1.4 管理者へのレポーティング権の割り当て

デフォルトではスーパー管理者は、事前定義されたレポートフォルダに対してはレポートの実行/発行権、カスタムレポートフォルダとお気に入りフォルダに対してはレポートの作成/削除権をそれぞれ持っています。これらの権利をスーパー管理者が変更または上書きすることはできません。

事前定義されたレポートフォルダ、カスタムレポートフォルダ、およびお気に入りフォルダに対して特定の権利を他の管理者に割り当てる必要があります。

これらのレポーティング権は、管理者に割り当て可能な役割内でも指定できます。役割の詳細については、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「管理者の役割の管理」を参照してください。

レポーティング権を管理者に割り当てるには、次の手順に従います。

  1. ZENworksコントロールセンターで、[設定]タブをクリックします。

  2. [管理者]パネルで、レポーティング権を割り当てる管理者を選択します。

  3. [割り当てられた権利]パネルで[追加]をクリックし、[レポーティング権]を選択して[レポーティング権]ダイアログボックスを表示します。

  4. 追加]をクリックして、管理者のレポーティング権を割り当てるフォルダまたはレポートをブラウズして選択します。

    レポートフォルダに割り当てた権利は、お気に入りフォルダ、カスタムフォルダ、および事前定義されたレポートフォルダにも自動的に適用されます。事前定義されたレポートフォルダおよびお気に入りフォルダのコンテンツに個々に権利を割り当てることはできません。

  5. 割り当てるレポーティング権を選択します。

    レポートに対するレポートの作成/削除権およびレポートの実行/発行権を管理者に許可または拒否できます。

  6. OK]をクリックします。